2023.11.8(水)株式相場 株式相場の記録をしていきます
経済動向
日経平均株価は前営業日比105.34円安と続落。朝方は買いが先行、寄り後早々に日経平均は3万2500円台まで水準を切り上げたが、その後は一貫して値を消す展開に。前日の米国株市場では、米長期金利の低下を背景にハイテク株中心に買われ、主要株価指数が上昇、ナスダック総合株価指数は2年ぶりとなる8連騰を記録した。米10年債利回りは4.5%台まで低下、これを受けて東京市場でも半導体関連株などに物色の矛先が向いた。個別株は決算によって明暗を分けているが、決算悪で過剰に売り込まれる銘柄が相次ぎ、市場のセンチメントが悪化している。また、銀行セクターの下げが大きくTOPIXの下落率に反映された。値下がり銘柄数は1200を超え、全体の74%を占めている。なお、売買代金は4兆8000億円台と高水準だった。
中国・香港株式市場は続落。海外の利上げに対する懸念で他のアジア株も下落した。中国の不動産部門支援策に関するロイターの報道を受けて不動産株は急騰した。中国当局が、経営難に陥っている不動産開発大手・碧桂園(カントリー・ガーデン)の支配株主となるよう中国平安保険(集団)に求めたことが分かったと報じた。不動産株は急伸。平安保険は1年ぶりの安値を付けた。
欧州株式市場は反発して取引を終えた。好調な決算発表が好感され、投資家心理を改善させた。投資家は経済指標や中央銀行当局者の発言から欧州中央銀行(ECB)の利上げの方向性を見極めようとしている。ユーロ圏の9月の小売売上高は減少し、ほぼ予想通りの内容だった。ECBが発表した消費者期待調査ではユーロ圏の消費者の今後1年間の予想インフレ率は中央値で4%に上昇した。
米国株式市場はほぼ横ばいで引けた。米連邦準備理事会(FRB)当局者のここ数日の発言を踏まえて政策金利の先行きを見極めたいとのムードが強かったほか、米国債利回りの動向も意識された。国債利回りは利上げ終了観測の強まりを受けてこのところ急低下しており、CMEのフェドウオッチによると、市場は来年5月にも25ベーシスポイント(bp)以上の利下げが実施される約5割の確率を織り込んでいる。ただ、複数のFRB当局者による過去数日の発言は追加利上げにも含みを持たせており、投資家の間にやや不透明感が広がった。