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小説「宇宙ラジオ」書籍化のお知らせ

初めまして。宇上春彦と申します。
普段は細々と色んな創作活動をしています。

そんなしがない物書きの端くれである僕が日本大学での卒業制作、及び2019年の「SUPER COMIC CITY28」「第29回文学フリマ東京」で公開したり頒布したりしていた「宇宙ラジオ」が、文芸社様のご協力を得て文庫本の形で書籍化されます。

1.書籍情報

【タイトル】「宇宙ラジオ」
【ジャンル】ジュブナイル(青春ドラマ)
【販売店舗】新宿紀伊国屋書店を始め、全国の書店にて取り扱い中
      Amazon Kindle等の電子書籍サービス対応
【発売日】 2021年1月15日(金)
【定価】  660円(本体600円)
【作者】  宇上春彦
その他詳細は以下のリンクからお願いします。

2.経緯

そもそものきっかけは2018年に文芸社様が開催していたコンテストでした。

この「現代詩大賞」に応募して、まあものの見事に落選しました。(リンク先のページに日付がありませんが、応募受付完了時のメールを見返したところ、僕が応募した時期が同年10月、コンテストの結果発表が2019年2月だったようです)

ちなみに応募作はこちら。

それから1年経ち、賞のことも応募したこともすっかり忘れていた2019年12月、文芸社様の企画編集部の方から一通のお手紙を頂きました。なんでも応募作品の整理をしていたらこの作品に目が留まり、興味を持ち、連絡をくださったとのこと。僕はチョロいのでめちゃくちゃ嬉しかったのですが、当時のリアルの状況を思うと素直には喜べませんでした。そんなことよりも重大なものを見ていたからです。八つ当たりになるのですが、「何で今なんだろう」と、先方と自分を呪っていました。自分に対してというのは主に不甲斐無さの意味です。
色々考えた末、結局欲に負けた僕は手紙をくださった方にお返事をし、何度かお話をする時間を作っていただきました。そしてその中で「宇宙ラジオ」と「庭園(未完成)」の2本の原稿を見てもらい、当時完成済であった宇宙ラジオで「自費出版をしてみないか」と持ちかけられ、そのお話に乗った、という感じです。
ちなみにすべてと反比例するかのように、リアルの状況は最悪でした。
もしもこれがその代償であるのなら、今からでもこのお話は蹴った方がいいのではないか、と思ったこともありましたが、僕は馬鹿なので「きっとすべてどうにかなる」と信じる方に賭けました。
そして今に至ります。でもこの考え方は非常に危険なのでやめたいです。

3.小説の内容について

『一万光年先の星から届いた不思議な声。
すべてのはじまりは謎のラジオ番組だった。』(帯文より)

そんな感じで、「一つの『ラジオ番組を名乗る誰かの語り』を主人公が受信してしまったことから始まる青春ドラマ」です。伊坂幸太郎氏の『フィッシュストーリー』のあらすじと、『モダンタイムス』(下巻)のとある台詞、Mrs.Green Appleの『パブリック』に発想を得ています。

他、ディズニー&ピクサー作品の『リメンバー・ミー』とか、色々なものの影響を受けています。

書き始めた当初は、「DJによるただの回顧話とそれを聴き届けるだけの主人公」だったのですが、気が付いたら「回顧話を聴き届けた結果、世界と人間に希望を見出し歩き出す主人公」の話になっていました。
こんなご時世ですが、この話が何かの光になれば幸いです。

4.章題の曲について

各章題には、すべて実在する曲名をつけています(調べたり編集の方にも確認しましたが、歌詞ではなく曲名なので、使用にあたり著作権利者様への許諾等は不要とのことでした。巻末に各アーティスト名と曲名(とジャンル名)をまとめています)。
イメージソングというより、ラジオにちなんで「リクエストを受けて流れた楽曲」のイメージなので、章の内容とマッチしたり全然合わない雰囲気だったりします。一部を除き、ニコニコ動画やYouTubeで公式音源が聴けるものを多く取ったので、ぜひ併せて聴いてみてください。

5.謝辞

最後に、拾ってくださった文芸社様、綺麗な表紙からわがままだらけの扉絵まで描いてくださったイラストレーター様、応援してくれた家族や友人、職場の皆様、ツイッターのフォロワーの方々、素敵な楽曲の数々とそのアーティストの方々、その他たくさんの人やもの達に、多大なる感謝の意を表します。本当にありがとうございました!

そんなこんなで生まれた「宇宙ラジオ」、皆様どうか宜しくお願いします。

作家修行中。第二十九回文学フリマ東京で「宇宙ラジオ」を出していた人。