言葉の場所 ~動物と人間の類似点、相違点その2~
手首が痛いと感じるとき、自分は手首に痛みを感じている。このとき痛みは感覚の内容であり、手首(位置感覚)は感覚の場所である。
ラーメンのにおいを感じたとき、においが内容であり、鼻(嗅覚)が場所である。
ラーメンがおいしいと感じたとき、味が内容であり、舌(味覚)が場所である。
UFOを見たとき、UFOが内容であり、眼(視覚)が場所である。
17時のチャイムが聞こえたとき、チャイムが内容であり、耳(聴覚)が場所である。
(“認識とは何か その3”を改変して再掲した。)
このように、自分が感覚を把握したとき、感覚には“内容と場所の組み合わせ”が必ず伴っている。むしろ、感覚は“内容と場所の組み合わせ”そのものである。
言葉は“音声(内容)と聴覚(場所)の組み合わせ”の集合体である。言葉は記憶として保存されている。言葉は“音声と聴覚の組み合わせ”の集合体の記憶である。
言葉は他のさまざまな感覚の記憶と結びついて、名前や目印や記号や象徴の役割を持っている。言葉による情報伝達が会話や文字を介して行われる。
言葉の場所は記憶である。
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