肝の据わった意欲作 男に挑む姿がカッコイイ 「プロミシング・ヤング・ウーマン」見た
Promising Young Woman(2020年製作の映画)
鑑賞:2022.1.22、記事公開:2022.2.19
監督・脚本:エメラルド・フェンネル
公開から評判も良く、気になりつつ劇場は間に合わず。
配信が来たので早速。
これは面白い。
題材が普通にありそうで、創作だけどやりすぎな感じはあまりしない。なのにこのインパクト。
そして、何とも苦手なやつだ。男も2人死なないと許せない。という気持ちにさせれ、鑑賞後も気持ちが乱れる。当事者では無いにも関わらず世間的にはささやかな親友の事件に20代を奪われ、30代になってその事で死んでしまうなんて。居た堪れないにも程がある。この強烈な理不尽に心がささくれ立つ事この上ない。
とガッツリと気持ちが持っていかれる素晴らしい作品。
しかし、これはあくまでも架空の話で、(現実には類似のことがところかわまず起っているだろけど)実際に命を落とした女の子はいない。
それでも、男への憤りは残るので、結果オーライなところも面白い。
流石に調べたら、監督・脚本・製作はエメラルド・フェネルさんという女性でしてた。役者もやる多彩な人。
監督が女性なら説得力があるという感想は男女差別だろうか。題材が題材だけにそういうことをちゃんと考えるのもこの映画の楽しみの一つだとは思う。
映画としての魅力はやはり勇気のある展開だと思う。
主人公の行動は非現実的で突飛ではある。実際に主人公が繰り返していることは、もっと早い段階で大事故が起こる可能性がある。ただ、リアリズムはそこ(行動)に無く気持ち(動機)にあるとちゃんと違和感なく飲み込める。これは企画意図とその表現である脚本(そして、企画脚本家自身による演出)がやはり良くできているんだと思う。
キャリー・マリガンも主人公の多面的なあり方をとある一人の女の子に落とし込んでいて魅力的だった。
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