2023.7.10(月)株式相場 株式相場の記録をしていきます
経済動向
日経平均は、前営業日比198.69円安と5日続落して取引を終えた。5日続落は今年初めて。米国での金融引き締めや中国景気への警戒感が重しになった。上場投資信託(ETF)の分配金捻出のための換金売りを巡る需給面の思惑から上下する場面もあった。日経平均は、需給悪への警戒感から午後に一時322円安の3万2065円63銭に下げ幅を拡大したが、その後に急速に下げ幅を縮め、再びプラスに浮上する場面があった。ETFの換金売りを通過した後の需給改善への思惑から、事前に売りポジションを仕込んでいた投機筋の買い戻しが入ったととの観測が聞かれた。ただ、大引けにかけては、再び軟調となった。
中国・香港株式市場は高値から押し戻される展開となった。朝方は米中関係改善の兆しやインターネット企業に対する政府の取り締まり終了への期待から値上がりしていたが、物価統計が嫌気された。
週明けの欧州株式市場は小幅続伸で取引を終えた。旅行・娯楽関連株を中心に上昇したものの、中国の経済指標が需要低迷を浮き彫りにしたため上げ幅は限られた。
米国株式市場は小反発。ただ今週は12日に米消費者物価指数(CPI)が発表されるほか、米企業の四半期決算発表が始まるため、慎重ムードが強かった。投資家はCPI統計で物価上昇圧力の鈍化傾向が続いているかを見極める姿勢で、金利の先行きを占う上でも重要になるとみている。今月の連邦公開市場委員会(FOMC)については25ベーシスポイント(
bp)利上げするとの見方が大勢になっている。米連邦準備理事会(FRB)の複数の当局者はこの日、なお高水準のインフレ率を目標まで戻すには追加利上げが必要だが、現行の金融引き締めサイクルは終わりに近づいているとの認識を示した。