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「住宅の24時間換気って?」 と 「住宅の換気事情について」

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 そもそも、24時間換気ってなんなの? そう思われた方はぜひ以下をお読みください。

まずは↓この写真をご覧ください。

24時間換気1低解像度

 これは24時間換気の操作パネルです。写真は自宅のものですが、この操作パネルのデザインも様々で、一例としてください。

 デザインは違えど「24時間換気」のボタンがあるなら、24時間換気扇が設置されている住宅ということです。そして、その住宅(お部屋)の壁には、下の写真のような吸気口が取り付けられているはずです。

画像4

建築基準法改定で設置が義務化されました

 24時間換気装置は、平成15年(2003年)の建築基準法改正で、設置が義務化されました。法改正以降、新築された住宅には24時間換気装置が100%設置されていることになります。築年数でいうと、築17年以内(本note公開現在)です。

 24時間換気装置は、その換気方法は何種類か存在しますが、もっぱら、換気扇は浴室に設置され、操作パネルは脱衣室(洗面室)の壁に設置されています。

↓ これが、浴室の24時間換気扇(浴室乾燥機能付き)

24時間換気2低解像度

 お風呂に換気扇はあってあたりまえですが、24時間換気扇の場合、2時間に1回の頻度で、家全体が換気される性能を備えた換気扇が取り付けられています。

 家全体を換気する必要があるので、各部屋に吸気口が設けられているわけです。↓間取り図でみるとわかりやすいです。

イラスト24時間換気概念図2

「2時間に1回の頻度で、家全体が換気される性能」と書きましたが、この性能が義務付けられています。

 一日、24時間で12回、家の空気がまるっと入れ替わるわけです。

 24時間で12回と聞くと、換気しっぱなしという印象ですが(だから24時間換気というのでしょうけど)、これには以下の理由があります。

義務化の理由はシックハウス症候群

 壁紙やフローリング、家具など、身の回りにあるものに使われる接着剤や塗料などから発散される化学物質(ホルムアルデヒドなど)が、健康被害をもたらすことが問題になりました。

 それが、シックハウス症候群です。

 昔の住宅は風通しがよく……というか作りが簡素で隙間風が吹くことが当たり前でした。だから有害な化学物質があっても換気され、人体に影響はありませんでした。

 それが近年、気密性が高い住宅が増え、室内の空気が循環しない、換気されないということが起こり、結果、室内に有害な化学物質が留まり続け、健康被害が発生するようになってしまったのです。

 これを受け、24時間換気が義務化されました(他にも建材などに規制が設けられました)。昔は自然にしていた換気を、機械で行うという考えですね。

建築業界で24時間換気は、もはや常識

 常識(あたりまえ)になり過ぎて、引っ越しや家を購入した際に、24時間換気について、その設置の説明はあっても、機能の詳細な説明を受けることは、近年ほぼ無くなっているように思います。(少なくとも私は受けたことがありません)

 一般でも、その意味を正確に把握、理解されている方はあまり多くないと思います。

なぜそう思うか

 24時間換気は給気口から空気を吸うのですが、フィルターが付いています(フィルターがない給気口もあります)。屋外から空気を吸いますので、排気ガス、花粉、ホコリなどを除去するためにです。

 実はワタクシ、不動産賃貸業もしておりまして、入居前、退去後のお部屋に入ることがたまにあるのですが、ほとんどの場合、吸気口のフィルターが真っ黒になっています。実は我が家も……。

お恥ずかしいのですが、我が家の放置した給気口のフィルターです。

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 もともとは真っ白なフィルターで、こんなに真っ黒になるんです。

 これだけ真っ黒になっていると当然目詰まりを起こします。目詰まりを起こせば24時間換気がきちんと機能しません。シックハウス症候群の原因になりますし、なにより気持ち悪いですよね。

 フィルターが真っ黒になる原因はお手入れ不足。まったくお手入れをしないという人もめずらしくありません。つまり、24時間換気装置をよく理解していない。または、知っていても無関心であることがわかります。無関心なのに、24時間換気のことを理解、把握なんてしているわけありませんよね。

 このようにフィルターが真っ黒な家が多い。それはつまり24時間換気の意味を明確に把握、理解していない人もまた多い、ということだと思うのです。

住宅設備や住宅のメンテナンスに無関心な人が多い

 これも私の所感になりますが、住宅設備や、住宅のメンテナンスに無関心な人が多いように感じます。

「夢のマイホーム」とは、一度は耳にしたことがあると思います。住宅を購入することには非常に肯定的で、情報も多いのですが、外壁塗装工事や配管更新などのメンテナンス情報は乏しく、家を購入したが、メンテなんてまったくわからない、そもそもメンテナンスの概念すら無いなんて人も。

 家を購入した後にことについて、無関心なんですよね。

 余計なお世話かもしれませんが、人間の体と一緒で、家もメンテは必要。メンテを怠ると後で高くつくことになります。

ちゃんと使いこなさないと健康被害の恐れも……

 少々蛇足になりましたが、24時間換気もメンテナンス、フィルターや換気扇ファンの掃除が必要です。

 また、給気口が適切な位置にあるかも重要です。一度間取りを見て、給気口の位置などを確認してください。すると、カビが生えやすい理由とか、臭いの原因が見えたりしますよ。

 以下の間取りは、我が家の実例です。この間取りで、この給気口の位置では、黄色いエリア、玄関と廊下の空気が換気されないことがわかります。

イラスト24時間換気概念図3

 「玄関だから、人の出入りで空気が流れるでしょ?」と言うことなのかもしれませんが、残念ながら、我が家の玄関はすぐカビが発生します。マンションなので、玄関に吸気口を新たに設置することはできません。

 この間取りにはありませんが、ウォークインクローゼットに換気口が無いというのもめずらしくありません。狭い小部屋に換気口がなければどうなるか、想像に難くありません。

この機会に、ぜひご自宅の空気の流れを把握して、快適な住環境を手にしてください。

 住環境は健康に影響を与えます。住環境の変化でホームシック症候群なんてものが発生したわけですから。

 24時間換気の義務化など、行政も国民が健康を損なわないようしてくれています。とはいえ、自己管理が基本です。

 新型コロナウイルスで換気が推奨されていますが。この機会に、お自宅の空気の流れを把握してみてはいかがでしょうか。よりよい住環境を手に入れられること請け合いですよ(^o^)

 その一助になる『隔離・換気扇』を現在開発中です。よろしければ、お見知りおきを〜。

 以上、「住宅の24時間換気って?」 と 「住宅の換気事情について」でした。


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