「自殺するのは勝手だが他人の迷惑にならないようにしろ」という言い方が嫌い

横浜駅近くの施設の12階から女子高校生が飛び降りて亡くなり、下を歩いていた30代の女性も巻き添えで亡くなったというニュース。

どうにもやりきれないニュースである。

特に巻き添えで亡くなった人に関しては、なんとも理不尽な話で気の毒でならない。

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しかしこういう不幸な事件があるといつも、
「自殺するのは勝手だが他人の迷惑にならない死に方にしろ」みたいな声が上がる。
ああいう言い方がどうにも嫌いだ。

どうにもしようがなくなって、もう死ぬしかない、というところまで追い詰められた人間に「周りの人の迷惑」なんてものを考える余裕があるだろうか。
そんな余裕がある人間は死を選んだりしないのでは?
「自殺するのは勝手だが他人の迷惑にならない死に方にしろ」
というのは、
「自殺する時には周りの迷惑を考えられるくらい充分な余裕と冷静さを持って、各方面に配慮して自殺しなさい」
というくらい訳のわからない物言いであって、それならば
「自殺なんかするな」
とはっきり言えばいい話ではないだろうか。

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「もう死ぬしかない、というところまで追い込まれた人間に周りの迷惑なんて考える余裕はないだろう」みたいなことを言うと、
「それを被害者の遺族の前で言えますか」なんて言ってくる人がいる。

そりゃ言えないし言わない。
そもそも遺族の前でわざわざそんなことを言う必要がない。
「お気の毒です」以外になにか言う必要があるだろうか?

正しいことであれば、どんな状況の、どんな立場の相手にでも、胸を張って言えるはずだ、なんていうのはあまりにも子供じみた考えだと思うのだが。

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もっとも自分も、わりと急ぎの用があって電車に乗っていて、その電車が人身事故で停まってしまった時には「くそっ、余所でやれよ」と思ってしまったことはある。

それはまあ・・・・・・そういうものだ。

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