台湾の街角「赤い垂れ幕」の正体
民家の玄関先に、よく赤い垂れ幕が張り出されているのをみかける。
中華圏の何かしらの風習なんだろう、としか思っていなかったが、真っ赤ショップであれだけ大々的に売り出されているのを発見して以来、どうしても気になるように。
調べてみると、この「赤い垂れ幕」の正式名称は春聯chūnlián。直訳するならば春節にあたって門戸に貼り出す、対になっている句。なんとなく想像できるとおり、魔除けや縁起物の一種らしい。日本の門松やしめ飾りみたいなものなのかな。
門扉の左右で「対」になっているのが原則のはずだけれど、実は街でいちばんよく見かけるのは4文字だけのものだったりする。これも一般的に春聯に含まれるみたい。
そしてこの4文字の春聯を観察しながら街を歩くと、あることに気づくのである。
そう(←って気づくひとはマニアだろう)、政治家の名前入りタイプが多いのだ。台南の場合、現在の政権与党・民主進歩党の所属議員名義のものが圧倒的多数を占める。
このあたりの記事を読むと、やっぱり政治家が無料配布しているみたいですね。
台南の場合は全家庭に配っているんだって。すごい。市の税金を使って「台南市」名義ではなく「台南市長 黃偉哲」名義の春聯をばらまくのって、なんだかすごく不思議な感じがする。
それにしても「深緑」都市こと台南では国民党の議員名義の春聯は本当に見かけません(注:深緑とは、緑色をシンボルカラーにする民進党の牙城である、という意味)。
国民党の支持者が多く暮らすエリアにいけば、やっぱり春聯も国民党議員名義のものが多くなるんだろうか。そこらへんも検証してみたいけれど、なかなか時間がない。
【2023/01/18の日記】
机に向かっての勉強時間は1時間14分。