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2023年の今、バーフバリを劇場で初鑑賞した感想。(王の凱旋中心。ネタバレ有)


2023/3/11 10:40~13:29 バーフバリ 伝説誕生 完全版 【字幕】 BESTIA

2023/3/11 16:00~18:57 バーフバリ 王の凱旋 完全版 【字幕】 BESTIA

グランドシネマサンシャイン池袋
シアター5 BESTIA

日本公開から5年以上経った今、池袋のグランドシネマサンシャインで「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋」の2部作が期間限定で復活上映されているから見てきた。

公開当時はバズってたのは知ってたけど、失礼ながらインド映画よく分からないしやたら絵面が濃そうだしと勝手な偏見を抱いていたために食指が動かなくて見ておらず今回が初見。
(今考えると勿体無い)

つらつら感想です。
↓↓↓

開始前の「名称や出来事は事実とは一切関係ありません」「撮影で動物に危害は加えていません。全部CGです。」的な注意書き。

完全版←うれしい(当初日本で配給されてたのは20分程短いバージョンで、途中から好評を受けて完全版が公開された)
オリジナル・テルグ語版←うれしい

一作目「伝説誕生」のあらすじを最初5分くらい使って丁寧に説明してくれるから前作の内容を振り返れるし、王の凱旋から見た人にも優しい仕様。

バリバリバリバーフバリってそういや公開当時バズってたあれだ!バーフバリがシヴァ神に重ねて称えられているのが分かった。

国母シヴァガミがシヴァ寺院に参詣する儀式で、シヴァガミが炎を運び終えた後にバーフバリがめっちゃ大きい弓を射るシーン、なんか「ラーマーヤナ」で誰も持ち上げることも出来なかっためっちゃ大きい弓をラーマ王子が射ってシータ姫との結婚が決まったあのシーン思い出した。

シヴァガミ、カッタッパ、ビッジャラデーヴァあたりからの「バーフ」「バラー」呼びなんか好き。

他のラージャマウリ作品「RRR」「マガディーラ 勇者転生」でも登場した、(白馬)四頭立ての馬車が今回も来た!
ちなみに「四頭立ての馬車」について調べてみた。どうやら四頭の馬はそれぞれ目、鼻、耳、口から得る人間の感覚(≒五感)、心を表している。感覚や心をコントロールしないと間違った方向に人間進んでしまいますよ、という意味だそう。

クンタラでの戦い、バーフバリは3本の矢を一気に射っちゃってる?!3本の矢を一気に射る方法を教える場面はポスターにも載ってたあの画だ!デーヴァセーナも3本射るの習得した!

角が燃えてる牛の群れがめっちゃ走ってきたー!!なんかまた燃えてる!角に付いた火は牛の他の体のパーツに延焼しないものかな。

それからダム破壊して激流起こして敵兵流しちゃったよ!水どっかーん!

クンタラからマヒシュマティに向かうときの船が白鳥みたいな形してる。
なんか途中で空飛んじゃった!雲がなんか馬みたいな形になったけどもしかして天翔ける船になっちゃった?!って思ったらあれ曲中の脳内イメージ世界ということなんだろう。

クンタラで早く正体明かしてればもしかしてバーフバリは王位もデーヴァセーナとの婚姻もあんなこじれずに両方叶えられていたのでは?とはちょっと思ってしまった(即位前に見聞を広めるための旅だから正体を隠していたのは仕方ないけど)

デーヴァセーナは見た目が美しいのみでなく武勇にも優れ、自分の意見もしっかりと主張できる人だから、クンタラの民やマヒシュマティの民からすると伝説の王妃と称されるのも納得の人である。ただあの国母シヴァガミや王バラーラデーヴァの前でも煽るとも捉えられかねないような毅然とした態度はヒヤッともしてしまう。

伝説誕生の対カーラケーヤ戦でもシヴァガミが言ってたけど、バラーラデーヴァは戦士としての能力はとても優れていて、ただ他の人間や動物に対しては犠牲になることを厭わず当然だと思っている風に描かれている。
一方、バーフバリは戦闘力に優れているのは勿論、さらに民衆や動物に対してもリスペクトがあって不必要な犠牲を極力払わないように対応しているように見える。
能力そのものはどちらも高くて、この点が民衆からの支持度の違いに表れているのかと思う。民がバーフバリを称えるシーンでは象も自ら跪いているように見えたし。

首は普通に飛ぶけど指が飛んだら謎にモザイクかかる。。

政治力があり長きに渡り国政を担ってきてた、民からの信頼もあつい、バーフバリの味方であった国母シヴァガミが途中からバーフバリと主張を違えてしまいバーフバリが追放されてしまったのは辛い。でも最後は真実を知って自らの命と引き換えにマヘンドラ・バーフバリを助けてくれて、伝説誕生の序盤に繋がるんだな…。

そういやこの赤子マヘンドラ・バーフバリが助かるシーン、シヴァガミは絶命する前にシヴァ神に「自分(シヴァガミ)の命は奪ってもよいが、この子だけは生きねばならぬからお助けください」と祈ってるんだよね。
神に祈りを捧げたから神がお力添えしてくださりマヘンドラ・バーフバリが助かったんだろう。神に祈りや誓いを捧げたり誓ったりして神のご加護や力を得る演出はこの監督が好きなのか、そもそもあるあるなのだろうか。
(同監督作品を例に挙げちゃうと、RRRの森のクライマックスシーンとか、マガディーラの百人斬りのシーンとかも同様だと思っている)

この世界によく磨いた石をレンズにした望遠鏡があるんだ。回せば倍率変えられるし。
そこからバラーラデーヴァの見た景色が息子バドラ王子の生首、消えたデーヴァセーナ、あのアマレンドラ・バーフバリと見た目が全く同じ人間なんだから、めちゃくちゃ怖いと思う。この生首よく出来てるな…

あの有名なヤシの木アタック来た!!
ヤシの木に人間登って、盾で守りつつ5人1組で樽みたいな隊形を取って、ヤシの木から投石するかのように城内に飛び込むの衝撃的すぎた。シリアスなシーンなのに、ええっ、そうはならんやろー!と笑ってしまった。
しかもバーフバリだけかと思いきや、他の兵たちも同じようにするし、
かなりの距離飛んでるのに無傷で普通に着地してるし。
そうはならんやろと思ってしまうけど、ラージャマウリワールドならそうなるんだよ。

そういやカッタッパは、アマレンドラ・バーフバリとのクンタラに訪問時でで60歳を過ぎていると言われていた記憶があって、現在ではそれから25年以上は経ってるから80代後半〜の設定になる?あんなヤシの木から飛んじゃっても大丈夫なパワフルおじいちゃん戦士だった。

やっぱり矢は雨のように降りがち。

城内でいよいよバーフバリとバラーラデーヴァの戦いが始まるんだけど、お互いめっちゃ強いから多少のダメージは全然響かないんだな。

戦いの最中にデーヴァセーナがシヴァ寺院への参詣の儀を始めて橋が燃やされちゃう。
クンタラからの出発の乗船時みたいにバーフバリの肩と腕を橋渡しにして渡るシーンの再来かと思いきや、戦いで崩れた黄金のバラーラデーヴァ像の頭部がちょうど良く橋代わりになってくれた。
デーヴァセーナの儀式が継続できる安心感と、25年間も鎖に繋がれ檻に幽閉したバラーラデーヴァの頭部を踏みつける復讐の一環、それくらいやり返したれ感とがあった。

バーフバリがいよいよバラーラデーヴァをデーヴァセーナが集め続けた小枝の山の上に倒して剣を脚に指して固定させる場面、めっちゃ決めの型ですって画で魅せてた。
そして儀式を終えたデーヴァセーナが、彼女が唱え続けたとおりに火を小枝の上に落としてバラーラデーヴァを生きたまま焼いた!

マヘンドラ・バーフバリは、祖父の代から50年も続いた因縁で遂にここで断ち切ったのだ!
父の命を奪い自らにも仇なすおじに復讐を果たす物語だったわけだ。(そういやちょうどバラーラデーヴァも顔に傷を創っていたのもあってライオンキングを想起した)
と言いつつおじたるバラーラデーヴァひとりが完全に悪だったわけではなく、その父(マヘンドラ・バーフバリの大伯父)のビッジャラデーヴァの方がもっと悪く描かれてるしバラーラデーヴァを焚き付けてる。

最後マヘンドラの戴冠式、いよいよ民の求める真の王が即位して大団円。

黄金のバラーラデーヴァ像の頭部が落とされて川を流れ(ここの歌詞が「命の河」)、シヴドゥだった頃のマヘンドラが登りきったあの滝を落ちていき砕けて最後谷底に落ちる。

そこに伝説誕生の序盤でシヴドゥ(マヘンドラ)が移動させたシヴァ神の石像が置かれている。
そうか、シヴァ神の石像に水を1000回掛けないと願いが成就しないから滝に移動させて1000回どころでない回数水を掛けられるようにしていた。
移動させたのはシヴドゥ(マヘンドラ)だから、彼の願いを叶えたのか。当初の願いは「滝を登りたい」だったけど、最終的な願いである「バラーラデーヴァを倒してマヒシュマティの王位を奪還する」を達成する力添えをして見守ってくれたんだろう。

バーフバリちょうど見ようとここ最近思ってたから、劇場の大きい画面と迫力のある音響で見れて嬉しい。
解像度上げるためにアマプラでもう一回見ようかな。

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