結局のところ言語学習は...
英語筆頭に、語学全般に言えることではあると思うんですが、結局多読と会話が全てなんじゃないかなぁと思うのです。
私たちは日本語を読んで・書いて・会話して覚えてきたわけですが、新しい単語を覚えるという意味では書くことの意義はあまり無いような気がしています。
とすると、
インプットするための多読
アウトプットするための会話
の2つだけを突き詰めれば基礎は習得できてしまうのではないでしょうか。
実際私はそのようにして日本語も英語も覚えてきました。
スペイン語はちょっと環境的に書物には触れられませんでしたが、それでもネイティブと日頃会話していたので日常生活で使う語彙に関しては綴りを知らないながらもインプットすることができました。
そうそう、綴りと言えば…言語習得における文字の重要性は計り知れないですよね。その言語の文字と発音の法則さえ覚えてしまえば、未知語であってもひとまず音読することはできるわけです。
また、単語の意味がそのまま綴りに表れることもあります。
日本語なんかは漢字の意味から単語の意味を推測することができたりしますよね。英語は日本語と比べるとかなりその傾向が弱いですが、語頭のunとか副詞のlyとかはかなり手がかりにもなります。
それは文字を知らずとも会話の中で理解していけるよ、という意見もあるかもしれませんが、やはり会話の中でunとかlyとか聞いたときには少なからず頭の中にその綴りが思い浮かぶ節があるのではないでしょうか。
もしも文字もその発音との結びつきの知識が何一つない状態なら、こういった単語の法則に気づけないのではないかと思います。
何が言いたいかというと、やっぱりまずは文字を覚えて多読をするべきだということです。そのあとでどんどん会話もしていったら良い。
多読が机の収納に道具を乱雑に投げ込むことだとすると、話をすることはそれを整理整頓し、必要な時に必要な道具がすぐ見つかるようにすることだといえます。
また、話をして物事を因果関係や類似項目で整頓することで、「知識の構造化」をすることにも繋がります。
「知識の構造化」についてはかなり面白い認知心理学の話ができると思うので、また勉強して記事に書きます。
多読のやり方
多読は会話に比べるとものすごく簡単です。
ただ、読む本を間違えてしまうことだけは避けたい。
私は普段「教材は関係ない」といった旨を発信してはいますが、読書に使う単なる本と、英語学習者向けのお高い「教材」とでは全くその質が違うと考えています。
つまり、どうせ読むならできるだけ英語を読めて、なおかつストーリー性のあるもので未知語も推測できるようなものだとめちゃくちゃ良いのです。
だから洋書を読みましょう。
とは言っても表紙で洋書の難易度を推測できるわけではないですから、どの本を読むべきか困ることもあるでしょう。
そこで私のおすすめの本(シリーズ)をご紹介します。
IBCパブリック『ラダーシリーズ』
Macmillan『Macmillan readers』
難易度としては『ラダーシリーズ』の方が易しいです。
というのも、ラダーシリーズは英語学習者に向けて洋書をレベルごとに分けてくれているのです。
また、それぞれの本にはその本に出てくる英単語を網羅した簡易辞書のようなものがついているので、いちいちスマホを取り出して翻訳しようとしてそのまま読書を中断してしまう事態を避けることができます。
ラダーシリーズがある程度読めるならMacmillanの『Macmillan readers』シリーズに移行するのが良いでしょう。
Macmillan readersも洋書をレベル別に分けてだけですが、たったそれだけのことが多読を続けるのには大切だったりするのです。
というのも、最初から難しい洋書に挑戦するのは中学生がwikipediaで勉強するようなものだからです。
いくら情報が体系的、網羅的に収集できるwikipediaと言えども、中学生にはあの難しすぎる文体と専門用語の組み合わせが重荷になるでしょう。
それと全く同じ状況に陥ることを防いでくれるのがMacmillan readersのようなレベル別洋書シリーズ。
まとめ
一体何故、一体何故なのか、ほんとうにわからないんですが…
このような英語学習者向け洋書シリーズは驚くほど英語習得界隈で知名度が低いのです。
もう薄々気づいているとは思いますが、全ては先入観なのです。
「洋書と聞くと難しそう」「自分は英語初心者だから」
そんな意識のせいで非効率的な学習に何年も費やしてしまうのは勿体なさすぎます。読者の皆様には是非、洋書に触れる機会を作って頂いて、楽しみながら効率的に英語を習得してもらいたいです。
それではお読みいただきありがとうございました!