ウル

何か書きたい時に何か書く。ほぼ50歳だが、まだまだ人生に慣れなていない。

ウル

何か書きたい時に何か書く。ほぼ50歳だが、まだまだ人生に慣れなていない。

マガジン

  • ぼくのきおくの書

    忘れてしまわないように。

  • わたしを知る読書

    本の内容を読むのではなく、そこから自分が何を感じたか思いを巡らせてみる

  • ドラマ映画について

    ドラマや映画をみた感想を個人的な思いを交えて書いてます。

最近の記事

なにげなく1日が

キッチンのテーブルにノートパソコンを持ってくる。いつもは居間にあるテーブルで仕事をしているけど、今日は〆切が近いため気分を変えることにした。 左側に窓があるから、差し込んでくる光の向きもいつもと違う。やけに明るくなったキーボードを叩いて、なかなか進まない原稿に取りかかる。 修正を繰り返し過ぎて、わたしは何を言いたいのかわからなくなってきた頃に、娘が二階から降りてくる。 娘の休日はいつも昼過ぎまで寝ている。寝ぼけた様子の娘に昼食のリクエストを聞き、手早く袋麺をつくってあげ

    • 扇風機とストーブとラグいわたし

      急に寒くなったので押し入れからストーブを引っ張り出してきた。ガスストーブなのでスイッチを入れるとすぐ熱風が吹き出す。暖かさが身にしみる。 ストーブの隣には扇風機がある。そろそろ片付ける頃かなと思いつつも、たまにあった暑い日の風呂上がりに風を浴びていた。数日前にも使った。 広い部屋でもないので、ストーブと扇風機が並んでいると、移動するのに邪魔である。かといって扇風機を分解して収納するのは面倒なので放置している。次の休日にでも頑張ろう。 そう思えば、わたしの中ではいつもやる

      • 自己嫌悪嫌悪

        ナイーブな自分をアピールして、そんな弱い自分を認めて欲しいというキャラに嫌悪感を持ちつつ、気がつけばそこに立っている。 こういう意思表示がまさにそうなっていて、もういい加減うんざりする。 かといってアクティブでポジティブな人間でもなく、気が小さいコミュ障である。わたしはどうすればいいのか。 わたしもいつの間にやら50歳。長年、そんな性格を変えるように努力してきたので、外面はそれなりに取り繕えている。わたしをコミュ力の高いアクティブな人間だと思っている人がいて驚くことがあ

        • 終わらない雑談、どうしようもない不安

          イベント最終日なのでお客さんが多く、慌ただしい1日。 知人もたくさん来店して、対応していたら、あっという間に時間が過ぎる。 忙しくて心に余裕がなかったけど、みんないつも通りにのんびり話をしてくれていたから、普段通りのわたしにみえていたのだろう。 顔や態度にでやすいタイプなので、うまく取り繕えていたようだ。 今日あった笑えた出来事を夕食の時に話したが、家族の反応が薄かった。かなしい。話術を磨きたい。 眠いから布団に入って電気を消してから、急に不安に襲われる。眠れなくな

        なにげなく1日が

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          23本
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          4本
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          18本

        記事

          日記健康法

          知人がメールマガジンをしていて、近況報告が毎週送られてくる。メールで届くというのは、なんだか手紙をもらったようで新鮮だ。 知人は文章が上手くて、こんなにいつも自分の内面と向き合って日々を過ごしているのかと驚く。 長くて全文はなかなか読めないのだけど、誠実に日々を過ごしている言葉にふれると、わたしも意識的にならねばという気になる。 自分に意識的になるということが、自分を大切にすることなのかも知れない。 調子の良い時だけでなく、駄目なときも自分の声に耳を澄まして言葉にする

          日記健康法

          忘れていない

          話し込んでいたけれど、あのことは話題にあがらなかった。自分の気持ちを伝えても何の意味もないことがある。 顔を合わせなくてもいい。いつまでもそこにいる。そんなわけもなく。 忘れていたことに気がつくのなら、それは忘れていなかったのだ。記憶の奥にしまっていただけで、忘れずにそこにあった。、 ほとんど何も知らない。55歳までの人生。その年に近づいている。

          忘れていない

          布団にもぐりこむ

          車を運転して川の向こうのショッピングセンターの裏の工場まで行く。抱えていたものを受け取ってもらい身軽になる。 ほかにもいろんなものを抱えていたけれど、思い切って投げ出してみると、なんとかなった。 布団にもぐり込む姿をみて、小さな懸念が大きくなる。求められている期待がわたしにあるのだろうか。足の先がうごめいているのは、起きているからだろうか。 重いカバンを下げて歩いて帰ってくる。話さないことがあるのは、話したくないから。うっすらと悲しみが流れている。 何を思うかではなく

          布団にもぐりこむ

          月の夜

          寒暖差に体がついていけてなくて、グズグズとした一日を過ごす。 シャワーを浴びてそのままベッドで眠ると体が少し軽くなった。 今朝は自分のよわいところがさらされて心が小さくなっていた。こんなことばかりで、わたしはどこまで歩けるのでしょう。 月について書いた本を読む。若い頃に月について書いたことがあって、あの文章はよく書けていた。 月がわたしを照らす 指が月のかたちになって あたながそこにあらわれる あの夜があったから、わたしは今ここにいるのかも知れない

          そんな日

          予報にあったように青空に雨雲が立ち込めてきた。雨の匂い。こうなると誰もこないから、ウトウトとする。 受けとってほしいのに、投げつける 海に沈めたものを、引き上げてくる 過ぎてゆく時間、流れゆく景色、留まる人、去りゆく季節、意味のない物語 うん そうでもない それはそう なんかわかるよ でもちがうかな わすれてしまった もういちどだけ そんな気がしてたけど 内省的で自虐的でナイーブな世界に嫌悪感がある。わたしはわたしが嫌いだから。 西瓜糖の日々のような

          そんな日

          揺らぐ心を確定させること

          思い悩んでもしかながない。それよりも、決心するほうがいい。 そんなフレーズを本のなかにみつけた。何か問題に直面したとき、未来に不安を感じたとき、わたしは原因をどこまでも掘り下げて考えて、そこから抜け出せなくなってしまう。 どこまで考えても完璧な解決方法には辿り着かない。自己批判で心を痛めつけて、自己否定が極まって、すべてが嫌になってくる。 ならば、どこかの時点で「決心する」ほうがよっぽどいい。 決心とは、揺らぐ心を確定させること。そこから明日が始まる。

          揺らぐ心を確定させること

          「海のはじまり」という船に乗った感想

          忙しくて書けてなかったけど「海のはじまり」は最高のドラマだったので、感想を残しておく。 わたしが初回放送をみて書いた感想にこうあった。まさに、そういうドラマだったなとしみじみと思う。 選ぶことを大切にする水希。 なかなか選ぶことができない夏。 無理をして選んでしまう弥生。 選ばれなかった津野。 それぞれがそれぞれの人生で何かを選び、何かを失う。 選ぶことの大切さを描きながらも、「海のはじまり」では選ぶことと、その物語がはじまることはすぐには結びつかない。 選ぶ前から

          「海のはじまり」という船に乗った感想

          地図を見ながら歩む人生

          この小説を読むと決めたら先入観を持ちたくないから、どんな小説なのか予備知識なく読むのが好きだ。 そのほうが純粋に小説を楽しんでいる気持ちになる。 泣けるとか、感動するとか予測した感情をなぞるのではなく、小説から受け取ったものを直接感じたい。 こんなテーマがあるとか、こんな問題に深く切り込んでいるとか、そうしたことは誰かに言われずに自分でみつけたい。 今回の本も読むと決めたので、著者が詩人であること、名作と呼ばれているという帯の言葉だけチラッとみて読み始めた。  3日

          地図を見ながら歩む人生

          文章を書きたくない

          20代の頃は文章を書くことが楽しかった。話すのが苦手だったから。 わたしは子どもの頃から誰かに言葉で伝えようとしても、その場で咄嗟にうまく表現できなくて、悔やんでばかり。人見知りで、気が小さくて、自分の意見を伝えることを怖がっていた。 話したくてもうまく言葉がでてこないのではないか。恥ずかしい思いをするのではないか。その時は何食わぬ顔で聞いていても、心の中ではつまらない話だとバカにしているのでないか。 いつも不安に襲われてオドオドと口ごもってばかり。どうしてこんなに人前

          文章を書きたくない

          「海のはじまり」11話 わかりあえない夏

          夏が海と一緒に暮らすことを目的に続いてきた物語は、目的を達成したことで崩れ落ちる。 幸せになると思っていた海は、自分の選択が周りを悲しませていることに気づき、そんな海にかける言葉が見つからない夏。 「責任」を感じる海を目の前に、夏をフラッシュバックが襲う。夏はかつて水希に「責任を感じなくていい」と干渉することを拒否されていた。 あの時に無理にでもついていけば。そうすれば、最初から海の父親として水希と家族3人で過ごした世界線があったかも知れない。その後悔を思うだけで胸が張

          「海のはじまり」11話 わかりあえない夏

          ほとんど登場しない人物に感情移入する読書

          今日はよく本を読んだ。「よく」というのは「たくさん」でもあり「良く」でもある。 タイトルは書かない。殺人事件の起きない探偵ものと、責任について書かれた新書。昨日はティーンエイジャー向けの翻訳小説を読んだ。 結婚して子供が生まれてから、好きだった小説が思うように楽しめなくなった。登場人物の家族が不幸な目に合うと自分の家族を思い浮かべて苦しくなる。死ぬなんて耐えられない。 けれど、小説ではたいてい誰かの不幸が描かれるし、誰かは間違いなく誰かの家族の一員でもある。  今日読

          ほとんど登場しない人物に感情移入する読書

          わたしを考える読書

          本を読んでいて気がつくと自分のことばかり考えている。 登場人物に共感したことで、共感する自分の記憶や感情について思いを巡らせる。 反感や違和感があれば、それもまた自分の中にあるものと照らし合わせる。 本を読んでいる時間よりも、自分のことを考えている時間のほうが長い。読書が遅いうえに、本の内容をから意識がそれていくから、読書がおざなりになってしまう。 せっかく本を読んでいるのに、これでは本末転倒ではないか。 とはいえ、この読書状況を逆手に取れば、本を読むことで自分を深

          わたしを考える読書