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ソフトウェアエンジニア出身。直近数社ではプリセールスエンジニアをしていました。 Noteではプリセールスの方のためになる記事を書いていく予定です。 Xも使っています。 詳しい経歴を参照されたい方はLinkedinを探してみてください。

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ソフトウェアエンジニア出身。直近数社ではプリセールスエンジニアをしていました。 Noteではプリセールスの方のためになる記事を書いていく予定です。 Xも使っています。 詳しい経歴を参照されたい方はLinkedinを探してみてください。

マガジン

  • (仮)プリセールスエンジニアのためのセールス入門

    プリセールスエンジニア向けの記事をこのマガジンに溜めていく予定です。

最近の記事

買い手の関心事の推移の本質

「プリセールスエンジニアにおすすめの営業本」記事のソリューションセリングのところでも紹介しましたが、私は「買い手の関心事の推移」のグラフはとても重要だと思っています。その一方で、本の記述は少々不正確だとも思っており、今回の記事ではその件について話したいと思います。 改めて買い手の関心事の推移のグラフを出します。「ソリューションセリング」「ニューソリューションセリング」の両方で提示されており、重要性がうかがえます。 書籍によると、顧客の関心はフェーズによって異なるので、それ

    • 顧客が気になっていることをあまり綺麗に解決できない時はどうする?

      プリセールスとしてお客様と商談すると、お客様から「御社製品でこういうことってできますか」「既存製品ではここに困っているのですが御社ソリューションで解決できますか」と質問されるケースがよくあると思います。特に、お客様の現場担当者に初めてお会いした時のヒアリングでこのような話になったことを想定してみてください。 ここでまず、自社製品の得意分野だったらどうするんでしたっけ? 待ってましたとばかりに「もちろん解決できますよ、と言いますのは…」と製品の説明を早口で始めるのは人間のさ

      • 書籍「営業は準備力」は準備だけでなく網羅性の高い良い本でした

        営業本をまた何冊か読んでいたのですが、この本は、トップセールスマンの行動を提示して、平均レベルの営業力を向上させる内容で良かったです。 準備に特化した内容のような書名ですが、下記のように、準備からアプローチ、ヒアリング、プレゼンテーション、クロージングと続く商談フローをカバーしていて良かったです。 著者の野部剛氏は元々野村證券で営業担当、その後コンサルティング会社を経由してソフトブレーン・サービス株式会社で営業コンサルティング事業を行っているとのことです。野村證券らしい肝

        • 「営業の科学」は今後の営業本の前提となるかも

          前回の記事では、プリセールス向けに営業本を紹介しました。 その記事で紹介した高橋浩一さんの新刊「営業の科学」が出ましたので、今回はこの本を紹介します。自らの経験をもとに「頑張る」「行動量を増やす」先行の営業指導をいさめ、調査結果や具体的な会話例を交えながら営業ノウハウを記述した本です。 スポーツの世界で言う『名選手必ずしも名監督にあらず』と同じように、営業の世界にも効果的な指導を行えないマネージャーが存在します。この本では、そうした問題に対処するための具体的な手法が紹介さ

        • 買い手の関心事の推移の本質

        • 顧客が気になっていることをあまり綺麗に解決できない時はどうする?

        • 書籍「営業は準備力」は準備だけでなく網羅性の高い良い本でした

        • 「営業の科学」は今後の営業本の前提となるかも

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        • (仮)プリセールスエンジニアのためのセールス入門
          18本

        記事

          プリセールスエンジニアにおすすめの営業本

          プリセールスエンジニアのセールス入門、少し間が開きました。今回は書籍の話をします。これまでの記事はこちらです。 これまでの記事で、プリセールスエンジニアにとって、扱う製品に関する技術的な知識とその説明能力に加えて、営業と共に案件の確度を上げ、販売する製品オプションを増やし、契約までの期間は短くする能力が重要である、というお話をしました。 そのために、営業担当者の考えることや、用語にプリセールスも親しくなることは重要です。そこで、よく営業担当者に勧められている本を含め、プリ

          プリセールスエンジニアにおすすめの営業本

          リアルタイム議事録のすすめ

          プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は少し毛色を変えて、議事録の話をします。これまでの記事はこちらをご参照ください。 営業担当と一緒に商談を行う時に、プリセールスのあなたは常に話しているわけではないと思います。どちらかと言うと、営業担当とお客様が話している時間の方が長い打ち合わせも多いかと思います。 営業担当とお客様が話している時にプリセールスがやるべきおすすめは、議事録の記述です。ビデオ会議の場合は、ヘッドホン・イヤホンさえつけていれば、タイプ音が相手に伝わること

          リアルタイム議事録のすすめ

          AIロープレでBANTヒアリングしよう

          プリセールスエンジニアのセールス入門の中で以前ご紹介した営業フレームワーク「BANT」、今回はこの続きのお話をします。以前の記事はこちらをご覧ください。 前回の記事では、具体的な会話例もご紹介しましたが、実際の商談では必ずしもこの例にぴったりはまるやり取りにならず、慣れるまでは焦ることもあるのではないでしょうか。 今回はそんな方に向けたサービスを紹介します。ユーザーが営業担当、AIがお客様役になって、商談のロールプレイを何度も練習できる「ミーティングセンセイ」というサービ

          AIロープレでBANTヒアリングしよう

          ビデオ会議と対面会議のどちらを選ぶか

          プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は、プリセールスエンジニアが商談に参加するにあたってビデオ会議と対面会議のどちらを選ぶべきかという話をします。これまでの記事はこちらをご参照ください。 お客様と打ち合わせをする時に、ZoomやTeamsなどのビデオ会議ツールを使ってリモートで会議をするか、あるいは客先に訪問したりして対面で会議を行うか。お客様に求められた場合や、自社の方針で決まっている場合などはもちろんそれに従うとして、ここでは営業担当との関係性で、選択できる場合に

          ビデオ会議と対面会議のどちらを選ぶか

          デモで機能や利点ばかりを伝えていませんか?

          プリセールスエンジニア向けのセールス入門、今回は、デモ、と言っても製品デモでのトークについてお話ししたいと思います。これまでの記事はこちらです。 プリセールスエンジニアとして、あなたが製品のデモを行う時、あるいは製品の説明をする時、どのような観点で話をしますか? 例えばあなたが問い合わせ管理システム製品の担当だとして、次のような説明をどう思われますでしょうか。普通ですかね? これだけではいまいちだと答えた方、正解です。以前の「ドリルを売る?穴を売る?それとも…」という記

          デモで機能や利点ばかりを伝えていませんか?

          オープンエンド質問とクローズドエンド質問の使い分け

          プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は、プリセールスが商談にて活用できる質問テクニックの話をしたいと思います。これまでの記事はこちらをご参照ください。 プリセールスエンジニアとして提案書を書こうとした時に、「この部分、もうちょっと詳しい情報が欲しいんだけどな。仕方ないから想定で書くか。」と思ったことはありませんか。 効果的な質問を行うことにより、お客さんとの信頼関係を深め、当初はわからなかった真の課題や真のビジョンをお聞きすることができるようになり、ひいては最適な提

          オープンエンド質問とクローズドエンド質問の使い分け

          MEDDIC系営業フレームワーク

          プリセールスエンジニアのためのセールス入門、今回は、前回のBANT記事の続きとして、もう一つだけ営業フレームワークを紹介します。これまでの記事一覧はこちらをご参照ください。 今回のフレームワークは「MEDDIC系」です。MEDDICおよびその派生であるMEDDICC/MEDDPICCをまとめて「MEDDIC系」としました。いずれもParametric Technology Corporation (PTC) という会社のJohn McMahon氏とDick Dunkel氏に

          MEDDIC系営業フレームワーク

          古典的営業フレームワーク「BANT」について

          プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は、営業フレームワーク「BANT」について、具体的な会話例を交えながらお話しします(野球のバントの写真を載せましたが犠打はBUNTだそうです)。 これまでの記事はこちらをご参照ください。 BANTは聞いたことがある方もいるかも知れません。もともとIBMが1960年代に開発した営業フレームワークで、Budget(予算)、Authority(決定権)、Need(ニーズ)、Timeline(導入時期)の頭文字を取っており、顧客の購入可能性

          古典的営業フレームワーク「BANT」について

          実際の商談でのヒアリング例

          プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は、実際の商談でのヒアリング例を紹介してみたいと思います。 これまでの記事はこちらをご参照ください。 それではさっそくですが、前回の記事でも例を挙げました、営業支援システムを例にして、その導入を考えているお客様との商談でのやり取りの例を挙げてみたいと思います。 さて、この例を見てどう思われましたか? すぐ気づかれたかと思いますが、これはよくない例です。どこが良くないでしょうか。お客様としては顧客情報の共有がスムースに行えないとこ

          実際の商談でのヒアリング例

          ノーペイン、ノーチェンジ

          プリセールスエンジニアのセールス入門、今回は「ノーペイン、ノーチェンジ」です。これまでの記事はこちらです。 さて、もともと"No pain, no gain"という言葉があったそうですが、特に欧米企業の営業において"No pain, no change"という表現が使われているようです。小泉元総理がかつて「痛みなくして改革なし」と言いましたが、この英語の語句を踏まえていたのかとも思います。ただし、意味合いとしては、小泉氏は、改革は必要な前提で、そこに多少の痛み(問題や損害を

          ノーペイン、ノーチェンジ

          ドリルを売る?穴を売る?それとも…

          プリセールスエンジニアとしての経験をもとに、プリセールスエンジニア向けのセールス入門を書き始めました。 プリセールスエンジニアも営業活動にもっと積極的に関わるべき、というのが趣旨なのですが、そのためにも、今回は営業手法の例を少しご紹介したいと思います。 まず、大本のところから考えますが、もしあなたが、何かを売りなさい、と言われた時、お客さんに何を伝えて売りますか? 一番単純なとこでは、まず、その売り物がどんな物なのか(例えば木材などに穴を開けることができるドリル)、価格

          ドリルを売る?穴を売る?それとも…

          なぜプリセールスも顧客コミュニケーションを頑張るべきか

          前回の記事で、プリセールス担当も営業担当とともに、顧客コミュニケーションやニーズヒアリングに積極的に関与することをお薦めしました。 今回の記事では、その理由についてもう少し掘り下げたいと思います。 プリセールスのあなたは、営業担当と一緒にお客様と商談を行うと思います。会社の体制によって、初回の打ち合わせの場合もあれば、何回目かの打ち合わせから同席する場合もあるかと思いますが、いずれにしても、営業担当が顧客コミュニケーションをする場にあなたもいるわけです。すると、あなたは営

          なぜプリセールスも顧客コミュニケーションを頑張るべきか