家のことも土地のことも分からない私たちが、一番最初に行った場所。
こんにちは!
築100年の古民家に移住する家族のnote、2本目の記事です。
前回は、私たちの自己紹介も兼ねて、移住を決めるまでの経緯や古民家について記事を書きました。
今回は、私たちの古民家移住プロジェクトが動きはじめるきっかけになった、最初の一歩についてお話します。
一番最初に行った場所
移住のお誘いを受けることにしてから、私たちにはこんな疑問が生まれていました。
現状のあの土地・家はどんな状態なんだろう?
新築とリノベーション、どっちがいいのかな?
古民家を解体して新築を建てたらどれだけのコストがかかるの?
古民家をリノベーションするなら誰にどう依頼したらいいの?
しかし、何から手をつければいいのか分からないまま、漠然とワクワクしつつ、漠然と不安な気持ちで、ただ時間が過ぎていくような状態でした。
そんなある日、夫が「そういえば近所に住宅展示場あるよね。」と思い出し、お散歩のついでに行ってみようかと立ち寄ったのが最初の一歩でした。正直、具体的な目的があって行ったわけではなく、モデルハウスを見て家づくりのモチベーションが少しでも上がればいいなという軽い気持ちでした。
頼もしい出会い
住宅展示場は、住宅メーカーのモデルハウスが集まった、実際の住宅や設備をショールームのように見て比較できる場所です。誰でも気軽に訪れることができます。
住宅展示場をうろうろしていると、様々なスタッフの方に声をかけられます。その中で大手ハウスメーカー・住友林業の営業 Kさんが、私たちの古民家にとくに興味を持ってくれて、直面している不安や疑問にも一つ一つ丁寧に話を聞いてくれました。
住友林業で家づくりをした身近なひとたちから良い評判を聞いていたこと、Kさんの親しみやすい人柄もあって、初対面から話が弾みました。
Kさんは、私たちの状況を聞いてすぐ「では、今週末に現地を見に行きましょう!」と提案してくれました。このスピード感は驚きましたが、とても頼もしかったです。
この段階での迅速で明確なコミュニケーションは、私たちの不安を大いに軽減してくれました。質問をすればすぐに返答があり、専門知識を惜しみなく共有してくれたことに本当に感謝しています。
その後、このプロジェクトを通して色々な方とやりとりをして気付いたことですが、連絡のテンポが合うということは、家づくりを依頼するパートナーとして重要なポイントだと感じています。
まずは土地・物件の現状把握から
さて、Kさんがチームの方を連れて現地に足を運んでくれ、経験豊富な視点から実際に家や土地の状態を見てもらうことで、ようやく私たちの具体的な現状の把握がはじまりました。家の構造や地面の形状についてだけでなく、古い家特有の難しさや法的な制約など自分たちでは到底分からなかった問題点についても教えていただきました。
住友林業さんでは、今の家を解体して新築を建てる前提で計画に必要な敷地調査から、プラン提案、見積もりまでを5万円で依頼することができます。調査の中には、法律やその土地ならではの規制の把握のような行政機関に出向く必要がある項目もあったのですが、そんな複雑なやり取りも全てお任せすることができました。
そして共有いただいた丁寧にまとめられたレポートと素人でも分かりやすい説明のおかげで、私たちの土地と物件に対する解像度はぐんと上がりました!
私たちにとって、とても価値ある5万円の使い道でした。Kさんは「ぶっちゃけこの規模の調査だと赤字ですね!」と笑っておっしゃっていましたが、大手だからこそできるサポートなのでしょう。
驚きの見積もり金額
スムーズに進行していた住友林業さんとのプロジェクトですが、残念ながら最終的に私たちの家づくりを依頼することは叶いませんでした。というのも、提示された見積もりが1億円近くにのぼり、私たちの予算を大幅に超えてしまったからです。
『豪華な戸建てプランだったのでは?』と思われるかもしれませんが、提案いただいた新築プランは敷地面積約32坪(100平米弱)。最近の新築の平均坪単価(1坪あたりの建築費)は100万円程度だそうです。私たちの場合、見積もり金額が膨らんでしまった背景には、古い家を新築に建て替える際の法的な制約や、土地整備の費用が予想以上にかかることが判明し、新築を選ぶ場合は家そのものだけでなく、他の部分にも多額の予算が必要であることが分かりました。
これには私たちの土地・物件固有の課題による部分が大きいため、また別の記事で詳しくまとめようと思っています。
新築とリノベーション、どちらにも立ちはだかる壁
ここにきて「どうやら新築はハードルが高そうだ」ということに気付いた私たち。住友林業さんには別会社として存在するリノベーション部門があり、そちらにもリノベーション前提で検討をしていただきました。しかし、私たちの古民家のリノベーションは難易度が高いということで、やんわりとお断りされてしまいました。
新築とリノベーション、どちらにも立ちはだかる壁。困りました。
しかし、興味本位で足を運んだ住宅展示場で出会ったKさんにリードしていただいたお陰で、現地での調査を早めに進めることができ、プロジェクトを真剣に考えるきっかけができました。とてもとても感謝しています。古民家を所有しているけどどうしたらいいか分からないまま時間が過ぎている…という方は、一度大手ハウスメーカーに相談して現状把握を手伝っていただくことをおすすめしたいです。
今後のプロジェクトの進行も、このnoteでシェアしていきます。引き続き、私たちの家づくりの過程を楽しんでいただけたらうれしいです。
SNSでも、古民家リノベーション計画の進捗や私たち家族の日常についてゆるやかに発信しています。はじめたばかりのアカウントですが、noteには掲載しきれない写真なども投稿しているので、よかったらフォローしてみてください。