
【SLAM DUNK GI】175話「翔陽のギア」
ウインターカップ神奈川予選決勝リーグ第1戦、
翔陽-湘北
3年生が全員残りインターハイの雪辱を果たそうと意気込み翔陽

一方、湘北は赤木剛憲、木暮公延が引退。

翔陽は選手兼監督の藤真健司を出し惜しみせずスタメン起用。
PGとしてゲームメーク。

湘北スタメンは怪我の影響でウインターカップへ出遅れた桜木花道はベンチスタート。

翔陽の高さに対抗するために180cmの角田悟を起用。

ガードには安田靖春を起用。
インターハイ豊玉戦での起用による経験は大きく健闘する。

両キャプテンの藤真健司-宮城リョータ。

三井寿のスリーポイントには長谷川一志が対抗し、
全てを抑えることはできないまでもインターハイと同じ轍は踏ませなかった。

流川楓には永野満、高野昭一のダブルチームで対応。
しかし全日本ユースの経験を経た流川の得点をそう簡単に抑えることは困難だった。

ある種、流川に得点されることは仕方ないと割り切り、その他4人の得点を抑えることにシフト。
また流川に取られた分は取り返すと昨年のインターハイ本戦、豊玉戦で前半の早い時間帯に20得点をたたき出していたPG藤真をSFに変更し攻撃的にシフト。

ボールの運べる伊藤卓をPGに配置する等、監督不在の翔陽は様々なシチュエーションを想定し、阿吽の呼吸でシフトチェンジし試合を進めた。

ロースコアだったインターハイ予選とは異なるハイスコアの点の取り合いとなる。
後半になると桜木花道をセンターとし出場させ、花形透とマッチアップ。

第1戦、陵南に勝利した海南が視察。

「翔陽は藤真をスタメン起用してますね。」清田
「インターハイでは数10分のプレーだったからな。同じ轍は踏みたくないのだろう。」高砂
「長谷川も三井を最低限、おさえているよ。」武藤
「湘北は赤木の抜けた穴を埋めれていないですね。」神
「そう簡単には埋まらないさ。桜木も万全のコンディションではない。」牧

「花形相手によくやっている。しかし赤木の得点力には及ばない。」高砂
「流川は相変わらずすげーが、、、。」清田
「流川に依存せざるを得ないか!?」神
「流川の得点をなんとか藤真の得点で相殺しようとしている。」武藤
「両チーム、決め手を欠いている。」牧
「インターハイ以降の上積みがどれだけ両チームにあるのか?この試合のカギだ。」高頭

試合は拮抗したまま、残り5分を切りタイムアウト。
「さぁ 残り5分どちらが上積みのギアをもっているかな?」高頭
「ギアか、、、。清田、翔陽はいくつギアを持っているか、わかるか?」牧

「ギアですか? えっと、、まず藤真をスタメンから出場させるっていう、、、。」清田
「1つは藤真のいない翔陽。ニュートラルがこの状態だと仮定したら、ここでは普通の強豪校に過ぎない。」高砂
「2つ目は藤真をシックスマンとして途中出場させる。藤真が加わることにってインターハイ常連校の顔になる。」武藤

「3つ目は藤真をスタメンから起用する。この2から3のギアは大きいですね。」神

「4つ目は藤真をSFにして攻撃に専念させる。この3と4は状況によってどちらが上というわけではないが、試合中にも臨機応変に変えてくる。このことは翔陽のギアとして、認識が必要だ。」牧
「5つ目のギアは、あるのか?」清田
「一方、湘北はどうだろうか?」高頭

高頭監督は湘北に目を向けた。
「赤木という大黒柱、シックスマンの木暮を失った湘北。」牧

「インターハイの時はまだ桜木の経験が浅かった。退場もしたし。」神
「かっか その後経験も積んだが、怪我による離脱も大きい。赤毛ザルに上積みはねーっすよ!」清田

「そうだな。今日に関して言うと花形との均衡は大きく崩れることはない。むしろ無が悪い。」高砂
「インターハイの時は三井のデータがなかったのも影響した。」武藤

「三井自身はブランクあけから、練習を積んで個人としての上積みはあるけど、シューターは単体ではないからね。」神
「宮城も藤真とのマッチアップに加え、やはり赤木という得点源を失ったのは痛手だ。」牧
「牧、藤真ほど、得点力はないからな。」高砂

「インターハイからの上積み、ギアを持っているのは、やはり翔陽か?」牧
タイムアウトが終わる。現コート上のメンバーは、
翔陽
藤真健司 花形透 長谷川一志 永野満 高野昭一
湘北
宮城リョータ 桜木花道 三井寿 流川楓 角田悟
残り5分、1枠しかないウインターカップ神奈川予選決勝リーグ、第1戦のクライマックスが始まろうとしていた。
続