家族の思いは・・・?
私は今、主婦兼もの書きをしている。
ありがたいことに書いた小説を本にしてもらった。
それは、私が昔から抱いていた夢。
漫画家だった頃の夢が破れ、生きていくための仕事の毎日に疲れ果て……今は小説家として生きていきたいと思うようになった。
『漫画家』と『小説家』だと違いはあるが、自分の本を出したいという夢が昔からあった。
たくさん寄り道をして、いろんな人と出会って、いろんな経験をして、今やっと夢の一つを叶えた。
そしてその夢は、どんどん加速する。
あれもしたい、これもしたい。
子育ての日常に追われ、キャパもないのにいろんな夢を描く。
でもそれが楽しくてしょうがない。
いろんなことに興味をもって情報を得る。そしてそれを形にしていくこと。
こんなことが出来るようになるなんて、昔の自分には考えられなかった。
ふと、読んでいたnoteの記事が、私と同じように子育てをしている主婦の方が作家になるまでのお話だった。
書いた小説の書籍化の話。
それをご主人にした時のこと。
読んでいて切なくなった……。
まだお話しは続くようで、どうなるのか……と妄想しているが、上の記事を読んだだけでは、自分が書いた作品が本になることを、ご主人は喜んではくれなかったということ。
たぶん私なら大泣きだ。
「離婚」なんてことも過るかもしれない。
だって! 昔からの夢が叶うんだよ!?
そのチャンスを「やめろ」って言われたら……考えただけでも吐き気ものだ。
だが主人は違った。
出版社から書籍化の依頼がきた話を、仕事から帰ってきた主人に話した時、その第一声は「やっとか」だった。
私が漫画家をしていたが、それを辞めなければいけなかった時のこと。
働きづめの毎日だったこと。
自分の作品をつくることを、あきらめられずコツコツ続けていたこと。
すべてを知っている主人からの言葉だった。
『やっとか』
主人は私が成功することを信じてくれていた。
嬉しかった。
友人の中には「プロの漫画家としてデビューもしたんだし、夕雪ちゃんには才能があるんだから頑張れ」そう言ってくれる子もいた。
だが、「私は運がないから大成しないんだよね」と、私の成功を「運がいいだけ」と言った友人もいた。
応援してくれる人、客観的にものを言う人。
いろいろいるが、主人のその言葉は忘れられないものになった。
結局、今、小説家として食べていけるほどの作品は書けていないが、こうやってコツコツと続けていけるのも主人のおかげだ。
子供が幼稚園にも行くようになって、もしかしたら「外に働きに出てほしい」と思っているかもしれない。
でも主人はそれを言わない。
なんだかんだ言っても、まだ子育てに追われているのを知っているからなのか。
昔のように外で仕事をしてしまったら、私がボロボロになるのを知っているからなのか。
私がもの書きとして成功することを信じてくれているからなのか。
どれも当てはまりそうだが、私のことを信じてくれているそう思いたい。
だからこそ、もの書きとして頑張りたい。
子供は、私が何をしているとか、昔、漫画家をしていたとか、そんなことはまだわからない年で……でもいつか、もの書きとして、仕事が出来るようになって息子にも自慢したい。
「夢をあきらめなければ本当に叶うんだよ」って。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 夢だった小説家として、沢山の方に作品を読んでいただきたいです。いただいたサポートは活動費と保護犬、猫のボランティアの支援費として使わせていただきます。