日向坂4期生が『日向坂で会いましょう』で相まみえて見えたもの
今回も『日向坂で会いましょう』おもしろかったですね。
今回は変則的構成のもう一方、『ひらがな推し』時代にも行われた【帰ってきた抜き打ちカバンの中身チェック】企画。カバンの中身チェックはテレビでよくある企画で深夜番組で何回か見たことがあって当時は特別何か思うことはなかった。がな推し時代の空気感はどうだったのかわからないが、今こうして目の当たりにすると、なんとも品がない企画だと少しおもってしまった。カバンやスマホといった外部に持ち出すプライバシー空間を侵されることへの共感性羞恥がわたしの心の置き所を見失わせた。とはいいつつ、ゲラゲラ笑って観ていたのだけれども。
推測するにカバンチェック企画は、マネージャーさんがメンバーのカバンを検めて、番組がスタジオに引き上げてくるカバンの見当をつけ、春日さんが指示通りスタジオへ持ってくる、といった段取りになってるのだろう。今世紀最後になるやもしれないカバンチェック企画だったが、グループが有名になったことでがな推し当時にはなかったスポンサーへの配慮という制約が生まれるというのは盲点だった。ただ、業界で長年勤める大人たちがスポンサー事情を失念しているはずがない。ではなぜそれら悪条件をおしてでもこの企画を実行した理由。それは『4期生おもてなし会』だったのではないか。
この企画が目指したのはオードリーとのタイマンを生き抜くことである。共演する先輩のサポートのですから一旦離れてオードリー2人に1人で対峙する、彼女らにとっての大一番が今回だった、というのがわたしの見解だ。推測になるがつまりは4期生にはひなあいに初参加した日から『おもてなし会』に照準を合わせた構想があらかじめ描かれており、このカバンチェック回はその総ざらい、場当たり的な度胸試しの役割として起用されたのだとおもう。オードリーとの直接対決に臨む4期生を先輩たちは授業参観の保護者のようなまなざしで見守っていた。
思えばラーメン食べる時に使う紙エプロンをどっさりと詰められていたり、(渡邉)のハンコを大量についたメモ紙が出てきたり、とけやき坂46のメンバーのパワフルさはあの頃ならではの輝きだったのだと気づかされる。財布が壊れたからと言ってお菓子の袋に現金を入れる人間の影をついつい追ってしまい、妙な期待のまなざしを4期生にも向けてしまいがちになるけれど、彼女たちは他の誰でもない彼女たちである。今回一生懸命オードリーに立ち向かっていた姿はそれぞれが印象的で魅力的だった。
正源司陽子さんは歯ブラシを2本見つけた若林さんは「上の歯用と下の歯用」と例えたのを受けて、「右の歯と左の歯」と機転を利かせたのは素晴らしかった。年相応で親しみやすいしゃべり口調ながらも垣間見える丁寧で流暢な言葉遣い。大人に慣れているのだろうか、15歳なのにしっかりしたお嬢さんだこと。
山下葉留花さんはオードリーとの受け答えに安心感がある。会社員経験があるためか目上の人間との距離感を心得ている。笑顔が可愛い。逆に、宮地すみれさんはたどたどしく可愛らしいかったですね。アイドルのイメージそのままのような素朴な少女といった雰囲気。笑顔が可愛い。
石塚珠季さんは少し可哀そうなことになってしまった。富田鈴花さんのために用意したプレゼントを持ってきた日に限ってこの企画に当たってしまうなんて。企画が発表されてからずーっと気が気じゃなかっただろう。一方で誕生日サプライズをつぶしてしまったときのオードリーのやっちまった顔がのはおもしろかった。石塚さんとオードリーからテレビに映る人間の宿命と業を感じた。
なんかいつも髪がぼさぼさしてる気がする岸帆夏さんは新発見が多かった。巾着に刺繍をほどこしたり、こまごました手芸が好きな様子。ブロマイドを入れるケースをデコるときに森本茉莉さんが合わせてる手に花を添えるという素敵アイデアと芸の細かさ。他のメンバーのも見てみたい。内向きな性格をうかがわせる話し相手と目が合わないうつむき加減にシンパシーを感じる。巾着に大量にいれたコンタクトレンズで運試しするなど、ひとり遊びをはじめアイデアマンな一面を知れた。
今回のカバンチェック企画、ひいてはオードリーとの直接対決は成功に終わった。わたしは観られなかったが『4期生おもてなし会』も成功のうちに幕を閉じたと聞く。ひなあいを見ているだけでも少しづつ魅力を知れるようになってきて、ますます4期生に興味が湧いてきた。今回出番があったメンバーも、出番がなかったメンバーもこれからの活躍に期待したいし、先輩たちと混ざってひなあいらしい企画に挑戦している姿もいつか見てみたい。
おしまい。
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