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【SLAM DUNK Gl】94話「意志の継承」
汚名を返上すべく、ディフェンス能力の向上を掲げ、真のエースキラーへ南烈だけが出来るチャレンジがスタートした。
ディフェンスに必要な経験を多少なりともおろそかにしてきた代償は大きく、アンチによる中傷も止まなかった。
24歳シーズン、南はルーキーイヤーよりも成績を落とした。
開幕戦で怪我をした三井は最終節に復帰、3分3ゴールでシーズンを終えた。
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25歳シーズン、3年目の南は勝負のシーズンと位置づけていた。
ディフェンスの経験やクレバーなプレーを意識すること、それは一見数字で表れるプレーである分かりやすいゴールとは異なる。
南をよく知るフリークにはプレーの質があがったとの声をあげるものの一般的に見れば、南の得点力は思い描いていた期待値に届いていないと揶揄された。
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一方、三井は安西から助言された新たな武器として、長距離スリーを引き下げ、満身創痍の体でシーズンを戦っていた。
安西の急死を経て、終盤戦、南と三井は対戦となった。
三井は、膝のコンディションと相談しながら、スタメン、ベンチ、途中交代、ベンチ外を繰り返していた。
この試合はベンチスタート。
「ようやく 出てきよったな。」南
「またせたな。」三井
残り時間、少ない所で三井にボールが渡る。
「むっちゃ 遠いやんけ!?」南
三井の新たな武器として着手してきた長距離スリーポイントシュートが決まった。
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二人の25歳シーズンが終了。
思うような飛躍のシーズンとはならなかった南。
三井は新たな武器で、満身創痍ながらも記憶に残るプレーを刻み、引退を決意。
シーズンオフ、三井寿は引退、今後の目指す道を報告に安西光義の墓参りに来ていた。
(三井寿にしか見られない光景 より)
膝が痛むこと、現役引退、小学教師を目指すことを報告した。
そしてその後、南が姿を現した。
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「おう。来てくれたのか。ありがとよ。」三井
「おう。安西さん、残念やったな。」南
「ああ でも これからも 空の上から 見ててくれるさ。」三井
「せやな。」南
「なんか お前とここにいるなんて、不思議だな。安西先生のおかげかな?」三井
「安西さんの言葉、響いたからやな。」南
「ああ 今の俺があるのも安西先生のおかげだ。」三井
「三井、引退やんな、、勝ち逃げはあかんで、、、、。」南
「はっ? そんなふうには思ってねーぞ。」三井
南は続く言葉を一瞬、躊躇した。
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「三井、、、、。シュート 教えてくれや、、、。」南
「えっ!? でもお前は、シューターとしても自分の形を持ってるだろ?」三井
「ちゃうちゃう、、。あの長距離スリーや。」南
「あれか、、。」三井
「シューティングガードになったるわ。」南
「えっ? そうなの?」三井
「しゃーないわ。安西さんと三井寿の意志、継承したるわ。」南
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三井は驚きを隠せなかった。
インターハイで流川楓を故障させた南烈からこんな言葉が聞けるとは思わなかったからだ。
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しかし三井は嬉しかった。
「安西先生、聞こえましたか?
(これも 三井寿にしか見られない光景 なんですね?)」三井
「勘違いすなよ! 俺自身が強くなるための手段や。」南
「お前に できるのか?(笑)」三井
「やったるわ。このままでは 終われへん。」南
安西は栄光と挫折を繰り返してきた三井の経験を伝えてほしいと生前、メッセージを送った。こんなにも早くその機会が訪れるとはその時は知る由もなかったが、これも壁を乗り越えた先の三井寿にしか見られない光景だった。
断る理由がなかった。
一方、南烈も恩師、北野、安西の助言を受け、南烈だけに出来るチャレンジを、さらにもう一段階あげ、
安西、三井の意志を継承すべくチャレンジを安西光義の墓の前で誓うのだった。
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「三井、お前、勉強できんのか? 不良やったんやろ?」南
「うるせーよ! やってやるよ!」
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続