彼の家

 ――夢を持つのが怖い。
 ――夢はどうせ周りの人間に叩き潰されるのだから。

 そういう風に語る親友に、僕は何もできない。夢を持つということが、あまりに辛い結果を生み出すのなら、夢など持たない方が身のためだ。
 だけど、日に日にコミュニケーションを断っていく彼が、ただただ心配で、今日も彼の家に行く。

【心配・偏見・夢】

#掌編小説
#すくものノルマ

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