文学が好きな科学者の発想
アメリカ合衆国の遺伝学者ハワード・テミンは1975年にノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞理由は腫瘍ウイルスと遺伝子の相互作用に関する発見が称えられたためです。
ウェリントン型の眼鏡が似合うテミンですが、当時、彼は科学と同じくらい哲学や文学に傾倒していました。そうした自身の専門分野を超えた領域の知識が物事を柔軟に捉える視点につながり、科学の研究にも活かされたとして「テミン効果(Temin Effect)」と呼ばれています。
僕はこのように複数の領域への傾倒により優れ