地元に戻る、という選択肢。
こんにちは。ゆうきあきらです。
先日こんなツイートをしました。
ネックポイント2回出てくる時点でどんだけネックなんだよ、と突っ込んだのはここだけの話ですが(笑)。
ちょっとこの件について書いておこうかと思います。
地元を離れて早ウン十年
今でこそ札幌在住のわたしですが、地元は札幌ではありません。
北海道内ではありますが、小さな田舎町から移住してきた組です。
最初札幌に来たとき、その都会っぷりに驚いたもんです。
ロイホがある!吉野家がある!スタバもドトールもある!
(当時地元にはなかった)
おだちすぎてしばらく吉牛でごはん済ませてたことは内緒です(つゆだくだいすき。笑)。
田舎町から出てきた人間にとって、札幌はとてもキラキラして見えたんですよね。何でもある。バスだって1時間に何本もやってくるしJRも地下鉄も路面電車もあるししかも自動改札。タイミング悪ければバーン!ってゲート閉まって怒られる(笑)。何なら車があればあちこち行ける。都会なようで緑もあるし、ちょっと行けばきれいな公園もあるし。
きらびやかなデパートもあるし24時間開いてるスーパーもあるしコンビニもあちこちにある。おいしいごはん屋さんもカフェも、銀行だって役所だってあちこちにあるし、生活する上ではまったく困らない。
仕事だって、地元ではなんにもないのに、バイト情報誌が無料なことに加えてたくさん求人があるとか、派遣会社に登録したらガンガン仕事がやってくる…登録したらすぐに仕事先が決まってまとまった収入が得られるし福利厚生もちゃんとしてる…都会ってすごいな、と思ったんです。
そこからウン十年、札幌に暮らしているわたしです。
もはや札幌市民ですがなにか?という顔をして、札幌生活満喫しながらも道案内は10年できませんでした。未だに地下から地上に上がると場所感覚なくて迷います。反対方向歩いてても気付かないまま、道路の案内看板見て混乱します。Googleマップの正当性が分からないくらいに方向音痴です(笑)。その先左ですって何を基準に左だよ?っていつもツッコミを入れてます。
碁盤の目の街だからわかりやすいよ、って言ってくれたあなた。方向音痴をなめてはいけません。東西南北の把握ができないんだもんそりゃ迷うよね。
「帰ってこい」はなかったのか?
仕事も色々とご縁をいただきながら、そんなこんなで暮らしてきたわけですけれど、実家からの「帰ってこい」コールは数え切れないくらい受けてきたわけです。
わたしが地元を離れた理由はたくさんあったけれど、でもその中のひとつに
仕事がない
だったので、そこを言い訳にしながらのらりくらり躱してたわけです。なんで今になって何にもない地元に帰らなければならないのか。時給2000円弱の派遣の仕事を捨てて、何を悲しくて時給800円のスーパーのレジ打ちをしなければならないのか、いつも思ってました。
おそらくこれがどこかの正社員とかなら言われなかったと思うのですが、当時は派遣社員だったので、帰ってこいと言いやすかった、というのもあるのかもしれません。
とはいえ派遣社員って、わたしの働いてる感覚としては傭兵なんですよね。
頭数合わせ、とは言いたくないけど人海戦術でどうにかしようみたいなとこに突っ込まれたことは数知れず。
こっちの働きが悪ければ、結果が出なければ会社ごと切られる、殺られる…みたいな
ヒリヒリ感でギリギリを攻めてた
というのはありますね、正直。おまえが切り込み隊長な、後は任せたがんばれ!みたいなとことかもありましたしね(笑)
だからバイトの延長でちょっと手取りが良いからとか、嫌なら次に行けばいいやみたいな感じでは働けなかったです。なんなら成果出して惜しまれながら次に行こう、みたいな感覚でしたし、結果それをやりました。それしかできなかったですし。自分が辞めた後の補充は同じ会社から、という営業めいたことまでケアしつつ、だったので担当さんからはかなり感謝されてました(笑)。
だからスタートの時給が1000円でも、次の月には何某かは上がってましたし、更新の度に単価交渉してましたし。今よりもハングリーでしたよね、生活に直結するから。
希望通らない?ならもういいよ、あなたはよくしてくれたからもっと一緒に仕事したかったのになぁ他(の会社)に移る気ないんだけどなぁ…
の落とし文句は絶大な効果を発揮しましたし、効果を発揮させるためにがんばりましたし(笑)。
先様からもゆうきを自社に移籍させて直雇用で正社員に、とか契約社員に、という有難いお話はたくさんいただきました。でもそういう立場が真っ先に切り捨てられるんだ、というのは先のリーマンショックでいやと言うほど味わいました。
今日まで正社員、次の日から無職
みたいな。そういうおいしい話には裏がありますから、見極めつつ躓きつつ世の中渡ってきた感じですかね。
今正職雇用してくださってる会社は、札幌来てからずっとつきあいのある会社だったりしますし、
つかず離れずな幼なじみだったのに酔った勢いでどうにかなって結婚しちゃった!
みたいなB級ラブコメみたいな顛末です(笑)。自分の評価を既定路線に乗せたら2週間位で決まりましたしね。トントン拍子ってやつですか。
こんなご時世にマジ有難い限りなのですけど、つきあいの長さと今までの成果の評価も盛り込んで登用してくれたことには感謝しかないです。報われないがんばりであっても神さんが見てる。ありがてえ、マジありがてえ…
話逸れましたが、わたしがこんなワーカホリック、仕事だいすき人間なので、親が呼び戻すのを諦めた、というのが正しいのです。
本当は単身親の目の届かない場所に置いておきたくないと未だに言われます…わたしそんなに若くないですよ?とはいえ親にとってはいつまでも子供だから、と言われたら納得してしまうお年頃。まー独身貴族で親族身よりのない場所に独り暮らしする娘を案じない親はいないのでしょうね。有難いですがわたしもいい歳ですよ何とでもなりますし出来るだけの人脈は作ってきたつもりなんですけど。
そう思いながら、勤務先のネームバリューを上げて、ほらここだから大丈夫だよー、CM打ってる会社に勤めてるんだよーと納得させながら今まで来た気がします。
田舎の人間の認識って、公務員か教師、士業なら安泰で、資本がっちりの外資系であっても名前が分からなければ
「そんなどご大丈夫なの?」
ですしね…そんなもんですよ田舎なんて。IT系の国家資格沢山持ってても価値が分からないから自動車運転免許よりも下に見られますしね…(大臣からお免状もらってるんだけどなー…呆)。
うちは上に3つ上の兄がいるのですが、公務員でして。地方公務員のちょっと上の方?でも国家公務員ではない微妙な立ち位置らしく。わたしがGAFAに勤めようがガチ外資に勤めようがCM流れるような企業に勤めようが
おにいちゃん公務員だから〜(あんたは民間だもね)
親の無邪気なこの一言でどれだけココロ折られたか。公務員そんなに偉いんかいってめちゃくちゃ思いますしそりゃ登用されるのなら相当苦労もあったのかとは思いますが…うん、このあとは僻みになるから割愛しますけど。
こんな閉鎖的な地元に帰りたいって思います?せいぜい2泊3日が関の山ですよ。もーうっとうしくて仕方ない。能のない連中有難がって不便強いられればいんでね?位思ってましたし今も若干あります。
でもそれが変わったのは最近のことでした。
父親、突然ガンサバイバーになる
2020年のことでしたか。母親から電話で聞かされた衝撃的な出来事でした。
おとーさん、舌癌って言われて
は?ぜつがん?舌のがん?堀ちえみさんが公表したあれ?
一気に混乱しました。歯の治療の時に歯に引っかかった舌の口内炎が治らずに大きな病院で検査を勧められたら舌癌なんて誰信じます?
まあ手術して病理検査して、大したことなかった、ということでしたが、舌噛んだときって妙に喋りづらいじゃないですか。そんな感じが続いて。その後に
初期の胃癌見つかった
とかマジ何なん?って思いましたよ…うちのおやじさん妙に貧血続いてて何だろ?思ってたら
胃の中大量出血
とか笑えないですよ。え、飯食って栄養取り込むとこ一切合切やられてんの?って思いましたし(その後良性の大腸ポリープ取ってます)。年間2回大きな手術して沢山輸血していただいて(献血してくださってるみなさまありがとうございます!わたしもしてます)一命を取り留めました。
まあもう両親も70を越えていい歳ですし。平均寿命が延びたとはいえ、変な話
いつお迎え来てもおかしくない
わけですよ。そうなったときに兄に親の介護を任せられるかどうなのか、兄嫁(義姉)に任せていいのか、実娘(わたし)が帰るべきなのか…よくあるゴシップ的な嫁姑問題が現実味を帯びて目の前をチラチラし始めたんですよね…。
親は
介護は要らん必要ならホーム行くからおめだぢは好きなことすれ
のスタンスを見かけ上出してくるわけですが、それはたぶん無理でしょうと。保証人的な立場には兄を据えたとしてもなんだかんだの負担はかかってくるのだろうと思ってはいますけれど。
母は運転免許もないし、車がないとどこにも行けない田舎暮らしとなれば通院もままならなくなるのは目に見えてます。
となると、そのうち札幌生活を諦めて帰る必要が出てくるのかしら…と。
でもそれも、多分ライターのお仕事をいただけているからなのかなーって思ったりしてます。それがなかったら絶対帰るなんて思わなかったし。
安定した月収を捨てて地元に介護のために戻れるか、といえばわたしの場合はNOなんですよ。めちゃくちゃ冷たいかもしれませんけど、確かに育ててもらった恩はあるけど、自分を犠牲にしてまで献身しないといけないの?とは思います。
まぁ先にも書きましたが職業格差の問題であったり、兄妹間の格差だったりで、実家とは少し距離を置いてたこともありますし。
わたしの存在がアテにならないことは、わたしを地元から出した時点で思っているはずです。死んだものとしている、とまで言われたこともあるから、素直にじゃあ面倒みるわとは言いたくない気持ちもあります(笑)。
願望と現実のあいだで。
まぁ父親が手術をしてから1年を迎えるということや、有給消化のために長めに休暇をとって地元に戻る予定を立てたのですが。
多分1週間くらいいると、だいたい余されるのはわかってるんですよ。うちの両親的に、歓待してくれるのは2日が限度。それをわかっているから去年は2泊3日だったんですよね。
長くいて欲しいと懇願されたのと、両親がワクチンを2回終わって待機期間も過ぎるし、ということで決めはしましたが…正直胸中超絶複雑です(;´д`)
短時間でもこう思うのだったら、わたしが戻ってもあんまりいい顔されないだろうなぁ…とは思うんです。たとえ在宅で仕事をするとしても、引きこもりのニートなのか、と勘違いされるのも目に見えてますし。
それでも、戻ってもいいかなぁ…と思うこともあったりもするので、わたしもそれなりに歳を取ったのかもしれませんね(笑)。
戻ってくるなら好きにしていい、好きなようにやればいい、とは言われてますが、真に受けてバカを見るのは日の目を見るより明らかです。せいぜいネット回線引いて自室に作業場所作るくらいだろうと思ってはいますが。
とはいえ戻るにせよ何にせよ…パッと決められるもんでもないですし、お試し見極め期間、てやつですかね。
正直どうなのでしょう。
これで家族がいるとかこどもがいるとかならまた別な話だったと思うんですよね。親の介護問題は遅かれ早かれどこかで考えなければならない問題でもありますけど、親元離れて暮らしてる娘にそこまで期待するか?とはならなかったんじゃないのかなと。
ただ、残念ながら単身、独身ですしね、わたし。
それでもこういう考えができるようになったのは、副業としてライターをはじめて、そこで何某かの対価をいただけるようになったから、とは思っています。
そう考えると、ちょっとは選択肢が増えるのかもしれません。
どうするのか、どうしたいのか、はいまだに決めあぐねていますが、そう遠くない未来に結論は出さなければいけないのだろう、そう思っています。
気は重いですけど…。とんでもなく。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
それではまた。
ゆうきあきらでした。