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無印良品と京都のペーパーギークが育てた『トビラ』に胸が熱くなった話

「無印良品の棚に合う扉を作ってるお店があるんだけど知ってる?」

かつて店長までやっていた古巣であるブランド、無印良品。
退職して独立した今も大好きではあるのだけど、どうしても社内にいたころよりも情報には疎くなってしまう。
だから、こんな面白い取り組みをしているお店が京都にあることを知ったのもつい最近の出来事だった。

え?
どういうこと?
無印良品で商品化するのではなくて、他のお店が作った無印良品の家具に付けられるパーツを売ってる店があるってこと?

でも確かにこんな商品があれば間違いなく嬉しい。
オープンタイプのシェルフ(棚)って、お店で見ているとかっこよく棚の中身をディスプレイしているからかっこいいのだけど

現実的にはこうなるのだ。
有効スペースいっぱいまで、どうしても使いたくなってしまう。

それが、こんな感じに隠せるというのであれば、オープンタイプのシェルフも使い勝手は格段にあがる。
しかも、私のお店でも使っているスタッキングシェルフという家具にも取り付けられると聞いたからにはじっとしていられない。
速攻で阪急電車で1時間ほど揺られて、京都の阪急烏丸駅から噂のお店「&PAPERS」さんに向かった。

烏丸駅から歩いて少し。
&PAPERSさんはあった。
お店に入ると、その場で紙モノがいろいろ作れてしまう工房的なスペースや、奥にカフェが見えてとってもおしゃれな雰囲気。
そんな売場の中心に、確かにそれはあった。

無印良品で働いたことがあってもなくても、新社会人になった時に多くの人がお世話になってきた無印良品のパルプボードボックス。
メーカーによってはカラーボックスなんて名前でも呼ばれるあいつである。


そこに、素敵な色合いの扉がしっかり取り付けされていたのである。

他にも、3段✕5列の大きな展示にも扉がついている。
しかも、扉を開ける方向は色々設定できるぞと言わんばかりに、扉の持ち手は様々な方向で設定されている。
この扉が、木製家具であるスタッキングシェルフにも取り付けられるというのか・・・。
これは・・・無印良品の収納大好き人間としては、体験せざるを得ない。

そんなわけで、喜び勇んでFLAPという名前の扉を購入してお店に買って帰った。
そして取り付けをしてみて更に感動した。
とても簡単に取り付けられるのである。

実を言うと無印良品でも上のリンクのようなアクリル製の扉が販売されている。
ただ、この扉は棚に金具で穴をあける必要があったりするので、失敗がこわい私にとってはなかなか気軽に使用できるアイテムではない。
その点、FLAPは程よい感じに取り付け方法が考え込まれている。

まず最初の工程。
マジックテープという愛称でも知られる、面ファスナー
あの、黒のバリバリっとつけたりはがしたりできる、ウィンドブレーカーやレインコートの袖の先をシュッとさせるためによく使われているあいつを、扉をつけたいマス目の両サイドに両面テープで取り付ける。
このとき、マスキングテープを先に貼っておくと、扉を外したとしても家具にダメージがいかないとお店の方に聞いたので、わたしは緑色のマスキングテープを貼ってから面ファスナーを貼り付けることにした。

右側と

左側にこんな感じで今回は貼り付けた。
すると次の工程。
扉と扉の受け側のパーツを面ファスナーで取り付けるのだ。

こちらの受け側のパーツと扉のパーツは、扉を締めた時にマグネットでピタッとくっつくようになっていて、扉がだらしなく開いてしまうのを防ぐことができる。
こうやって出来上がったものをみれば、簡単なようだけれども、両面テープの面ファスナーで扉をつけるだなんて大胆なアイデア。なかなか思いつかないよ、ほんと。

扉も面ファスナーでとりつければこの通り。
ものの数分で無印の家具に扉がついてしまった。
しかも、扉を閉めた時のマグネットの感触が絶妙で、なんども閉めたり開けたりしたくなってしまう。
このへんの心にくいこだわりも、作り手の愛情が感じられてとても満足感を上げてくれる部分だ。

そして先日、&PAPERSさんも出店されていた無印良品京都山科の「つながる市」というイベントに、同じタイミングで私のお店も出店いただく機会を頂いた。
そこには、無印良品の展示スペースで&PAPERSさんのFLAPがしっかりと展示されていて、前を行く人の目に留まっていた。

改めてこのFLAPという商品が生まれた背景をお聞きすると、今回展示を行っている無印良品京都山科のお店と&PAPERSさんが一緒になって作り上げていった商品であるとのことで、しかも店舗数は限られているものの、今後は全国の無印良品でも取り扱いをするというので驚いた。

メーカーの商品を無印良品がOEM的に作ってもらって生産する形はこれまでにも何度も見てきたけれど、1店舗が無印良品の家具で使えるように作った商品を、全国の無印良品で販売しようという試みは聞いたことがない。
それをきいて、新型コロナウイルスの影響下でも無印良品は、地域の小さなお店とも新しい取り組みに挑戦するのだなとかなり胸が熱くなった

FLAPは11月中旬から、上の&PAPERSさんのツイートで紹介されている各店舗で購入できるようになるそう。
ただ、待ちきれないよ!とか、近くのお店に取扱がないよという方は、&PAPERSさんのネットストアでも購入ができる。

無印良品のスタッキングシェルフや、パルプボードボックスを持っている人は私以外にもたくさんいると思う。
ぜひ、自分らしく気軽にグレードアップさせられるFLAPが気になったら、下の特設ページで色々見てから試してみると幸せになれると思います。

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