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このシェアハウスが、私たちの帰る場所です。#12

与:「…」

与:「…よしっ」

ガチャッ

与:「ただいま〜っ!」

桃:「祐希おかえり」

久:「祐希、デートどうだったの??」

与:「…」

与:「えへっ
祐希の思ってるようないい人じゃなかった!」

白:「えっ?どういうことだ?」

与:「なんか、デートして分かったんです!
好きじゃないかもって!」

祐希ちゃんは笑いながらそんなことを言う…

梅:「…」

久:「えぇ〜なにそれぇ…!!」

白:「まぁ、ビビッと来て好きになるっていうのは、一種の気の迷い、みたいなところあるからね…」

与:「そうですよね!」

与:「ほんとに麻衣さんにも、みんなにもご迷惑をおかけしました!」

○:「…」

白:「まぁ、私たちはいいけど…」

与:「えへへっ
さっ!祐希お風呂入っちゃいますっ!」

白:「いいよいいよっ」

○:「…」

ーーー-------------------

みんながすやすやと寝静まったいつもの夜

俺は、いつものように麻衣にハイボールを作ってもらった…


白:「はいっ、どーぞ」

○:「ありがとう」

白:「…」

○:「…」

クッと一口だけ飲んで、不思議な気持ちになる…


○:「…」

○:「麻衣は…」

白:「ん?」

○:「…」

○:「…いや、いいや」

白:「なによ」

○:「ううん…」

白:「今日、何かあったの?」

○:「え?」

白:「…」


麻衣は真剣な顔で見つめてくる…


白:「わたし、久しぶりに見た」

白:「○○が、伏し目になってるの」

○:「…どういうこと?」

白:「○○って」

白:「嘘つく時、左下向いて伏し目になるんだよ」

白:「小さい頃からの癖」

○:「…」

白:「仕事…じゃないんでしょ?
何してたの?」

○:「…」

白:「…」

○:「…」

○:「…」

白:「…」

沈黙が続く…


梅:「あ、あの…」


沈黙を破ったのは、美波ちゃんだった…

寝室から降りてきて、話しかけてきた…

○:「あっ、美波ちゃんどうしたの?」

白:「…っ」

梅:「ちょっと、話しておきたいことがあって…」

○:「いいよ
どうしたの?」

白:「えっ、ちょっと…」



梅:「私、祐希に変な態度取られてる気がして」

○:「そ、そうなの?」

梅:「元々最近、何かおかしいなって思ってて…」

梅:「でも今日、祐希が帰ってきてから
1回も目を合わせてくれないし」

梅:「喋りかけても、無視するんです」

白:「…」

白:「うーん…
まぁ、不自然だよね…」

○:「そ、そうなの?」

梅:「そうなんです」

○:「ふーん…」

○:「なんか俺はたまたまなんじゃないかなって思ってるんだけど…」

梅:「いや、あの逸らし方はたまたまじゃ…」


白:「祐希ちゃん、好きな子できてたから」

白:「もしかしたら美波ちゃんと仲良くて、嫌に思ったのかもね」

梅:「私は…そこまでの仲の良さじゃないと思ってるんですけど…」

梅:「ただのバイトが一緒の子ですし」

白:「だからじゃない?」

梅:「…?」

白:「美波ちゃんはそんなに好きじゃないのに」

白:「自分の方が好きなのに」

白:「気づいたら他クラスの美波ちゃんと仲良くなってた…とか」

梅:「そんなもんなんですかね…」

白:「そんなことよくあるよね?○○」

○:「いや、ごめん
俺もあんまり…」

白:「え〜?」

白:「も〜女心が分かってないなぁ」

梅:「祐希、恋多い女の子ですけど
私は、人を恋愛的に好きになることが、ほとんどなかったので…」

白:「対照的なんだ」

○:「…」

○:「大好きな子を見ると、他がなんにも見えなくなることがあって」

○:「急にふと返ったときに」

○:「ライバルが邪魔をする…」

○:「ってことがある気がしてるんだ」

白:「…」

○:「祐希ちゃんは特に、そうなりそうな気がしてて」

梅:「そしたら私は、どうしたらいいんですかね…」

○:「どうしたらいいのかな…?」

白:「私に聞かないでよ…
原因がはっきりしてないからまだ分からないけど」

白:「今度、聞いてみるね?」

梅:「ありがとうございます」

○:「…」

俺は底知れぬ、なにか違和感があったまま、この話を終わりにした…


そして自然と、真夏の話もしなくて、済んだ…

久:「お兄ちゃん、おはよう」

桃:「○○さん、おはようございます!」

○:「あぁ…おはよう」

○:「はい、2人ともハニートーストどうぞっ」

桃:「ありがとうございますっ」

○:「桃ちゃん、今日元気だね?」

桃:「えぇ、そうですか?
いつも通りですよ」

久:「今日、私のお友達と桃子で遊びに行くの
それでテンション高くて」

○:「あ、あぁ、そうなんだ
良かったじゃん桃ちゃん」

桃:「はいっ」

○:「何して遊ぶの?」

桃:「ボーリングです」

○:「へぇ…」

○:「みんなもお小遣い、そういう遊びに使うようになってきたのはいい事だね」

桃:「そうなんです」

桃:「桃子ほとんど○○さんから貰っていたお金、使ってなかったから…」

○:「そうなんだ」

○:「史緒里は逆なのにね」

久:「そうなの
毎月毎月25日くらいからほんとに…」

○:「使い方の問題だよ笑」

久:「そうだけど…」

○:「史緒里毎回おねだりしてくるんだから
お小遣いもうちょっとちょうだい?って」

桃:「史緒里ちゃん、そんなことしてたの…?」

久:「もぉ、言わないでよ」

桃:「○○さんかわいそう…」

○:「逆に史緒里だけでよかったよ」

久:「ごめんなさい…」

○:「2人とも、夜ご飯はいらない感じ?」

久:「うん、いらないよ」

○:「そっか、遅くならないようにね」

桃:「分かりました」

梅:「おはようございます」

桃:「あ、みなみんおはよう」

与:「おふぁよぉ…ごぁ…す」

桃:「おはよう」

久:「祐希、大丈夫??」

与:「ぅん…」

桃:「いつものことでしょ」

○:「美波ちゃんと祐希ちゃんおはよう」

○:「朝ごはん食べなっ」

与:「お、美味しそうっ!!」


祐希ちゃんは、あんなに眠そうだった感情が全て消え、ハニートーストを齧る…


梅:「…」

与:「おいひぃ…
今日の隠し味は、ビターチョコ?」

○:「あっ、よく分かったね」

桃:「○○さん、私準備してきますね!」

久:「私も行くっ」

梅:「…」

○:「美波ちゃんも食べなっ」

梅:「はいっ」

美波ちゃんは1口大に切って、食べる…

梅:「…おいしいです」

与:「○○さんっ!
これ、もう1枚ありますか!」

○:「あるよっ」

与:「ほしいです!」

○:「どうぞっ」

○:「美波ちゃんも食べる?」

梅:「あっ、私は大丈夫です」

与:「…」

○:「そっか」


祐希ちゃんが、全然喋ろうとしない

やっぱり何かあるってのは間違いないのかな…


ーーー--------------------

与:「しおりちゃん!」

久:「ん?」

与:「今日、夜麻衣さん来ないんだって」

久:「そうなの?」

与:「なんか仕事的にキツいんだって」

久:「そっか」

久:「私と桃子今日遊びに行くから
もしかしたら祐希ひとりかもね」


与:「えっ?遊びに行くの??」

久:「そっ
美月ちゃんが桃子と仲良くなりたいんだって笑」

与:「そ、そうなんだ…」

"しおり〜っ"

"ちょっと来て!"


久:「あっ、うん
ちょっとごめんね」

与:「あっ…」

しおりちゃんは美月ちゃんのところに、行ってしまった…


…仲、良さそうだな

桃ちゃんと話す方がいいかな

でも、みなみんがいるし…

翼:「…」

翼:「…あっ、祐希ちゃん」

翼:「…おはよっ」


与:「…おはよっ」


崩れかけた笑顔を戻して、私は返事をする…


翼:「き、昨日は…ごめんね」

翼:「俺も、ちゃんと考えたん」

与:「大丈夫だよっ!」

翼:「…!!」


私は翼くんの言葉を遮って笑顔で接する…


翼:「そ、そっか」

久:「じゃあ祐希、また後でね!」

与:「うん!」

桃:「祐希ばいばいっ」

与:「じゃあね〜楽しんで!」


2人は一緒に一緒に遊びに行ってしまった…


与:「…」

私は笑顔を崩して1人で帰る…


与:「…」

校門の前で…

梅:「…」

みなみんを見つけちゃった


今は、一緒に帰りたくないや

そう思って隠れようとする…


…が

翼:「…」

隣にいたのは、翼くんだった…

私は、声が聞こえるくらいの所まで…近づいた…


翼:「美波ちゃん…」

翼:「美波ちゃんのことが、好きになった」

翼:「だから俺と、付き合って欲しい…」

与:「…」

梅:「えっ…」

翼:「背が高くて、大人な感じの美波ちゃんが大好きです!」


翼くんは一生懸命、みなみんに頭を下げている…


梅:「…ありがとう、気持ちは嬉しいよ」

与:「…!!」



みなみんがそう答えた瞬間、


私の中で、何かが壊れた…


涙が、止まらなくなっていた…

私は家まで全力疾走で帰る…


与:「…!!」


もう嫌っ!!!

それ以外なんにも考えられないくらい、心が折れた…

…もう、寝て忘れよう…

家の前まで着いて、そういうことを考える…


いや、走って帰った帰路で、それしか考え浮かばなかった。という方が正しいかもしれない…

与:「…あれっ」

与:「ない…」


家の鍵が、無くなっていた…

与:「祐希の、帰る場所なのに…」

与:「どうしよう…」


麻衣さんも○○さんも仕事中だし…

桃ちゃんとしおりは遊びにいってるし…

みなみんはどうせ…


祐希には、仲間なんていなかったのかな

家族だと、思ってたのに…

また、私は涙が止まらない…

玄関前でうずくまって涙を見せないことしか出来ない…

"どうしたの?"

与:「…えっ」

麻衣さんが、そう声をかけてきた…

与:「麻衣さん、仕事は…?」

白:「仕事、早く上がったんだよね笑
それより、大丈夫?」

与:「…」

与:「鍵、無くしちゃって…
それだけじゃなくて…」

白:「…」

与:「祐希、もうダメなんです…
祐希の味方なんて、誰もいない…」

与:「もう、嫌になっちゃったんです」

白:「…」

ギュッ

麻衣さんは静かに抱きしめてきた…

白:「私がいるじゃん
なんでも、話してごらん?」

与:「…」

グズッグスッ…

麻衣さんの抱きしめるこの温かさ…

私は、これが欲しかったんだ…

それに気づいて、また更に涙が出る…

白:「はいっ、オレンジジュース」

与:「ありがとうございます…」

白:「ほら、はなしてごらん?」

麻衣さんはお菓子を机に出して、対面に座る…


与:「…麻衣さん」

与:「麻衣さんみたいに大人な女性になるには
どうしたらいいんですかね…」

与:「私、振られたんです。
告白した子に、美波ちゃんみたいな大人っぽい子が好きって言われたんです。
祐希ちゃんからは微塵も感じない。って」

白:「…なるほどねぇ」

与:「でも、翼くんが、さっき、みなみんに告白してたんです…」

白:「確かにそれはショック…
祐希ちゃんからは、私が大人な女性に見える?」

与:「もちろん…」

白:「最近、○○から子ども子どもって、そればっかり言われてるからさ笑」

与:「なんで…?」

白:「落ち着きがないからじゃない?」

与:「…」

白:「私も、完璧な大人な女性ではないんだけど…
大人な女性に近づくために大切なこと、あるよ」

与:「…」

白:「私は、正直に言える子だと思うよ。
自分の意見を持って、その子にぶつける。
今の祐希ちゃんには、それが大事だと思うよ。」

白:「祐希ちゃんいつも笑顔でいて、もちろんそれは本当に素晴らしいことなんだけど…
キツい時はキツいって言える様な関係性が家族ってものなんじゃないかなぁ…」

白:「無理してまで笑顔でいる必要はないよ。」

与:「…」


与:「弱音吐いてもいいんですかね…」

白:「もちろん!」

白:「私なんて弱音ばっかりなんだから!」

白:「○○だってみんなだって
どこかでそれを相談して、少なくしたり無くして
自分の弱いところと向き合ってるんだよ」

与:「…」

梅:「ただいま〜」

白:「あ、美波ちゃん帰ってきたよ」

与:「…!!」

白:「美波ちゃん、おかえり
美波ちゃん、ちょっと時間ある?」

白:「祐希ちゃんが言いたいことあるんだって」

梅:「あ、全然大丈夫ですけど…
なに?祐希」

与:「…」

白:「祐希ちゃん、美波ちゃんに思ってること、言ったらどう?
美波ちゃんなら、受け入れてくれると思うよ」





与:「みなみん…」

与:「祐希、みなみんのこときらいっ!!」





梅:「…!!」

条件反射で出た言葉じゃない…

これが、今の私の感情だった…


与:「みなみんは、ずるい…
祐希の方が翼くんのこと好きだったのに…」

与:「大っ嫌い!!」

梅:「…」

与:「みなみんは、ずるい…」

与:「背も高いし、真面目だし、優しいし、綺麗だし、スタイルいいし…」


梅:「…」

○:「ただいま〜」

与:「祐希がないもの、全部もってる…
大人な女性になるようなもの、全部もってる…
祐希には何もないの!だからみなみんがきらい!」

○:「…えっ?
ちょ、ちょっとどうしたの?」

白:「止めないで!」

○:「でも…」

白:「いいから。」

梅:「○○さん、大丈夫です」

○:「えっ…」

与:「…」

梅:「…ごめん。」

与:「…」

梅:「私、隠してたことがあるんだ」

与:「…なに?」

梅:「私、コンプレックスなの。」

与:「…えっ?」

梅:「もちろん…スタイルいいって言われることは嬉しいけど…」

梅:「それだけじゃないの」

梅:「無駄に高い身長とか、真面目すぎて乗れない性格とか…それで煙たがれたこともあった」

与:「…」

梅:「好きだった男の子にも、ホラーマンってバカにされて、それでもめげずに告白したら、お前は女の子っぽくない。って言われた。」

梅:「私、祐希が羨ましいよ」

与:「…」

梅:「かわいくて、おもしろくて、ちっちゃくて、女の子っぽくて、明るい、そんな祐希が羨ましい。」


みなみんは…涙ながらにそういった…


与:「…」

グズッグスッ…

みなみんの涙につられて私も…

今日何回目だろう…



○:「"ないものねだり"だね。」


梅:「え?」

与:「…?」


○:「自分にはないものを、違う誰かが持ってると、つい羨ましくなっちゃうんだよ」

○:「だから、美波ちゃんも美人で大人っぽい女性のままでいいと思うし、祐希ちゃんもかわいくて明るい女性のままでいい…」

○:「でもね祐希ちゃん。」

与:「…なんですか?」

○:「自分は羨ましいと思ってるものでも、相手がそれを長所にしてるかは分からないんだよ
だから…それできらいになっちゃだめ。」


○:「俺は2人とも、大好きだから。」


与:「…」

梅:「ごめんね、祐希…
私、祐希のことが大好きだよ」

白:「…」

与:「みなみん、ごめんなさい…」

与:「大嫌いって言って、ごめんなさい…」

白:「うん、よく出来たね
祐希ちゃん、大人な女性になれたじゃん!」

与:「はい…」

○:「祐希ちゃん」

○:「なんでもにこにこしてる祐希もかわいいけど、やっぱり祐希ちゃんは、ホントの感情、出していいんだよ!」

○:「嫌なことがあったら、泣いていいし嘆いていいし、無理に笑顔でいる必要、ないよ。
だから…作った笑顔なんてなくして、もっと、喜怒哀楽、出していいんだよ。」

与:「…」


私は、少し考えてしまう…


白:「…?」

与:「私…お母さんに言われたんです。
もともと、片親だったんですけど、母親は、病気で亡くなりました。
そんなお母さんの、最後の言葉が…」



お母さん…??

"祐希…お母さんは、もうだめみたい…"

そ、そんな…
お母さん!まだ生きてっ!

祐希は涙ながらにお母さんに訴えかけました…

"祐希…"

なに…?

お母さんは、最後の力を振り絞って、祐希の涙を拭き取りました。

"祐希、女の子だからって、泣いちゃだめ。
祐希に泣かれちゃうと、私だって、悲しい…
周りのみんなも、悲しくなる…"

"だから…"

お母さんは祐希の口角を上げてきました…

"こうやって笑うと、みんないい気持ちになるよ"

"この笑顔、忘れないでね。"


ピピピピピピッッッッ!!!!
後に、心電図の音が鳴り響きました…

与:「それから祐希は、泣かないようになりました。
みんなを悲しませたくなくて…ずっと笑っていました。」


白:「…」

梅:「…」

○:「祐希ちゃん
数年前の…俺の初恋の話、聞いてほしいんだ。」

与:「…」

○:「俺の初恋の人は、俺の前ではめっちゃ明るく接してくれて、涙なんか見せたことなんてなかった…」

○:「いっつもばかみたいなこと言って、笑って、ずっと笑顔な子なんだろうなって、思ってた…」


○:「けどね、その子、いじめられてたんだ。」


麻:…!!


○:「その子はソフトボール部だったんだけどね
同じ部の子と好きな子が被ったんだ。」

○:「こんな些細な理由で、本当に…考えられないくらいのいじめをされてた…」


麻:それって…

○:「でも、いじめられてることを、俺には言ってくれなかったんだ。」

○:「一緒に帰ることもいっぱいあって、2人になることだっていっぱいあって。」

○:「でも、初恋の子は、笑顔で、ずっと俺に隠した笑顔で…耐えてたんだ。」


○:「いじめに気づいた時、俺は自分を責めた。
なんであんなに一緒にいたのに…!!助けてやれなかったんだ…って」

○:「すぐにでも相談して欲しかった!
すぐにでも、キツいって言って欲しかった…」


麻:…


○:「全てが解決した後、本人から言われたんだ。」



"私は…○○とは笑顔でいたかったから…
涙を見せたくなかったから…"




○:「祐希ちゃん…今の話、どうだったかな」

与:「無理に笑顔で接したことで、結果的に、不幸な人が増えた…と思います。」

○:「そう、なんだよ
祐希ちゃんも不幸になっちゃうこともあるんだ」

○:「だから、辛い時はつらいって言って、誰かに相談、することがいいと思うんだ…」

与:「…はい、わかりました」

与:「○○さん…ごめんなさい…」

○:「大丈夫だよ。
辛かったよね…あの時も、今回も…」

与:「…」


祐希ちゃんは、俺に抱きついてきた…

祐希が埋めた胸には、涙の跡が広がっていた…



麻:…

麻衣の目にも、涙が拡がっていた…

to be continued…



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