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『介護の悩み』義父と自分との闘い【あとがき】

長々と続いた【『介護の悩み』義父と自分との闘い】の記事ですが、最後までお付き合いくださった方、本当にありがとうございました。

小説を書く者として何も気にせず、思い返しながら書きなぐるように夢中で綴っていました。
そこには私の思いだけがあり、書き残すため、でも……この気持ちを少しでも解ってほしい! という我が儘な思いもありながら書き進めていました。

時には書きながら、その時の気持ちを思い出し、自分で泣けてしまったこともありました。
こんなふうに小説も書けたらいいのに……という、なんともいえない悔しさを抱えながらの記事でした。

タイトルにある『自分との闘い』ですが、義父と同居を始めて、義父の本当の人格を知ってからというもの、自分の時間も犠牲にし、何も出来ず、そんな中で理性を保てていたのは家族の存在があったからです。

子供の存在、猫のハクの存在、自分の父親なのに私の思いに寄り添ってくれた主人の存在、家族がいたからどうにか普通に生活ができていたんだと思っています。

『介護』といっても、その人の抱えているもの、病気、家族それぞれみな違います。
家庭環境も気持ちも。
どんなに大切な人でも、介護できないという状況の方もいるかもしれません。
どんなに大変でも、苦しくても、家で介護したいと望む人もいるかもしれません。

様々な状況の中で、何が一番幸せな決断になるのかは、やはり介護される方の人格が大きさを占めるのではないかと感じたのです。
もちろんそこには認知の問題があったりもしますが、根本はその人の人格で介護するこちらの思いも大きく変わると思ったからです。
私も人間ですから、優しくされればそれを返したいと思うし、酷いことをされれば、もうこの人とは距離を置きたいと思うものです。

私もいい年齢になって、今までたくさんの人と出会いました。
職場で出会った変わった人……いろんなスタッフをイジメているような人でした。(私が先輩にあたる立場だったので私には『ごますり』がすごかったですが……)その時もなかなかヘビーな毎日でしたが、私が出会った人の中で義父が一番といっていいくらい気難しく、理解不能な人でした。
記事を読んでくださるとその変人ぶりが解ってもらえると思うのですが、介護経験を持っていたとしても冷静に相手をするには難しい人でした。
正直プロの方は義父を相手に出来るのか聞きたいくらいですが、やっぱりそれは言葉や文書で何とでも言えるように、本人を相手に日々を過ごさなければ気持ちは理解してもらえないかもしれません。
現在、入院している病院の看護師さんには申し訳ない気持ちいっぱいです。
仕事といえど、頭に来ることは当然にあると思うので。

そして、世の中にある介護現場で起こる最悪な事件の数々が、今の私なら理解できるとさえ思ってしまったのです。

それくらい、義父と同居を始めたこの一年間に起った様々なことが私を追い詰めていきました。

気持ちが滅入ると、なんだか体にも表れるようで、腰を痛めて動けなかったり、膝を痛めたり(年です……)それでも介護に休みはなく、いつしか

「なんでこんなことをしなければいけないのか」

と思うようになっていました。

大切な子供のことも二の次になっていたり、私のストレス発散でもある小説も書けなくなっていたり、滅入る自分。日に日に文句や愚痴が増え、それを聞かされる主人もどれだけ苦しかったか……そう思うと、今も泣きそうになります。

それが私の闘いだったんです。

どれだけ苦しくても、絶望しても、あきらめたくないことがある。

その思いを忘れずにいられるか。
理性を保てていられるか。
夢をあきらめずにいられるか。

小説を書き始めても、また義父が問題を起こし、書けない日が何週間も続く。
コンテストに出したいと書いていた作品も、結局間に合わせることが出来なかったり、心が折れることが何度もありました。
自分の弱さに驚かされます。

それでもこれは今、私に与えられた試練だと、その毎日を闘っていました。

もちろん、義父のことで感情的になってしまったことも多々ありますが、

「もう、なにもしたくない」という自暴自棄になるようなことは、どうにか免れていました。

それは同じ思いを抱え、私の話をいつも聞いてくれていた主人や義妹、そして友人たちのおかげと思っています。
この環境で寄り添ってくれる人もいなく、一人だったら……そう思うとゾッとします。
介護で悩んでいる方はきっと、こういう思いを抱えているんでしょう。
そう思うと泣けてきます。


そして、いつだったか主人がこの苦しい状況の中、

「ただ起ってるだけじゃない、きっとこの経験が役に立つときがくる」

そう言ったのを忘れられません。

実際、今書いている小説がそういったことをテーマにしているからです。

介護のことではないのですが、人の生死というもの。
それを深く考えるようになりました。

恋愛小説を書いていた私が、今は違うものを書いている。

自分でもびっくりしています。

きっとこれが私の進む道だったのかもしれません。
それを経験させるための試練の道。闘い。

苦しい一年を過ごしたなら、それをこれから取り返してやる!
そんなふうに思うのです。

「ただ起ってるだけじゃない、きっとこの経験が役に立つときがくる」

この経験をしっかり役に立てたい!

書いていて、まだまだ納得いくものではないですが、いつか皆さんにお披露目できるものが書けるよう頑張っていきたいです。

待っていてくださいね。



そして、今回の【『介護の悩み』義父と自分との闘い】を読んでくださった方に、おまけ記事を用意しています。
一般公開はしません。

スピリチュアル大好きな私が経験した、この一年の不思議な体験。
それを時系列と共に書いてみようと思います。

これはこの本文を読んでいないと分からない記事になります。

楽しみにしていてくださいね。


ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。

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夕雪*
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。 夢だった小説家として、沢山の方に作品を読んでいただきたいです。いただいたサポートは活動費と保護犬、猫のボランティアの支援費として使わせていただきます。