老後2000万円問題よりも、昼下がりの450円問題

仕事中。
あまりにも天気が良いので、茶でもしばこうと喫茶店に入った。
わたしは日当たりの良い喫茶店の窓際がとっても好きだ。

450円のコーヒーを注文し、1時間ほどゆっくり過ごしたところで気が付いた。
所持金が72円であることに。
金もないのに余裕でコーヒーをしばいていた自分をしばきたい。

さぁ、どうする。ここから徒歩5分の会社に戻れば、ヘソクリがある。
急な電話対応のふりをして外に出て、会社に戻ってお金を持ってくるか、
ここは恥ずかしいけど正直に店員さんに謝って待っていてもらうか。
はたまた隣の席の人に頼んで借りるか。
あなたならどうしますか。備えあれば憂いなし。一度考えてみてほしいのです。

じつは情けないことに、これは初めてのことじゃない。
前回は違う店舗だったが、同系列の喫茶店に財布を持たずに入ってしまったことがある。
そのときは「あ、いっけね」くらいの気持ちで(半笑いで)店員さんに「お金を忘れたので会社に取りに行ってきます(ぺこり)」
と伝えたら、会社名から名前から控えられて結構大ごとになった。(当たり前ですよね、すいません)

だからって、やっぱり無言で店から出るのは食い逃げっぽくてヤバそうだ。
そして平日の昼間から窓際で体を温めながら雑誌読んでる知らない奴に、450円も貸してくれる人なんていないに違いない。
さぁ、あなたならどうしますか。これは全ての人が考えるべき問題だと思うのですよ。

そうだ、後輩に電話しよう。
ヘソクリの場所を伝えて、いやーごめんごめんとか言って。「で、最近どうなの?」とかごまかしてコーヒーでも奢ってやろう。
いい先輩ぶりも発揮できて、一石二鳥だ。

そこまで考えて、気がついた。
そんなこと気軽に頼める後輩なんていない。
そんな気さくな性格なら、仕事中に1人で猫みたいに日向ぼっこなんてそもそもしていない。

「店員さん、すいません。お金おろしてくるんで10分待っててもらえますか」

昼下がりの450円問題もスムーズに解決できないダメ人間が、老後2000万円問題に対応できるわけがない。つらい。

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