何気にホームビデオを見た日
ハレの日。
ケの日。
人生のほとんど、ケの日。
今日はオフ。
掃除機もかけたし、昼間からビールを飲みながらプライムビデオで映画をつけてみたが今一つ集中力に欠けて見続けられない。まぁこれはいつものことだ。私の場合、映画は映画に集中せざるを得ない映画館で見るに限る。
潔く映画を見るのをあきらめて、録画したテレビ番組でも見ようかと録画タイトルを検索する。外付けHDDに取り込まれたホームビデオたちが目に止まり、まずは長男の4年生のときの運動会の映像を見る。あの頃、家でずっと踊っていたソーラン節。暑さのせいか、日差しのせいか、少し気だるそうな表情で踊っている長男。
あの日、200人の中から彼を見つけ出すのにただ必死だった。彼がどんな顔をして、どんなふうに踊っているか、見ているようで見ていなかったような気がする。いや、確かに見ていたんだけど、そこに注力できなかったんだ。いつもビデオを撮るとき、レンズ越しではなくて自分の目で愛しい子どものがんばる姿を捉えたいと思う。ビデオは所詮2Dだから、今この瞬間を今この目で見つめたい。