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ステイサム8位。映画雑誌「スクリーン」人気投票に見る雑誌と洋画の変遷

「第74回SCREEN映画大賞」が発表された。
1946年創刊。80年近い歴史を持つ、近代映画社発刊の映画雑誌「SCREEN(旧スクリーン)」。レオナルド・ディカプリオをレナード・ディカプリオ、ケビン・コスナーをケヴィン・コストナーと表記する独特の読みが特徴の、年に1回行われる読者人気投票企画である。

昨年初のベスト10入りを決めたジェイソン・ステイサムは今年8位。
尊敬する映画サイト、ビーパワーハードボイルド・"DIE"sukeさんによる「ステイサムの悩み相談bot」始めステイサム学会の方々の(10年以上の)草の根運動が実り、日本でのステイサム人気も安定してきたという事だ。

「アルマゲドン」、「シックス・センス」の影響で読み始めた頃は歴代の人気スターを連載で振り返っていた時期で中学生にして、いにしえのスターたちを知る事が出来た。アラン・ドロン、オリビア・ハッセー、マット・ディロン、C・トーマス・ハウエル、ラルフ・マッチオ、ブルック・シールズ、ソフィー・マルソー、ダイアン・レイン、ナスターシャ・キンスキー、マイケル・J・フォックス、リー・トンプソン、ジョン・ローン、アリッサ・ミラノ、シンシア・ギブ。。。

中坊ながらメンタル50な映画小僧になったが「リトル・ロマンス」に心温まり、理科室にあった「マイケル・ビーン命」と彫刻刀で彫られた机に情景を思い浮かべた。「レスラー」に感動できたのもミッキー・ローク全盛期に触れられたからで、ジェニファー・コネリーも本人の浮き沈み踏まえて「トップガン マーヴェリック」を見るとまた感動できる。フィービー・ケイツが好みなのだが「パラダイス」のDVDがメルカリで10,000円の高値がついており、手が出せない。値下げ無理なら早くブルーレイ出してくれ

手元に25年前のSCREEN映画大賞(当時はゴールデン・グランプリ)が掲載の2000年4月号があった。見比べて見ると、色々と業界の変遷が見えた。

作品、男優、女優(最近は監督も追加)の各部門で投票が行われ、毎年4月号で結果発表。主にトップ10入りが大枠掲載の目安で、後に近代映画社で歴史関連の新刊が出た際に特集の可能性もあり、各年のトップ10が、その年を振り返る名作、人気スターである事を示す一つの材料になる。

オンラインが不十分だった2000年当時。
投票は2月号の巻末アンケートはがきを投函で当時定価700円だった。
2000年度の男優部門10位(リヴァー・フェニックス)が1,581票。女優部門10位(ウィノナ・ライダー)が2,325票だったので、AKB総選挙のように推しを10選抜に入れるには110~160万円は必要という計算になる。メルカリの無い時代。2000冊持ってこられてもブックオフもお断りだっただろう。

現在はというと一昨年の男優部門10位(レオナルド・ディカプリオ)が89票。女優部門10位(ジェナ・オルテガ)が137票。現在は定価1,150円なので僅か10~15万。この数字だけで如何に雑誌不況であるかが分かる。しかも一時はオンラインにXのリポストも対象だったので、無料なら推しのランクアップに必要な金額は更に下がる。ステイサム学会、まだ頑張れるぞ。

もう一つ。かつてのSCREENは洋画専門の映画雑誌で我々世代だとブラピとレオ様、ハリポタ勢らが主に表紙を飾っていた。現在はどうか。

邦画になっている
バックナンバーを見ても明らかに日本人(旧ジャニーズ、LDH)の表紙が増えた。聞くと去年の興行収入上位10本で洋画はインサイド・ヘッドと怪盗グルーだけで、つまり実写洋画ゼロ。雑誌も不況で洋画も不況。これは厳しい。

もしXでのリポスト投票が今も有効ならば「 #ステイサム最高 」みたいなハッシュタグで、少しでも盛り上げに加担できればと思うが、ステイサム学会と同じくヴァンダム推進委員会もいるので「#ヴァンダム最強」、「#ヴァンダムisGOD」、「 #我らは兄弟我らはひとつ 」と田代祭、コイル祭りに次ぐヴァンダム祭りも起こす恐れもある

チラシ大全集」という書籍シリーズがある。
全7冊制作。1945年から2014年までに公開された洋画の日本公開当時のチラシを掲載。各年の男女優、作品の人気投票トップ10を掲載のコレクターズアイテムだが、2015年から10年新刊なし。そろそろ第8弾があって良いのだが、、

2016年以降、誰が1位で10選に入っていたのか分からないので、日本橋の国立映画アーカイブ図書館で調べた。メモは取れたので、時間空いてるときに各年の所感を記事に出来たらと思う。

いずれにしても「SCREEN」始め、洋画、雑誌、全国の本屋さんには頑張っていただきたい。

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