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【日記】“さよなら日本”と“初めての海外出張”と“ただいま日本”の話【24.10/21-11/10】

ついに!ついに!ついに!待望の海外出張!!
入社から8年、ずっと憧れていた海外出張の夢がついに叶ったここ最近でした。期間は11日間。行き先は本当に珍しく、きっと人生で二度と訪れる機会などないだろう”ある国”。詳細は今度また必ず旅行記として書くと誓い、今回はこの数週間で感じた”パッション”について。そう、パッションについて!!!

おそらく叶わなかった夢と向き合い、今生きている現実を見つめ、未来について脳内がぐるぐると廻り巡り、その核へと向かう時間。

【今週のいろいろ】
は、忙しすぎたので省略!笑

▶︎さようなら日本!

10/21-10/27。
初めての海外出張を前に、本当に緊張が募る。行き先は、大まかに言えばアフリカ。治安は悪くないと聞くが、僕がその国の名前を聞いたことがあるのは、ほぼほぼ“よくない文脈”において。なので、滞在期間中への不安が押し寄せる。なにより、責任重大な仕事だ。業務を完璧に(とは言わないまでにも、許されるくらいには)遂行し、かつ“生きて帰る”。ああ大変だ、ああ大変だ。

そんな緊張と不安から、出国前の1週間は勤務のあいだをぬって「最後の晩餐」とでも言うように、たくさん食べたいものを食べた笑

日付は覚えてないので。料理の写真ばかりですが。

「蒼龍唐玉堂」の牛バラ担々麺

六本木で仕事があった。打ち合わせのなかで、僕がずっと信じ感じてきた感覚が言語化される瞬間があって、大きな感動を覚えたりして。そんな余韻に身を浸しながら、大好きな担々麺を求めて六本木の街を歩く。

僕は六本木という街が結構好きだ。なぜなら、東京国際映画祭が開かれるから。学生時代から秋になると毎日毎日映画を観るためだけに訪れる街。僕にとっての六本木はそんな街。映画の街、六本木。で、そこで大好きな担々麺がある。曰く、キアヌ・リーブスも訪れたことがあるらしい。壁にはサインが書いてある。

数年来の訪問だ。正直にいうと、昔の味を忘れてもいる。
ただ…なんかちょっと安っぽくなった?

なんだか迫力がない。もちろん美味しい。太めの麺が濃厚な坦々(坦々ってなんだ)をまとって口に押し寄せる。太めの牛バラは食べ応えがあって、確かに美味しい。本当に美味しい。

ただ、なんだか“言葉”に集約される。
吹き抜ける風、身体を揺さぶる地鳴り、心が熱くなる旨みへの感動。
数年前に食べたときは、たしかにそれがあった。

料理ではない。食事ではない。体験が。体感が。

ここ最近、悲しいかなこういう店が増えている気はする。たしかに美味しくて、全然満足なんだけど、かつての体験とか体感と比べると物足りない何か。そして確実にそういう店は値上げしていて、「もしかしてインバウンド向けなのかな」と思うと、ちりんちりんと観光客が入ってきたりして。

「大衆焼肉コグマヤ」のわさびバターご飯

これはね、本当にギルティ。さすがにギルティ、なのだ。
なんでだったのか理由は忘れてしまったんだけど、お昼過ぎで仕事を終えることになり、帰り際に「どうしても」と焼肉を食べに池袋へ寄った。

「大衆焼肉コグマヤ」さんは超コスパの最強焼肉。
本当に美味しいから是非行ってほしい。

1人なのであまり食べられないとふんで、しょぼしょぼとお肉を頼む。たしか…ホルモン盛り合わせとか、ハラミとか。で、最後の最後、どうしてもご飯が食べたくなって、「わさびバターご飯」なる名前からして”激ヤバ”なメニューを頼む。

そして、それは、本当にヤバかった。

なんだろう。バターが濃厚なのだ、まず。熱々の白米にそれが染みる。絶対に健康によくない甘い刺激的な“美味”に狂いそうになる。口腔内が強烈に混乱している。バターの甘み、わさびの辛さ、そして焼肉の旨み。錯綜する味覚。それに我が身を委ねる。快感だ。ただひたすらに快感だ。

「絶対に太る」というのはきっと、こういう味を言うのだ。
きっと、こういう食体験を言うのだ。

「インデアンカレー」のインデアンスパ

以前にも書いたことがあるかもしれないけれど、僕が東京で1番好きなカレーは、有楽町(東京)にある「インデアンカレー」だ。なぜ好きか。正直それはわからない。独特の辛さ、唯一無二の旨み。ストイックな食がそこにある。

僕は札幌に3年間住んでいて、幾度か帯広にも仕事で通い、そこでもまた「カレーショップ インデアン」という店が大好きで何度も食べた。何度も何度も。たくさんの人にその美味しさを語り、そしたら大好きな人が喜んでくれたりもして。そういうのも含めて、本当に華麗な思い出だ。。。カレーな思い出。。。

で、ここに究極の都市伝説(?)がある。
「インデアンカレー」は帯広が先なのか、大阪(有楽町の店は大阪の支店?らしい)が先なのか。正直に言うと、かなりロゴも似ている。

が、個人的にはそんなことはどうでもいいのだ。なぜなら、帯広も、有楽町も、そしてきっと必ず大阪も、やはり「インデアンカレー」はとてつもなく美味いのだ。発狂するほどに美味いのだ。

この日、アフリカ出張にあたって接種しなければいけないワクチンがあり八重洲のクリニックを訪れたあと、有楽町の「インデアンカレー」を訪れた。お昼どき。なんと店前には行列である。サクッと食べられることも魅力なんだろうなと感じつつ、でもきっとそれだけではない圧倒的な魅力からだろうなと確信しつつ、列に並ぶ。

僕はいつも、インデアンスパゲッティを頼む。カレー味のスパゲッティである。そして、ピクルス大盛り。ここのピクルスはキャベツを甘く漬けたもので、これもまた本当に美味しい。

帯広の「インデアンカレー」を美味しいと笑ってくれたあの人は、このカレーをどう表現するのだろうか。一緒に食べたいなと思い、一緒に食べることはないのかなと思い、黙々と、ひたすらに、やっぱり美味しいものは美味しいのだ。

「横浜家系らーめん侍」のらーめん

10月27日、日曜日。
ついに出発日。夜に成田空港を出発する便にそなえて、昼前には出社して準備を進める。日本での最後の食事をなににしようかと考える。ただ日曜日なので、営業している店は限られる。

2択まで絞られた。
1つは、つけ麺マンモス。
1つは、家系らーめん侍。
日本にいると忘れてしまいがちだけど、ラーメンというのは海外ではほとんど食べることはない。異国食(中華?)の顔をした、ほとんどれっきとした日本料理だ。

で、最初はマンモスに行ったのだけど満員で入れず、近くに用事があったことも背中を押して「家系らーめん侍」に行った。数人の並び列はあるけれど、なんのことはない10分もしないうちに入店、わくわくと待つ。

「侍」という家系ラーメンを皆さんは食べたことがあるでしょうか。僕はそこまでラーメン通でもなければ、家系マスターでもないのでよく知らないけれど、この「侍」だけはかつて家の近所にあったのでよく知っているし、大好きだ。渋谷本店はこれで2回目。でもやっぱり、美味しいのだ。

夜の便で出発するため、さすがに臭いを気にしてニンニクは避ける。まずはそのまま濃厚なスープと硬めに茹でられた麺で「家系」を感じて唸る。漬物(きゅうりのキューちゃん)と豆板醤を乗せたご飯にほうれん草を託して、口へ。美味い。なんだ、なんなんだこれは!

半分ほど食べると、「ニンニク」で味変したい気持ちを強引に押さえ込んで、生姜を入れる。これもまたいい。これもまた、いいのだ。スッキリするような感覚と、ハッキリするような感覚が混在する不思議な味覚。家系が和らぐようにも強まるようにも感じる美味しさに、またご飯が進む。

ああ、これが最後のご飯かと舌がその記憶を強烈に欲しているのがわかる。
さようなら日本。
美味しかったよ、日本!

▶︎はじめての海外出張

10/27-11/6。
本当に長いこと待ち望んだ、この瞬間を。この、機会を。
僕が今の会社に入社したことの、あるいは今の業界に飛び込んだことの、何%か、あるいはかなり大きな割合を占める理由として「知らない世界を見てみたい」ということがあった。それは1つには文字通りの地理的な世界、そして1つにはたとえ身近にあったとしても出会わないような経験的な世界。

今回はついに、その前者に当たる「(地理的に)知らない世界」と出会うチャンスがやってきた。なんだかようやく報われた気分。もちろん「身近だけど知らない世界」もすごく魅力的で、僕はそういうアンビバレントな領域が好きで脚本や小説では描きたいと思ってもいる。でも。やっぱり「(地理的に)知らない世界」はすごい。破壊力、インパクト、身体に擦過する圧倒的な情報と空気と風土と文化と人生と感情。海外旅行に心惹かれるのも当然だ。

今回の行き先は、アフリカ大陸。9月にはエジプトへ旅行をしていたので、まさかこんな短期間で2度もアフリカを訪れることになるとは思わなかった。人生とはなにがあるかわからないものだ。出張先は、おそらく誰しもが「なんとなく名前は聞いたことがある」けれど、きっと行ったことはない国、だと思う。教科書やニュースで見かけたことはあるけれど、という感じ。

業務の都合から具体的な旅行記はまだ書けないので、その日が来たら、珍しい旅の記憶を、異国の思い出を、ちゃんと残したいと思います。数年前に発売された『地球の歩き方』の最新号であっても、現在の状況にキャッチアップできていない箇所が多数あったので、そのあたりも含めてご紹介できたらと願っています。

で、今日書きたいのは、とにかく今回の出張を通じて、どうにか「今の仕事、楽しいんだな」って思えたということ。ここ数年、僕は本当に無気力に近い状態で仕事をしてきた。仕事の意味を社会的にも個人的にも見つけられず、「お金を稼ぐため」と割り切ってただこなすだけの日々。もちろん最低限の努力をしアイデアを出し会社に貢献してきたつもりではあるけれど、そこにパッションはなく、興奮ややりがいのようなものは感じてこなかった。

しかし今回、すごく大変な海外出張と格闘するなかで、懸命に頭を動かすことの、必死にアイデアを絞り出すことの、心身をすり減らしながら“ものをつくる”ということの、至上とも言うべき面白さをあらためて知った気がする。本当にドキドキしたし、毎日がハラハラする出来事の連続で、大丈夫かと自分に問いかけ大丈夫だと言い聞かせる緊張感に興奮は冷めやらなかった。結果的にいい出張だったのかはまだわからない。でも、少なくとも僕にとっては、今一度自分の仕事と人生に向き合うきっかけとなるような、意義深い時間だった。

でも、それでもやっぱり。
僕には叶えたい夢があるんだなと思う。
頑張ろう。

▶︎ただいま日本!

11/7-11/10。
帰ってきたーーーーー日本!
あの、やっぱり日本最高です!!
とにかくご飯が美味しい。それに尽きる、尽きすぎる。

出張先から3回の乗り継ぎ、計20時間をこえるフライトの果てに、ようやく辿り着いた日本はもう完全に秋で肌寒く。アフリカの熱気は急激に失われて、強烈な時差ボケが湯冷めのように身体を苦しめる。水曜日の夜に帰ってきたけれど、この記事を書いている日曜日でもまだ昼間は眠気に襲われる。11日間駆け抜けた疲れもあるのだろう。優しい先輩のおかげで、今日は休めたのでだいぶ回復できた。

帰国後もバタバタと仕事で忙しかったのだけれど、「そうは言ってもやはり」と昼食や夕食には美味しいものを食べた!

帰国した夜は帰りも遅く、自宅近くのスーパーでパック寿司を購入して本当に久しぶりの生魚。寿司!寿司!!寿司!!!
なんと美味しいのだろうかと涙がこぼれてしまう。光り輝く妖艶な寿司の魅力に魅せられて、勢いのまま写真を撮ることも忘れて箸が止まらない。

ああ、日本。ああ、お寿司。

『かぶら屋』の串カツ

11月7日、木曜日。
帰りの飛行機で見ていた映画に焼き鳥を食べるシーンが出てきて以来、どうしても焼き鳥が食べたくて食べたくて。この日は疲労困憊で一日家を離れることができなかったのだが、夕方になって時差ボケもあって元気を取り戻し、銭湯からの焼き鳥という最高のコースをキメる。

あろうことか、またしても焼き鳥の写真は撮り忘れたのだけれど、ついでにと頼んだ紅生姜とエビフライの写真をパシャり。なんだろう。焼き鳥、串揚げ、日本の居酒屋の底力に身体が沸騰するほどに喜んでいる。

『かぶら屋』の黒おでん(たまご)

さらになんと、おでんまで!冬に向かって寒くなりつつある日本に、これほどまでに嬉しいメニューがあるだろうか。。。人生で最も「おでん」の温かさを感じた瞬間だったように思う。

11月9日、土曜日。
時差ボケが最高潮にまで達して、お昼過ぎから眠い眠い。。。さらに、時間差攻撃なのかお腹の調子も悪くなり、何度もトイレに引き篭もる。現地の人が「お腹を壊すのは時間差があるから、出張中は大丈夫だよ」と笑っていたのが、今になって思い出される。変な病気じゃないといいんだけれど。

とか思っていたら、夕方になって元気回復。やはりただの時差ボケか?
板橋にあるかなり美味しい定食屋さんに足を運び、久しぶりに日本らしい料理で日本酒を飲むことにする。そこで、なんと、!!

『食堂高ひろ』の白子ポン酢

北海道ではお馴染みの「白子」が提供されていて大歓喜。ポン酢と天ぷらがあったけれど、この日はさっぱりとしたい気持ちが勝り前者で。そしてこれがまた絶品で大優勝。しっとりとろける食感に、濃厚で引き締まったクリーミーな旨み。北海道で食べた白子と比べても遜色はなく、サイズも大きくクセも少なく、最高の一品でした。

久しぶりの日本酒は、アフリカのビールにはない深みとコクがあって、これもまた至福。和食と日本酒は完璧な組み合わせだなあと感慨に耽りながら、ごちそうさまでした。

さあて、来週からはまた忙しくなる。
年末までのラストスパート、頑張っていこう!

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