【読書ログ】『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』読了

ラノベ界の古典ともいわれているこの本。初めて書名を知ったのは結構昔で、確か中学生のときのはずです。でも割と長いこと小説というジャンル自体を食わず嫌いしていた(また今度書きますね)こともあってなかなか手が出せなかった本です。最近買った別の本は紹介記事を見て気になる!ってなった瞬間ポチったので真逆の入り方をしています。

読んだ感想もこれから書くんですが、これ中学生のときに読んでいたらまた違う感情を抱いたんじゃないかなとも思ったり。この本にもっと共感するには、今の私は大人すぎるのかもしれません。それでも読んでいると蘇ってくるあの頃の感覚というのは多分にあったので、大人になってから手を出してもスラスラと読めるんじゃないでしょうか。

ネタバレのない程度に内容を解説すると、話としては救いのあるようなないような感じです。それは登場人物によってもあるいは各々を評価する立場によっても全然違ってくるんですが、皮肉なことに1人の少女の死が周囲のうまく回らなくなっていた歯車を再びスムーズに動かすこととなります。少女の死がもたらす結果の是非は物語中でほとんど触れられることがないのですが、それは少なくとも社会的には是とされることで、登場人物はその成果物を甘受することになります。

「砂糖菓子の弾丸」、作中では一度だけ「ロリポップ」というルビつきでも登場します。一般的に弾丸といえば鉛で、貫通しないことこそあれ当たれば必ず受けた相手にインパクトを残します。じゃあ、砂糖菓子の、ロリポップの弾丸は?

この砂糖菓子の弾丸が何を意味するのか、誰が使うものか、それがこの作品の鍵となる要素なのでは?と思った次第です。

次はネタバレありの感想も書きたいなと思っています。それでは。

今回の本
桜庭一樹(2010)『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』角川文庫.

https://www.amazon.co.jp/砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない-Lollypop-Bullet-角川文庫-桜庭/dp/4044281041

#読書ログ #砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない #桜庭一樹

いいなと思ったら応援しよう!