13. 山一證券で営業マンだった方にお会いした話。
御歳74歳の男性で、野村・大和・日興とともに日本の四大証券会社だった山一證券で営業マンをされていた方にお会いした。
山一證券は今から25年前の1997年11月24日(月)に違法行為を行い経営破綻した。
この件を知る人は、記憶に深く刻まれている出来事だという。
私はこの方に、当時の記憶を振り返って貴重なお話を聞くことができた。
「あの日は忘れもしないよ…。」
当時49歳の頃、いつも通り朝5時に起きて出勤の準備をしていた。
すると、突然電話がかかってきたという。
内容は自宅待機命令。
自宅のテレビには勤務する会社の特集。
映っているのは社長。
会社が潰れることをテレビで知り、頭が真っ白だったという。
後から知った内容でさらに驚いたことは、記者会見をしている野澤社長は社長就任時から違法行為の内容を知らされていなかったこと。
誰が情報を握り、誰が操作をしているかなんて分かりっこない。
そして当時の経験から学んだ大切なこととして3点お話ししてもらった。
①組織に属した際のトップ(経営者)の素質や考え
②働けなくなった時のリスク管理
③常に勉強することの大切さ
時代が変わったから尚更、働き方に多様性が求められるから尚更、この3点は非常に重要だと感じた。
私自身1997年なんて生まれてもないし、山一證券の件は知ってはいたものの、詳しく考えたこともなかった。
しかし、実体験をもとに話を伺ったことで自分の身は自分で守ることの大切さを学んだ。
就活するという考えや就職したから安心という考えが一般的ではなくなっていることに対して、より危機感を持つ必要があると感じた。