ワークフローのメンテナンスを楽にしたい話
Customine Advent Calendar 2024 の11日目担当のOMATAKAです。
今年アドベントカレンダーに初挑戦中です!
Customine(以下「カスタマイン」といいます)のことについて書かせていただきます!
まだテスト段階で実装までは至っていない案件になりますが書いておこうと思います。
カスタマインについては、以前からフリープランには登録はしてありましたがあまり触る機会はありませんでした。
ただ今年度からkintoneのアカウントを全職員に広げたことでなくてはならない存在になっています!
そんな中、kintoneで今後行おうと考えているのが休暇申請の電子化です。
休暇申請といっても、休暇の種類があります。そして条例に基づいて取得できます。
また年次有給休暇、傷病休暇、特別休暇などに分類されており、これを電子化する場合に一番に気を付けなければいけないことがあります。
それは休暇の種類によって、決裁ルートが異なるという点です。
休暇種類ごとの決裁ルートについて
実際には、役職によって分岐が生じますが、説明が長くなるため一般職を例に取って説明させていただきます。
休暇種類ごとのルートは次の通り
・年次休暇は所属長決裁でOK
・傷病休暇・特別休暇は所属長・所属次長・総務課長・総務次長の決裁が必要
ただし、特別休暇のうち「夏季休暇」については所属長決裁でOK
という決裁ルートとなっています。
ワークフローの自動化を目指す
承認者を都度指定して承認をさせることも可能ですが、申請のたびに承認者を検索してワークフローを設定するのは非効率的ですし、何より自分自身もやりたくないので、何か方法がないかと事例を探してみました。
そうすると決裁ルートマスタを作成し、その中で承認者を指定してルックアップで設定するというものがありました。
これを利用すれば標準機能でも実装できるなと思いましたが、大きな落とし穴が。。
それはご存じの方も多いと思いますが自治体職員については異動が多いです。一定周期で色々な部署に配属される形ですので、毎年200人以上が異動や昇任などの辞令を出されています。
そんな中でマスタで人を指定したルートを作成すると毎年メンテナンスが必要になってしまいます。
年一回の作業ですがアプリのメンテンスは極力少なくしたいです。
このため、マスタ作成はするが人を指定したものでは行わないという方針に決まりました。
またできればボタン一つで承認者が設定されるようにしたいので、カスタマインを活用して承認者が自動でセットされる方法を考えました。
その後試行錯誤を繰り返しましたが、最終的にどのような形になったかというと
「所属職名別休暇申請フローマスタ」を作成しました。
これは所属名+職名を一つの文字列としてそれに該当する者が誰に決裁をもらう必要があるかを所属職名をもとに指定したマスタになります。
これを全ての所属・職名パターンで作成します。
全パターン作成するという点では大変そうですが、実際はある程度パターンが決まっていたため、大きな作業にはなりませんでした。
このマスタの利点としては、
組織改革により、所属が増えた場合のみに、所属職名のパターンを新たに作成するだけ済みます。
なので、所属名に変更がない限り人事異動により、誰がどこに異動しようがメンテナンスが不要という点です。
これであれば最小限のメンテンナンスで済みます。
アプリ構成のイメージは次の通りです。
実際の入力画面は次の画像です。
実際はログインユーザー情報から職員番号を初期値としてセットされますので取得をクリックするだけで、申請職員情報を取得します。
ここからがカスタマインの設定になります。
休暇の種類ごとに分岐処理を行っているため、長くなってますが大した処理は行っておりません。
承認者1の右側に配置した「承認者検索ボタン」をクリックすると次の動作になります。
・所属職名別休暇申請フローマスタから所属と職名が一致するレコードを取得してきます。
・次に6番で取得した承認者1の所属職名を元に、職員マスタから該当者を取得します。このときに取得した人数によって、次の処理が分岐します。
(該当者が2人以上の場合)
・該当者が複数の場合は、ポップアップで対象者を選択できるようにします。
(該当者が1名の場合)
・承認者1のレコードに該当者がセットされます。
この処理を承認者1から承認者4まで行います。
これでカスタマインによる承認者の自動セットは完了です。
今回の内容はワークフローのマスタ側のメンテナンスを極力少なくできるように工夫をした話でした!
今年からカスタマインの活用を始めたばかりなので、今回のカスタマイズも無駄な部分があるのではないかなと思ってますが、今後活用する中で知識を深めていければと思っています!
最後まで見ていただきありがとうございました!