【SLAM DUNK Gl】132話「日本のダンプカー」
リフレッシュと英気を養った牧紳一の2年目。24歳シーズンが開幕した。
開幕から勝利に貢献する牧に昨年からささやかれた代表待望論が再び過熱。
そして牧は代表招集を受ける。まずは日本国内での親善試合だった。
「出場したら自分のプレーする。そのための準備をしてきた。」牧
牧紳一の最大の武器であるダンプカーとも形容される力強いペネトレイトからのゴールや連携。
第3クォーター途中からデビューを飾る。
しかしゴールから遠いパス回し、ゲームメークは無難にこなすもののゴールに直結するペネトレイトからの連携はなりをひそめた。
自ら決めるようと進入するものの、タイミングが悪くブロックされてしまう。
海外選手の日本人とのリーチの違いも影響した。
しかし何より連携が上手くいかなかった。
PGにとって味方との連携、呼吸は生命線である。代表初招集、デビュー戦、仕方ないと言えばそれまでだが、さしてインパクトが残せぬままデビュー戦を終える。
「牧、気にするな。デビュー戦はこんなもんだ。」
シーズンが進み再び、牧は代表招集された、今回はバスケット人気の高い北中米海外遠征となる。
日本のトピックにサイズも大きい北中米選手に牧のペネトレイトが通用するのか?という点が注目された。
牧はこの日、スタメンを言い渡された。
世界ランキングで日本は決して高くない。
そもそも格上との闘いが強いられる。その突破口として牧のペネトレイトは期待された。
しかしその成功率や連携、効果が海南時代のように脅威になることは少なかった。
前半終了となり選手は引き上げる。
「おい、あいつ日本ではダンプカーって言われてるらしいぜ。」相手
「ダンプカー? 冗談だろ!?」相手
「だよなー。 日本の車は静かで性能がいいがな、」相手
「ああ おとなしく街乗りには最適だな。」相手
「ダンプカーはやはりアメ車だろ!?」相手
「ああ パワーが違う! 後半、みせてやるぜ 桁違いのパワーを!」相手
「そうだな。証明するか?」相手
「A Japanese dump truck will break immediately.」
「!?!? 今、何て言った!?!?」牧
「日本のダンプカーはすぐ壊れる」
「なんだと!!」
後半、牧は果敢に攻めた。
そして第4クォーター、熱くなった牧は無謀とも言えるペネトレイトを仕掛けた。
「けっ! おとなしく 街でも走っていればいいものの!」相手
「バン!」
日本の有望格、世界へ戦うために不可欠と期待された日本のダンプカーが壊れたのだった。
桜木花道が山王工業戦に見せた選手生命を顧みないあのダイブを彷彿させた。
背中から落ちた。
牧は担架で運ばれコートを去った。
「ふん 救急車になったか。」相手
屈強なフィジカルを武器に海南時代、帝王として君臨し戦ってきた牧紳一に怪我は無縁だった。
しかし
このプレーを境に牧の24歳シーズンは棒に振ることになる。
同世代で注目されたJBAリーグの河田雅史はルームショー埼玉を公約通り2連覇に導き、世界へと飛び出す一方で、
https://note.com/tyimage/n/ndadc6e5d4e85
CBAリーグに所属し日本代表として戦った牧紳一は、
よく言われる「2年目のジンクス」
という言葉に当てはまってしまうシーズンとなったのであった。
そしてリハビリに日々を費やし。世間の冷たい風もあびるのであった。
続
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