謎の手紙をもらった話
中学生の頃、文通が流行った。
私もご多分にもれず、雑誌のペンフレンド募集欄に投稿し、3人の同学年生と手紙のやり取りをしていた。
その頃、私に届いた不思議な手紙。
相手は〈のり子〉と名乗る長崎県の男性からだった。
話を読むと、どうやらペンフレンド募集とは関係なさそう。
同級生が持っていた小学校の卒業アルバムに私が写っており、一緒に眺めて、彼が私の思い出を語るのを聞いてるうちに好きになってしまったと書いてあった。
その手紙には、卒アルの持ち主の名前は書いてなかったため、一気に私の中のモヤモヤが膨れ上がってしまった。
誰だよ、長崎に転校した同級生って。
小学校6年間、男子の友達は一人も居なかったぞ。
結局、その手紙には返事をせずモヤモヤしたまま今に至る訳だけど、あの時ちゃんと「どういうこと?」という手紙を返していれば、謎が謎でなくなっていたかもしれない。
未だにそんな軽い後悔を感じているという、そんな話。
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