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「ラヴクラフトの読み方 ver 0.1」 by 虚実書店マボロシ

2021.5.31 Y.Q.
あまり知識もないまま僭越ではありますが、慣れない方にまずは何を読んだら良いかとっかかりになりそうなものをあげてみました。

1.創元推理文庫ラヴクラフト全集」と「青心社暗黒神話大系シリーズ」の違いは?

いわゆる「クトゥルフ神話」に興味を持った人は、「創元推理文庫ラヴクラフト全集」と「青心社暗黒神話大系シリーズ」のどちらを読めばいいのか戸惑うかと思います。二つの違いを簡潔に。

・「創元推理文庫ラヴクラフト全集」は「H・P・ラヴクラフトの作品だけが載っている短編集」

・「青心社暗黒神話大系シリーズ」は「H・P・ラヴクラフト以外の作家の作品も載っている短編集」です

2.有名な作品から読んでみよう

「クトゥルフの呼び声」

神話に名前がついている有名な神様「クトゥルフ」が語られる一編です。物語の主観が変わったりと読みづらい部分はありますが、有名神のクトゥルフを始め、叔父の遺品引き継ぎ、原住民によるジャングルでの異教儀式、謎の死の真実が書き留められたノートなど、おなじみのあれやこれやが登場するのでおすすめです。新潮社から「インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―」にも収録されています。こちらは2019年刊行の新訳となっていますので読み比べてみるのも面白いと思います。
田辺剛先生が「コミックビームラヴクラフト傑作集」でコミカライズもしているので、合わせて読めば「せっかく読んだのによく分からなかった」になることはありません。

[掲載]

「クトゥルー 1 暗黒神話大系シリーズ クトゥルーの呼び声」
「ラヴクラフト全集 2 クトゥルフの呼び声(宇野利泰翻訳)」
「クトゥルフの呼び声 ラヴクラフト傑作集」
「インスマスの影―クトゥルー神話傑作選― クトゥルーの呼び声(南條竹則編訳)」

「インスマスの影」

インスマス面でおなじみ、青年が自分のルーツを調べる旅で味わう恐怖の物語です。主人公は一人で場所も三箇所を移動するだけなので、状況把握はしやすいです。古い町の過去の因習のようなものが題材なので、アメリカ版横溝正史というようなものでしょうか。「インスマスの影」は田辺剛先生が「コミックビームラヴクラフト傑作集」でコミカライズしたばかりなのでコミックから読むと、また小説も味わい深く楽しめると思います。

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「ラヴクラフト 全集 1 インスマウスの影」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー8インスマスを覆う影」
「インスマスの影―クトゥルー神話傑作選― インスマスの影(南條竹則編訳)」

「インスマスの影 1 ラヴクラフト傑作集」
「インスマスの影 2 ラヴクラフト傑作集」

3.セリフ「窓に窓に…」

恐怖の一言。H・P・ラヴクラフト作「ダゴン」の作中のセリフです。短いながらも「クトゥルフ神話」の旨味が詰まった逸品です。

「ラヴクラフト 全集 ラブクラフト 全集 3 ダゴン」

4.みんな大好き「ナイアルラトホテップ」

ニャルラトホテプなど読み方はいく通りもあり、最近では異星の美少女としても人気の変幻自在な神様です。姿も定まらずいろいろな作品に登場します。初出はヴクラフトが見た夢を書いた短い作品「ナイアルラトホテップ」で語られています。
ひとまずナイアーラトテップのウィキペディアにて登場作品をご確認ください。

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(wikiにあるものを探してリストしました)
「ラヴクラフト 全集 1 壁のなかの鼠」
「ラヴクラフト 全集 3 闇をさまようもの」
「ラヴクラフト 全集 5 ナイアルラトホテップ」
「ラヴクラフト 全集 5 魔女の家の夢」
「ラヴクラフト 全集 6 未知なるカダスを夢に求めて」

「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー3 暗黒のファラオの神殿」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー4 闇に棲みつくもの」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー5 臨終の看護」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー5 闇の魔神」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー5 無貌の神」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー6 暗黒の儀式」
「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー7 尖塔の影」

「インスマスの影―クトゥルー神話傑作選― ニャルラトホテプ(南條竹則編訳)」

「アーカム計画」ロバート・ブロック、大瀧啓裕訳、東京創元社

5.ネクロノミコン

「クトゥルフ神話」の世界を飛び出して一人歩きしている単語となっており、「クトゥルフ神話」は知らなくてもネクロノミコンという語感は聞いたことがある人も多いと思います。
ネクロノミコンはラヴクラフト作品の中でまず一番に出てくる架空の魔道書の名前です。詳細は作品内で出会った時のお楽しみとさせていただきます。

「ラヴクラフト全集 2 チャールズ・ウォードの奇怪な事件」
「ラヴクラフト 全集 5 ダンウィッチの怪」

「暗黒神話大系シリーズ クトゥルー10 チャールズ・デクスター・ウォード事件」

「インスマスの影―クトゥルー神話傑作選― ダンウィッチの怪(南條竹則編訳)」

つづく

至らない部分もありますが、慣れていないこともあるので一旦ここまでで公開させて頂きます。「クトゥルフ神話」自体の魅力も物量も膨大で何をどこまで書くべきかは決められないまま始めましたが最後まで定まりませんでした。どこに向かうべきかも見えないので、勉強しながら書き足させていただこうと思います。間違いなどありましたらご指摘いただけますとありがたいです。

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