Bd.2: 日記 令和元年9月9日(月)
何とはなしに、眼球の奥が鈍く痛むから目が覚めた。
これが爆弾低気圧の為せる業か……
耳からの情報では、私の家はアパートごと、たぶん洗車機か何かで洗われているようだった。
試しに電気スタンドのスイッチをひねってみる。
おぉ、点いた。よしよし。まだ大丈夫。
3時12分
Twitterで情報収集。
隣の駅の辺りでは停電しているみたい。
こいつぁ我が家だって時間の問題かもしれない。
3時23分
困った。寝付けない。おまけに小腹がすいてきた。
電気が止まっちゃう前に、即席ラーメンでも作ろうか。
でも起き上がるのが億劫だな。。。
6時
オンタイマーでラジオが点く。停電は免れたみたいだ。
というか、いつの間にかに寝付いたんだな。
アプリを開くと、最寄り路線は運休している。
アラームを30分後にセット。よし、二度寝。
6時30分
アプリを開くと、最寄り路線は運休している。
アラームを30分後にセット。よし、三度寝。
7時
7時30分
8時
アプリを開くと、……。
よし、n度寝。
8時15分
踏切の鳴る音がする。試運転列車かな。
8時30分
どうやらそろそろ動き出しそうだ。
仕方ない。起きて支度しよう。
9時
最寄り路線の運転再開ときては、不本意だが出勤せざるをえない。
職場へ連絡。いつもならドアツードアで45分だが、どうなるか……。
職場最寄り路線は重傷を負っているらしい。動く見込みはないとのこと。
アイスコーヒーをずるずるしながらぶどうパンをかじる。
耳はラジオで情報収集。
9時30分
最寄り駅
一駅ごとに電車が来ていて、待たずに乗れる。
9時48分
乗換駅コンコース
職場最寄り路線は改札にも入れない。
運転再開を待つ人たちが長蛇の列をなしている。
さしずめラーメン丼の模様を描くかのようだ。
9時52分
遠回りだけど、バス路線があるらしい。
バス停にも人が並んでるけど、これなら座れそうだ。
おばあちゃんがベンチでたばこをくゆらせている。
10時15分
バスが入ってきた。
「大変お待たせしましたー、7時40分発でーす」と運転手さん。
無事に席を確保。通常なら職場までは1hの道のり。
10時20分
対向車線は大渋滞、車、車、車、ときどき単車。
車線めいっぱいぎっしりの様はまるで羊羹。
運転手さん、あなたはこの道を来たのね……。
頭が下がります。
10時30分
未来志向な信号機があさっての方向を向いている。
おととい来やがれってか。
バス停は硝子のついたてが割れて、足元に硝子の山ができている。
誰かが掃いたのかな。
11時15分
1h経ったが、職場まではだいぶある。
「すみませーん、あと5名様ほど乗りますので今一歩詰めてください……」
「もう前から乗れません、出口開けるんでそっちから乗ってください……」
バス停が来るたび、これの繰り返し。運転手さんが気の毒になる。
バスには過積載の概念ってないのかな。だいじょうぶかな。
こんなんで運転手さんがキップ切られたらあまりにもかわいそう。
11時45分
乗客 どっと降りる。
駅もないのになぜ?
何はともあれ、ちょっと平穏が戻った。
11時48分
次のバス停。乗客 どっと乗る。
なんだよ。入れ替わっただけかよ。
11時52分
ブザーを押す。ようやく目的地だ!
11時57分
最後の最後が一番混んでたな。道路もバスも。
前のドアからからがら降りた。
運転手さん、安全運転ありがとう。
12時
職場に到着。昼休憩のチャイムが鳴った。
・・・とりあえず、まずは飯にしようか。