取引前の企業信用調査はとても大切です

本店移転を頻繁に繰り返している法人は、まず疑ってかからなければなりません。
詐欺師がコロコロと住所を変え住まいが特定されるのを避けるのと同じく、移転を繰り返している法人も誠実さに欠ける企業である場合が多いからです。

以前担当した調査で次の様な事例がありました。
調査対象は不動産関連のコンサルティングを行っている企業とその代表者でした。
調査時の本店所在地は駅近のモダンなビルで、調査対象はそのビルに2年程前から確かに入居し、特に問題無く稼働している様子が認められました。
調査対象の商業登記簿を閉鎖したものも含み確認したところ、約10年前に設立されてから調査時の本店へ移るまでの間に、8回本店を移転していました。
年に1回のペースで移転していた事になります。
順を追って調査していったところ、5年前に1カ月だけ本店を置いていた住所があり、その住所で元々稼働していた企業とトラブルが発生していた事が判明。
同企業の代表者に調査対象が取り入り、無断で本店を置いた上で不動産の売買に関する詐欺行為に同代表者を加担させようとしていた事が分かりました。
同企業が警察に相談したところ、調査対象は他でも同様のトラブルを起こし、警察から目を付けられていた事も判明しました。

現状は何ら問題の無い企業に見えたとしても安心はできません。
企業信用調査によって、今回の事例の様な企業と取引してしまうリスクを回避する事が可能となるのです。

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