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火の鳥 我王のまげわっぱ

僕が小学校1年生くらいだったと思うんですが、金曜ロードショーかなんかで、アニメ版火の鳥・鳳凰編が放映されてたんですね。(1989年とかそれくらいに)


アニメだから一応、期待してみるわけじゃないですか。

でも、話はややこしいし、ビームは出ないし、爆発はしないし、全然、面白くなかったわけですよ。子供にとっては。


そんなわけで、アニメからの手塚治虫先生には思い入れが発生しませんでした。


ただ、僕らの世代は別の媒体から影響を受けています。


ファミコン版 火の鳥 鳳凰編 我王の冒険 1987/コナミ


これはほとんどの人がやっていたはず。


僕も当然、友達からカセットを借りてやってました。



ステージクリア毎に、火の鳥のを完成させていくんですが、途中のステージループから抜けられず、全クリアにたどり着くことが出来ませんでした。

僕と同じような少年は多かったはず・・・。



ここでもクリア出来ない腹いせから、火の鳥には辟易してました。

私見ですが、コナミワイワイワールド我王がキャラクター選定されていないのも、このゲームをクリア出来ない子供が多かったからだと推察してます。


時は流れ大人に。


何かの拍子に漫画喫茶で火の鳥を手にとってみるわけです。もちろん、仕事さぼってる最中にですよ。


うおおおー、なんじゃ、この超大作はばばばばばー!


めくるも涙、閉じるも涙の超大作。


ここで書いてる鳳凰編もそうですが、火の鳥は基本、どの話もオワっていて、どの主人公も破滅を辿っています。

それがグッとくるんでしょうね。


鳳凰編の主人公は2人いて、1人はエリート仏師の茜丸

もう1人は元盗賊の我王


彼らは紆余曲折して、東大寺で使う、まげわっぱのコンペに作品を持ち寄ります。



あれ?まげわっぱじゃなかったけ?

(もし、間違いであれば指摘してください)


茜丸のまげわっぱは見事なもので、審査員の面々も、彼のまげわっぱに詰められたご飯を見ると、詫び寂びの情緒が感じられ、いかにも東大寺にふさわしい赴きであると、感嘆の声を漏らします。


これは茜丸の勝ちだな、と、思いつつ、我王のまげわっぱを披露。



茜丸のクオリティを遥かに凌ぐ、まげわっぱ。


場内は騒然。


しかも、そのまげわっぱには、保温機能がついており、ご飯が冷めることなく、仕事で遅く帰った夜でも、暖かい状態で食べられるという優れもの。


誰の目から見ても、我王のまげわっぱのが優秀だとわかるんですが、結果は茜丸の勝ちです。


その理由は、我王が元盗賊だったり、審査委員会の権力闘争だったり、政治背景だったり、などなど。


この後、我王は腕を切られて都を追放。

茜丸はまげわっぱを置いてある、まげわっぱ小屋が火事になって死んでしまいます。



アニメ版では、そこで渡辺典子氏エンディング曲が、これ以上ないくらい心の琴線に触れてくるので、涙腺崩壊必須かもしれません。




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