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らくがき王国③

放課後、校庭のすみでピーターとジョナサンは話込んでいました。

「それでどうなんだよ?」

ジョナサンはピーターに聞きました。

「やはりこのらくがき王国には何か大きな秘密があるとおもう。この国は、好きなところに好きなだけらくがきをして暮らしている。お城にまでらくがきをしていい太っ腹な国さ。だけど、そのお城には年に一度だけしか入ることが許されていない」

「たしかにな。ピーターは、お城の中に秘密があるとおもっているんだな?」

「うん。お城にはこの国の秘密が隠されているとおもっている。だから、今度行われる感謝祭でぼくはお城の内部に潜入しようとおもっているんだ」

「お前、本気か?感謝祭で国民が入れるのは、中庭までだぞ。そこですべての式典や食事会があるっていうのに」

ジョナサンは驚きました。

「ぼくは知りたいんだ。この国のことが。ぼくらのらくがきにはどんな意味があるのか。ジョナサン、手伝ってくれないか?」

ピーターは真剣な表情でジョナサンにお願いをしました。

「お前のことだ、どうせそういうとおもっていたよ。はあ、大変なことになるぞ」

それでもジョナサンはどこかうれしそうでした。

「ありがとう。君がいれば、お城にもきっと潜入できるよ」

こうして二人は、感謝祭の日に、らくがき王国の秘密を探るため、お城への潜入を決意したのでした。

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