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ADHDの就活で苦悩すること ~中途採用編~

初めに
僕はADHDで就職転職を繰り返しており、その中でも普通の人と違い、就活で苦戦することが多々あります。就職出来たとしても試用期間でクビになった経験もあります。
そこで自分の経験を踏まえて大変さを多くの方に伝えたいと思い投稿します。
最後までどうぞよろしくお願いします。



就職活動の場で、ADHDを持つ僕にとって乗り越えがたい壁は数多い。面接や適性検査といった試験的な要素に加え、自己管理や自己アピールが求められる場面も多く、苦労することが日常茶飯事だ。経験談を交えて、自分の苦悩とその克服のために試行錯誤している点について掘り下げていきたいと思います。

1. 面接時間を忘れ遅れる


面接に遅れると、その瞬間から緊張感が増し、集中力が削がれてしまう。時間に遅れることのプレッシャーや罪悪感から、次第に不安や焦りも大きくなり、面接でのパフォーマンスに影響することも少なくない。何度もリマインダーを活用したり、スマホのアラームを何度もセットしたりと努力しているが、集中力や時間感覚の問題が伴い、どうしても遅れることが多い。

面接のような重要な場では、時間に遅れると即座に評価が下がることも少なくないため、ADHD特有の時間感覚の鈍さは大きな障害だ。少しでも遅れないように、前日からスマホにスケジュールをセットし、当日は自宅を早く出るよう努力しているものの、それでも「自分がダメな理由は時間管理ができないからだ」と考え、自己嫌悪に陥ることもある。

2. 面接日程をそもそも忘れる


スケジュールの確認を怠ると、面接日自体を忘れてしまうことがある。1日に数件の予定を入れると、それらをまとめて管理することが難しくなる。日程が多くなるとそれぞれの予定がぼんやりとしか頭に残らず、結果として大切な面接を忘れてしまうことがある。このようなミスは履歴書や面接でもよく質問される「計画性」に関する評価に影響を与えがちだ。

その対策として、スマホのカレンダーアプリに詳細なメモを残すなど工夫しているが、やはり事前の準備や情報の管理が苦手な自分には一苦労だ。面接の前日にはチェックリストを作成して最終確認をするようにしているが、当日の焦りで漏れてしまうこともある。このような失敗を繰り返し、自分への信頼を失う恐れもあるのだが、「できない自分」を責めないように意識することが、少しでも前向きな気持ちで活動を続けるための重要なステップだと感じている。

3. 面接での「咄嗟の思いつき」に頼りがち


面接では時折、突発的に思いついた内容をそのまま口にしてしまうことがある。言い換えれば、面接の質問に対して深く考える前に即興で答えてしまい、後から「別の答えを考えた方が良かったのでは」と悔やむことが多い。質問が来るたびに自分なりの回答を用意しようとしているが、その場の流れに流されて意図せぬ言葉が出てしまう。

一方で、僕は話すことが得意なため、その瞬間には良い印象を与える場合もある。しかし、思いつきの回答は一貫性に欠けるため、後で面接官から「なぜあの時はこう答えたのか」と再質問を受けた際に返答に詰まることが多い。ここに至っては、周到に準備した内容で話すことが重要だと痛感するが、どうしても頭に浮かぶ言葉に従ってしまう。このような即興の対応が生む影響と向き合い、少しでも計画的なアプローチを学ぶことが今後の課題と感じている。

4. SPIなど適性検査での大苦戦


筆記試験やSPIなどの適性検査は、ADHDの僕にとってまさに苦手分野だ。特にSPIは限られた時間内に多くの問題を解かねばならず、集中力を保つことが難しい。選考段階でのSPIに関しては、数ヶ月前から勉強しているが、問題数の多さや計算の苦手意識から、得点が伸びないことが多い。集中力が続かず、問題を理解する前に時間が終わってしまうこともしばしばだ。

SPIの筆記試験における失敗は、自信喪失に繋がりやすく、ADHD特有の「できないことを重ねる不安」が一層強まってしまう。また、筆記試験の結果が思わしくないと、選考が先に進まないため、実際の面接で自己をアピールする機会が得られないことが多い。このような状況に立たされると、「自分は筆記試験で落ちる運命にあるのでは」と不安が募るため、対策や勉強法に時間を費やしながらも「本番でのパフォーマンス」を意識して取り組むようにしている。

5. 将来ビジョンについての質問に答えられない


「将来、どのようなキャリアを目指していますか?」という質問に対して、ADHDの僕は即答できないことが多い。未来のことを想像するのが苦手で、「その場その場で対応する」という思考が強いため、「将来のことなんて分かりません」と正直に答えたくなるのが本音だ。

しかし、面接では「その場限りの発言」だけではなく、明確なビジョンや計画が求められるため、「今後のキャリアについての展望が薄い」という印象を与えてしまうこともある。そこで、「入社後にどのような貢献をしていきたいか」という点について考えることを始めているが、依然として具体的な将来像を描くことが難しいため、面接官に自信を持って伝えることができない。ADHDの特性を理解した上での自分なりのキャリア像を見出すことが今後の課題と感じる。

6. 転職理由に困る


転職活動を重ねるうちに、「なぜ転職したのか」という質問には毎回困るようになってきた。ADHDの特性から業務や環境への適応が困難だったり、職場でのストレスが積み重なることで転職を決意する場合が多い。面接で「なぜ辞めたのか」と聞かれたときに、真っ直ぐな理由を話すのが難しく、「前職で適応できなかったため」と正直に言うと、次の会社でも同じことが起こるのではと警戒されることが多い。

また、転職理由をポジティブに伝えようと試みるも、適応の難しさや職場での不安が背景にあるため、どこか消極的な印象を与えてしまうのが悩みの一つだ。次の職場では「自分をどう成長させたいか」といった未来の展望を伝えつつ、できるだけ本音を取り入れた説明が必要だと感じている。

7. ADHDで転職回数が多く不利に感じる


ADHDによる苦労で仕事に適応しきれず、結果的に転職回数が増えてしまうことは避けられない課題だ。「転職回数が多い」と見られることが、自分自身の信頼性を損なうことを常に意識している。面接官に「なぜ転職が多いのか」と問われた際、言葉に詰まる場面が多く、自分のキャリアを整理しながら、少しずつポジティブに伝える方法を見つけている。

転職回数が多いことが、面接官にとって「長く続かない人材」と見なされる要因となりがちだ。ADHDの僕は、職場の環境や業務内容が合わないと感じたとき、どうしてもストレスが積み重なり、それが原因で退職を決断することが多い。このように転職を繰り返すことで、次の面接では毎回「なぜこれほど転職が多いのか」を問われ、言葉に詰まることが少なくない。

転職回数が多い理由をどのように説明するかは、自分にとっての悩みどころだ。単に「適応できなかった」ではネガティブな印象を与えてしまうため、「新しい環境で自分を成長させたかった」「さまざまな経験を通して、よりよい適性の職場を探していた」といった前向きな説明を心がけるようにしている。それでも、心の中では「また辞めてしまうのではないか」「また適応できないのでは」といった不安がつきまとい、面接官に伝える言葉が弱気になってしまうこともある。

転職理由を説明する際には、「転職のたびに新しいことを学び、次の職場ではその経験を生かしていきたい」と、経験を活かす意欲を強調することも試みている。ADHDでの苦労も含め、どの職場でも成長しようとした努力を伝えられるよう、少しずつ自己理解を深め、面接官に自信を持って話せるようになりたいと思っている。

苦悩を乗り越えるために試みていること


これらの苦悩を日々経験しているが、ただ悩んでいるだけではなく、少しでも改善を図るために、いくつかの工夫や対策を試みている。ADHDの特性に向き合いながら、就職活動を成功させるために自分が実践していることを以下に挙げてみたい。

1. リマインダーの活用と徹底したスケジュール管理


面接日程や時間を忘れないようにするため、スマホのリマインダーを頻繁に利用している。特に、1日に複数の予定がある場合は、リマインダーを何度もセットして確認するようにしている。また、予定の前日や数時間前に再度確認することで、記憶に定着させる工夫をしている。

スケジュール管理が得意でない僕にとって、これらの工夫は欠かせない。事前に面接の流れや質問項目を調べ、準備を整えておくことで、少しでも余裕を持って臨めるようにしている。この努力を続けることで、徐々に面接での不安も軽減されつつある。

2. 面接での即興対応を改善するための練習


面接で思いつきの発言をしてしまうことを防ぐために、事前に想定される質問をリストアップし、それに対する回答を考えておくようにしている。また、自己紹介や職務経験の説明も、何度も練習して流れを覚え、突発的な質問にも対応できるよう準備をしている。

友人や家族に模擬面接をお願いし、実際に質問される状況をシミュレーションすることも効果的だ。慣れない質問が来ても即座に答えるのではなく、一度頭の中で整理し、冷静に対応できるよう練習を積み重ねている。こうして少しずつ、突発的な発言を抑え、的確な返答ができるよう工夫をしている。

3. 適性検査の対策と集中力のトレーニング


適性検査での苦手意識を克服するため、勉強のやり方も工夫している。特にSPIでは、短い時間で集中力を発揮できるよう、問題集を使って繰り返し練習している。また、短時間で解く練習を通して、少しでもパフォーマンスを向上させることを目指している。

集中力のトレーニングとしては、ポモドーロ・テクニックを取り入れ、短い時間に集中して勉強し、休憩を挟むことで効率的に学習を進めている。ADHD特有の集中力の欠如に苦しんでいるが、少しでも成果が出るよう試行錯誤を重ねている。

4. 自分に合った将来像を見つけるための自己理解


将来ビジョンについての質問に対処するため、自分に合ったキャリアパスを模索することも大切だと感じている。ADHDを持つ自分にとって、「安定した仕事ができる」ということが重要な価値観であり、適応しやすい職場や環境を探している。

将来的には、ADHDの特性を活かせる職場で、自分らしく働ける道を見つけることが目標だ。そのために自己分析を深め、過去の経験から学んだことや成長した点を具体的に掘り下げていくようにしている。「目指すべき方向が分からない」と感じることも多いが、少しずつでも自分なりの答えを見つけ出し、面接官に自信を持って伝えられるよう努めている。

5. 過去の転職経験をポジティブに捉える


転職経験が多いことをマイナスに捉えるのではなく、それぞれの職場で何を学び、どのような経験を積んできたのかを具体的に言語化することも意識している。転職回数が多いからこそ、多様な経験や適応力が身についていると捉え、前向きに伝える工夫をしている。

ADHDでの苦労は多いが、それでも自分の成長や自己改善の努力を強調することで、面接官にポジティブな印象を与えられるように心がけている。「転職を繰り返すことで得られたスキルや学び」を具体的に伝え、過去の経験を活かせる場として次の職場を見つけたいと伝えることで、少しでも理解してもらえることを目指している。

最後に


ADHDによる特性が原因で就職活動に苦労することが多いが、それでも少しずつ工夫を重ねて、克服できる部分を増やそうと努力している。面接時間や日程の忘れ、突発的な発言、適性検査の苦手意識、将来ビジョンに対する悩み、転職回数の多さといった課題に対して、日々試行錯誤を続けている。自分自身を理解し、適性に合った職場を見つけるための取り組みはまだ続いているが、焦らず少しずつ自分なりのキャリアパスを築いていきたい。

ADHDの僕だからこそ、ユニークな視点や柔軟な思考を持って新しい環境で力を発揮できることを信じ、今後も挑戦を続けていく所存だ。

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