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未来予想図 〜Apple Vision Proから垣間見えた未来〜

日本時間 2023/06/06 深夜、ついにApple Vision Proが発表されましたね。ARゴーグルだとかメタバース参入だとかいろんな切り口で報道されていますが、正直私もファースト・インプレッションでは普通のVRゴーグルだなと思いました。でも、咀嚼していくうちにこれは未来の始まりかもしれないと思えてきました。

ということで、かねてから思っていたことなんかも含めて私なりの所感を記しておきたいと思います。

私は以前からスマートフォンというデバイスに違和感は持っていて、「画面」から抜け出すべきだと思ってます。こちらのエントリーにも少し書きました。

この部分です。

PCやスマートフォンは情報に触れるツールとしては優れていますが、インターフェイスが「画面」である以上、その時間は画面を注視していなければなりません。これでは生活に溶け込んだ状態とは言えません。

インターフェイスはもっと進化するでしょう。それによって人間は画面から目を離して目線を上げて、SNS経由ではない本来の人間同士のコミュニケーションに可処分時間を割り当てるべきです。

なので、私としてはスマートグラスとかコンタクトレンズとか、脳の視覚に直接埋め込むでも良いので、画面から解放された世界というのを夢見てます。

そういう意味で言うと、このApple Vision Proにはとても未来を感じますし、少なくともAppleが目指している方向性は、この未来に向かった一歩なのかなと思います。おそらくこの初号機は「コンピューターを画面から解放したときの最適なUI/UXは何か?」という実験的な意味合いが強いのかなと。このデバイスで入出力のUI/UXを鍛えておけば、コンタクトレンズでも脳内埋め込みでもそのまま転用できますからね。

それは下記のようなことからも垣間見えるかなと思っています。

  • コンピューターを内蔵した

    • 本来、このデバイスを売ることを考えたらディスプレイのみにした方がよかったはず

    • でも目的がUI/UXを鍛えるためであれば、コンピューターを内臓するのは必然

    • センサーとかプロセッシングとか考えたらコンピューターを内蔵しないとAppleが描くUXを提供できないと判断したのもあるんだろう

  • ソフトウェアキーボードが入ってない

    • キーボードという入力UI/UXから脱したいという強い意志に感じる

    • ただし今はテクノロジー的に仕方ないので保険的に既存のMagic Keyboardとかは接続して使えるようにしておいた

よく考えたらいまだにコンピューターにタイプライター時代から使ってるキーボードで入力するってよくわからんですよね(違う配列のキーボードももちろんあるけど)。マウスも素晴らしい発明だったけど、それ以上のUXがいまだにないのも少し変。

最近はChatGPTをはじめとする生成AIも急速に発展していますし、新しいUI/UXを提供して、不正確な部分はAIでサポートする、そんな未来が見えました。

「Appleやっちまったな!」「誰が使うの?」「この値段じゃ普及しないね。バカだね」みたいなコメントをよく見かけますが、そんな視座の低さでこのデバイスを見てはダメで、その先の未来を想像するのが大事かなと思います。PCもスマートフォンもスマートウォッチも "Appleがオリジナルではないけど垂直統合で圧倒的なUXを提供してデファクトかっさらう" のってAppleは得意ですよね。だからそうなる可能性は十分あるけど、ただ今回PC、スマートフォン、スマートウォッチとちょっと違うのは、そもそもそういうデバイスを使う文化がないところからはじめないといけないので、単純なリプレイスではないところですよね。それができたらAppleは本当にすごいなと思います。

まだ加筆するかもしれないけど一旦こんな感じ。

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