【掌編小説】それはあなたが猫のようだったから
彼女とは、ほとんど話をしたことがない。
同じ部署で働いて3年目になるのに。
彼女は、誰とでも気さくに
話しができるようなタイプでは
なさそうな感じだったが、
同僚とは何気ない話をしているし、
どちらかといえば
明るく振る舞っているように見えた。
でも胸の内は見せていないように
感じていたし、私に対しても同じだった。
ある時、2人で話すタイミングがあり、
仕事の取り組み方や進め方など
できることが増えてきていたので
「色々とできるようになってきたね」と
そのことを伝え