本の紹介
今夜は本の紹介をしたいとおもいます。
紹介する本は、児童文学作家の岡田淳さんの『不思議の時間割』です。
岡田さんはもともと小学校の図工の先生をしながら児童書の創作活動を続けていました。そのためか、岡田さんの作品のほとんどが、小学校を舞台に描かれています。小学校を舞台に子どもたちが活躍するファンタジー系のお話が多いです。
今回、紹介する『不思議な時間割』は、短編集となっていて、こちらも学校が舞台となっています。子どもたちが、授業や休み時間に不思議な体験をすることにこの作品の魅力があります。
例えば、自習時間に突然、一人のおばあさんが教室にやってきて、子どもたちと〈夢見る力〉を取り戻すために奮闘し始めます。もちろん活躍するのは、子どもたちですが、その子どもたちの活躍ぶりがとてもリアリティーがあって物語の世界に引き込まれていきます。
さすが小学校の先生ということだけあって、教室や給食室、校庭など子どもたちの身近な環境で不思議なことを起こるように構想されています。身近な環境ということもあってか、壮大なファンタジーにはなりませんが、それが逆に読む人をより物語の世界に引き込んでいきます。
数ページで完結する物語ため、子どもにも、そして大人にも読みやすい作品となっています。ちなみに岡田先生は、ご自身で作品の表紙や挿絵も描かれており、その絵はとてもやわらかく、ユニークな仕上がりとなっていますので、こちらにも注目です。
岡田先生の作品はどれも面白いので、ぜひ、ご興味ある方は一度は手に取ることをおすすめします。