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河田雅史・人は絆にお金を払う編 振り返り
第1章 「デサフィアンテ」編
湘北メンバーを中心としたストーリー
第2章 「ヴィルフェーダ大阪トライアウト」編
新たに開幕するユナイテッド・ジャパン・バスケットリーグ、UJBリーグに古本興業、松田雅志が実質的オーナーとなり「ヴィルフェーダ大阪」を新規参入。トライアウトに桜木花道、他、プロ入りを目指す。
そしていよいよ第3章の幕開けです。第3章の名前は現時点では伏せますが、まず登場するのは、原作キャラクターで最強の呼び声も高い
河田雅史 です。
河田雅史・「人は絆にお金を払う」編となります。
インターハイ広島大会、最強山王工業はまさかの前年度地区予選1回戦敗退の湘北に敗退。
試合後、山王工業、堂本五郎監督は
「負けたことがある」というのが いつか大きな財産になる」
という言葉を選手に投げかけた。
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その言葉を胸に河田雅史は大学でもトップに君臨。そして大学4年時、河田の去就に注目が集まる。
日本代表の権利を持つ企業バスケットリーグ
「CBAリーグ」
日本代表の権利を持たないがプロ思考を根ざす
「JBAリーグ」
日本代表の有望な選手としてカテゴライズされる河田雅史は当然、CBAリーグに決まりだとの認識がされていたものの、河田の去就はなかなか決まらなかった。
河田には堂本五郎監督の言葉が脳裏に浮かんでいた。
「財産を貯める時期」がもっとあっていいのではないか?
「選手としての成長」を求めるならこのままでいいのか?
「海外」ってどんなところなのか?
そんなことを感じていたため、進路に慎重な姿勢を示していたのだ。
そんな河田を察しオファーを出したのはJBAリーグ所属ルームショー埼玉の大形スポンサー社長、
新田裕一だった。
新田のオファー、提案は、海外を意識する河田に対して、クラウドファンディングを利用し、資金を集め河田を海外リーグへレンタル移籍させることを前提としたオファーだった。
4年契約の最初の2年はJBAリーグでプレーし資金を集めながら優勝、連覇させることが条件で後の2シーズンはのぞむ海外でのプレーができるというオファーだった。
河田はこのオファーを快諾し、日本代表の権利を持たないJBAリーグでのプレーを決意。この決断に世間は驚いたが、新田裕一はこの契約は、
「日本バスケット界の組織に一石を投じる契約」
「河田雅史を代表で見たくないはずがない」
と会見で発言し、両リーグの統合問題にもメスを入れるきっかけになりうる可能性を視野に入れていた。
チームを離れることを前提にルームショー埼玉に入団した河田雅史に対して、ファン、サポーターは懐疑的な視線を送るむきもあったが、河田のスーパープレーやひたむきな姿勢、ファンサービスにサポーターの心を掴む。
「河田雅史海外挑戦プロジェクト」
と題しスタートしたクラウドファンディングによる資金集めも順調にスタートする。
ルーキーイヤーを公約通り、優勝に導き、新人王の個人タイトルを獲得した河田は、2年目のシーズンも順調にスタートさせる。
シーズンも終盤に差し掛かると、海の向こう、海外の移籍先が具体化され、モチベーションをあげる河田は、連覇に向けて天王山にのぞみ勝利をあげる。
試合後、偶然にも、JBAリーグ理事の木暮公延に遭遇。
河田に財産となった湘北戦の記憶が蘇る。木暮は河田に
「日本代表になりたいか?」と問うと、
「日本代表は選ばれてなるもの。なりたくてなれるものじゃない。でもなりたいか?なりたくないか?で言ったらなりたい」
と答える。
この再会は、両者にとってポジティブな出来事であった。
その後、河田雅史はオーストラリアリーグ、NBL2部に相当する、
ABA Coca Colaリーグ(オーストラリア・バスケットボール・アソシエーション・コカ・コーラリーグ)へレンタル移籍。
メルボルン・キングスに所属し、2シーズンを過ごす。
その間、日本バスケット界は大きく動く。
木暮公延は新たなリーグ、UJBリーグ設立補佐官として、チェアマンの三田良佑とともに行動することが増える。
三田はUJBリーグに自らがオーナーに新規参入させる「プレパラシオン東京」を日本バスケット界を成長させる象徴となるチームにすると画策。
チームの目玉選手にNBAシャーロット・ホーネッツの流川楓と交渉し、確かな感触を得ると、強いチー厶、未来ある子供の憧れになるようなチームの戦力として河田雅史にも接触を図る。
奇遇にもサッカーオーストラリアリーグ
「メルボルン・ビクトリー」に所属した経験を持つ三田は木暮とともに新田、河田の待つオーストラリアへ向かう。
三田はシンプルに
「河田雅史をプレパラシオン東京に誘いにきた」
と発言し、オファー。
河田は、クラウドファンディングで支えてくれたルームショー埼玉に復帰、恩返しをするということを既定路線に考えていたので驚きを隠せなかった。
新田は、本来、全力で引き止めるべきだが、河田雅史の意志を尊重する姿勢を見せる。
木暮は新たなリーグへ向けて、プレパラシオン東京の存在意義を熱弁。そして流川楓の獲得が決定していると伝える。
河田は心が揺らぐもののルームショー埼玉への恩返しという点が引っかかっていた。
そこで三田は、移籍金をルームショー埼玉へ残すという恩返しの形もあると伝え、それはプロのクラブとはどういうものか?という一つのモデルケースにもなり、その議論を日本で巻き起こすことも日本バスケット界の成長には必要だということを伝えた。
河田は、恩返しができることを理解する。
まずはルームショー埼玉と契約延長のサインをしたが、その後、移籍金を残し、プレパラシオン東京への移籍が発表された。
第3章のはじまりを飾った河田雅史。
一つのキーワードが「財産」でした。
奇しくも
「財産」→「クラウドファンディング」→「移籍金」
とお金がテーマにもなった河田雅史のストーリー。
紆余曲折ありながらたどり着いた「プレパラシオン東京」。
河田雅史は日本バスケット界の歴史の針を急速に進める活躍を見せられるのだろうか?
また本章では語られることがなかったレンタル移籍先であるABA Coca Colaリーグ(オーストラリア・バスケットボール・アソシエーション・コカ・コーラリーグ)
メルボルン・キングスで2シーズンのエピソードが本編で語られるのか?はたまたスピンオフとして語られるのか?
今後に注目です。