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【SLAM DUNK Gl】91話「エースキラー」


ルーキーイヤーをまずまずの成績で終えた南烈とCBAカップ優勝というタイトルを獲得した三井寿、
24歳シーズンは二人にとってさらなる飛躍のシーズンが期待された。
三井は堂々、今シーズンは得点王を狙うと公言していた。



そんな二人は早くも開幕戦で顔を合わせた。

「案外、早い再会やったな。」南
「今日は、フルで出場するんだろうな。」三井
「うるさいわ。」南

トピックとして両者のマッチアップは話題にもなり、両チームサポーターもその戦いを前に心を踊らせていた。

しかしその待望の光景は訪れることなく地獄絵図と化した。
三井の膝は試合開始、早々のプレーで悲鳴をあげた。(栄光と挫折 もう一つのモチベーション より)

かつてエースキラーと

揶揄された南は何もしていない。

「三井!!(なんやねん! 何もしてへんで!)」南
「うわーー!!」三井

三井は担架で運ばれコートに戻ってくることはなかった。手術を必要とする大怪我であり、開幕戦で早くも今シーズン絶望と言われた。

翌週のリーグ戦でも南の回りでもにわかにきな臭くなっていく。南のマーカーである選手がドライブからゴールに迫った。
は見事なディフェンスからブロックをした。

ノーファウルだった。

正当なプレーだった。

ファインプレーだった。

しかしブロックされた選手がバランスを崩し、着地を失敗し、足をひねった。
担架で運ばれコートに戻ることはなかった。

会場もざわついた。


「またか、、。先週も同じような 光景が、、。」
「確か、先週も マッチアップは南じゃなかったか、、、?」
「いや! 南は 悪くないだろ!?」
「偶然だよ。 ファインプレー じゃないか!?」
「南烈かぁ、、。どっかで聞いたような、、、?」
「えーと 高校は大阪の豊玉高校出身か。」



偶然とは言え、南に動揺が走った。
この試合はこの後、少しプレーし交代が告げられた。

「(俺は南烈や。何か文句あるんか。)」南

翌週もリーグ戦は続く。
開幕序盤、ルーキーイヤーながら早くもデビューを飾り、結果を残すエースが注目を集めていた。

その名は神宗一郎。

海南大付属のシューター、同じシューターの三井寿、スーパールーキーと呼ばれた流川楓を抑えて神奈川得点王に輝いた。中の牧紳一、外の神宗一郎はゴールデンコンビとの呼び声も高く、海南大学においてもその図式は崩れなかった。

南の一つ下の学年である神宗一郎のCBAリーグルーキーイヤーであった。

大阪得点王 南烈 VS 神奈川得点王 神宗一郎」

メディアは大阪、神奈川の枕詞をつけ注目を集めさせた。

「神君かい? えらい注目集めてるやんか? やっぱりお前がエースなんか?」南

俺がエースなんて とんでもない。そんなガラじゃない、コツコツやってきただけですよ。」神

「性格は三井寿とはちゃうタイプなんやな?」南

どうかな? 1度入り出すと止まらなくなる。オレと同じタイプかな。」神

「ほう 言ってくれるやんけ。」南

試合開始、第1クォーターで神は2本のスリーポイントシュートを決める。

第2クォーター開始早々、

神は3本目のスリーポイントシュートを決める。



そして南と神のマッチアップ。



「やはり お前は エース なんやな。」南
「!!!?」


ルーキーには負けられない。
得点王対決、
開幕戦、三井が目の前で崩れ落ちた、
翌週のリーグ戦、正当なブロックをしただけなのに故障した、

ざわつく会場、盛り上げるメディア、様々な状況で

南の闘志、勝利への執念が、

再びアクシデントを引き起こしてしまったことだけは事実だった。


「神宗一郎 脳震盪 により コートを去る。」

南は退場を命じられた。
会場のボルテージは上がった。

「3試合連続で負傷だ!」
「今日のは悪質だ!」
「やっぱ 狙ってたんじゃねーの!?」
「それはねーだろ!? でもこれは呪いだよ! 南の呪いだ!」

思い出した! エースキラー! エースキラー 南烈だ!」

「インターハイでやらかしてるみたいだぜ!」

「おいおい!? 翔陽の藤真健司、湘北の流川楓、海南の神宗一郎、、、。」

全部 神奈川だ! そんな偶然あるか!?」

コートを去る南烈には様々な憶測と罵声が浴びせられた。
南はその言葉を耳に入れながら、なぜだかわからないが、ある人を思い浮かべていた。

「(北野さん、、、、、、。)」

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