二人の女性
おつかれさまです。
最近書くことがマンネリ化してるので、ずっと前に言及した「小説にでてきた好きな登場人物」の話をします。
何人かいるんだけど、その中でも、もしだれがすきですか?と聞かれることがあったら、二人すぐ思い浮かべる人がいる。その二人とは.…横溝正史・作『八つ墓村』に出てくる春代姉さんと、遠藤周作・作『真昼の悪魔』の1人の女医さん(たしか浅がつく名前だった)。
一人目の春代姉さんは、登場シーンはそんなパッとした印象はないし、横溝正史作品にありがち(?)な美人の描写がとてつもないというのも該当しないんだけど、その人柄。人柄に魅せられるってこういうことなんだと思った。(今書いてて思った。)
ぽーっと育ってきたおおらかな感じが雰囲気から出てて、気弱でおしとやかな印象。主人公の青年に明らかに好意を寄せていて、その好意からくる行動力の凄みとのギャップ。
「この人は、絶対に自分の味方でいてくれる」
春代姉さんのこの感じがとにかくすきだった。うまく言えず、この感じとしか言えないんだけど。その人の心強さとか、勇気とか大胆な行動力とか。
一つあげるなら、主人公がみんなの前で言いがかりをつけられたとき、人をかき分けて自分(主人公)の前にかばうように立ちはだかった人がいる。それが春代姉さん。
ここの描写だいすき。
基本春代姉さんが出てくるシーンは大好き。
いいなぁ、こんな風に思われたいなぁ。って毎度思う。
「どんなことがあっても味方でいる」
これって、血縁関係なくそう思える人に出会えたら、そういう関係を築けたら、もう人生にふりかかった最高の奇跡だと思う。自分もそんな風に思われたいし、そんな風に思う人に出会いたい。自分より大切な人に。
ま、そんな感じで春代姉さんがすき。
二人目の女医さんは、あるシーンの描写、しかも本作の二行とかそれくらい、1ページにも満たないほどの文章で猛烈に惹かれた。
この『真昼の悪魔』は女医さんがたくさん出てきます、その中のだれかが本当に胸がムカムカするほどこわくて邪悪なんだけと、それがどの女医さんなのか読者はわかんない。おもしろいよ。
で、その私の好きな女医さんは、春代姉さんとも共通してる、思いがけない強さとか頼りがいのある姿を見せてくれる方なのです。
話の本筋より、この女医さんの台詞に射貫かれた。
なんだろね。「味方でいてくれること」がキーワードなのかも。自分のなかで。
もっと深堀りしようとしてたけど、今日これから絵を描きたいのでこのへんで。
またこの二人については話すかもしれません。
明日もいい日でありますように。