別の人生を歩む

娘の入試が近づいて落ち着かない日々だ。娘の希望が叶うことを願う。

無事に合格すれば春から大学生。それまでには成人もする。不意に、娘がわたしの手から離れることに実感がともなって愕然とする。

自分の不甲斐ない18歳の頃を思えば、甘えた部分はあるにしろ娘のほうが社会性を身に着けている。仕事をして生きていく力は娘のほうがあるだろう。

それなりのコミュ力、物怖じしない精神力、場に馴染む適応力。そんな、わたしが持ち合わせていない能力を携えている。

わたしは気が小さくて心配症だが、娘は気ままで楽観的だ。意識高く成功する人生を目指すわけでもないので、日々をそれなりに楽しく過ごす能力が生きていく上で何より大切だと思う。

きっと、娘はわたしより人生を楽しんで人並みに生きていくことができるだろう。手が離れるのは寂しいが、無事に育ってくれたことへのありがたさも身に沁みる。

これからも大きな不幸に合わないことを願う。まずは合格を祈願。


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