アトリエを持つということ
アトリエ温/古民家ギャラリー コト場
半年近く前の話になりますが、昨年9月いっぱいで約7年間拠点として過ごしたアトリエを退去しました。
7年間の思い出や出会いが詰まった場所。やっぱりお別れは寂しかった。退去は建物の建て壊しが理由だったので、2週間後には更地になっていました。
(決してそんなことはないんだけど)ここで作ったものも、出会ったことも、何もなかったかのような寂しい気持ちになりました。たくさんの方の力を借りて作ったこの場所を守れなかったことが申し訳ないです。
現在の制作拠点
実は、アトリエの退去が決まったときから新しいアトリエ探しを始めていました。
アトリエを探していることを伝えると、有り難いことに知人やお世話になってる方々が色んな物件を紹介してくださいました。
アトリエの候補地が見つかる度、心が躍ったり、わくわくしたり、でも立地や条件でなかなか決め切れずに流れたり。
焦らずタイミングがきたらご縁が繋がるだろう。とのんびりしていたら、もう半年が経ってしまいました。
なので、現在の制作拠点は自宅の一室です。
それはそれで心地良くて、もう自宅以外のアトリエは必要ないのかもしれないとさえ思っていました。
昨年描いた絵が穏やかな絵だったのは、そんな自宅で描いたからかもしれません。
アトリエを持つということ
年が明けて、次の個展に向けて動きだして、新作の書籍制作に向けても動きだして、来年度のカレンダーも作り始めて、したいこともしなきゃいけないことも沢山ある状況で、
でも、
正直なところ心のどこかで拠点となるアトリエがない現状を作家としてダセーなと感じてしまってる自分がいます。「今はアトリエがないんですよー」って人に伝えてる自分が、作家としての本気度が欠けてるように思えてしまって情けなくて。
作家の精神衛生上、「アトリエがある」というのは結構大切なことだったんだなーと今実感しています。
個展よりも本よりもカレンダーよりも今優先すべきは「新しいアトリエを見つける」ことだったのかも。
「描く」「考える」ことに意識を向けられて、人と「出会う」ことができるアトリエという場所は、やはり自分が次のステージに進むためには必要不可欠なようです。
なので、一日でも早く新しいアトリエを持ちます。