日本、米国破り東京五輪に続く世界制覇 【女子ソフトボールW杯】
2024.7.21-28 X投稿の再掲です。
野手陣に見えた希望の青写真
虹色ソフトボールさんの「虹色トピック」に「ワールドカップ制覇からLAへ」(上)野手編「野手陣に見えた希望の青写真」を寄稿しました。(2024.7.26)
上野由岐子の健在が引き立った投手陣
虹色ソフトボールさんの「虹色トピック」に「ワールドカップ制覇からLAへ」(下)投手編「上野由岐子の健在が引き立った投手陣」を寄稿しました。(2024.7.28)
決勝動画観戦速報
女子ソフトボールのワールドカップ(W杯)ファイナルステージ最終日は7月20日(日本時間21日未明)、イタリアのカスティオン・ディストラーダで行われ、日本は決勝で米国を6‐1で破って優勝した。前身の世界選手権から通算して2014年以来3大会ぶり4度目。W杯への改称・改組後、最初の王者となり、21年東京五輪の金メダルに続く「世界一」に輝いた。
日本020 400 0=6
米国100 000 0=1
先発投手は日本が後藤希友(トヨタ)、米国は先の日米対抗で日本が六回まで無安打に抑えられた左腕ケリー・マクスウェル。米国は1~4番に今大会打率5割台3人、4割台1人を並べてきた。
一回表、日本の攻撃が3人で終わると、その裏に後藤が元日立のアンナ・フリッペンらに3安打されて先取点を奪われる。 しかし、二回表に下山絵理(トヨタ)の中前打と盗塁で無死二塁とし、坂本結愛(戸田中央)が中前に落とし、相手の失策も加わって同点。さらに唐牛彩名(日立)もセンター返しでタイムリーを放ち、勝ち越す。この早い反撃でムードが変わった。
後藤がピンチをしのいだ後の四回表には、三回途中から登板したメーガン・ファライモ(トヨタ)を攻めた。18日のスーパーラウンドでは3安打完封を喫した米国のエースだが、四球と暴投で2死二塁と残ったチャンスに、切石結女(トヨタ)が中前に落として1点。さらに藤本麗(ビックカメラ高崎)が10球粘って歩く。 ここで中川彩音(SGホールディングス)が一、二塁間を抜いて2点目が入った。中川は三回に打った安打が14打席ぶり。宇津木麗華監督の我慢の起用に、決勝で応えた。
さらに石川恭子(トヨタ)の右前打で2点を加える。上野由岐子(ビックカメラ高崎)が控えているとはいえ、強打の米国相手に、この2点は大きかった。開幕から毎試合安打を続けてきた石川の「仕上げ」のような一打。六回にも内野安打を放って打率6割で大会を終えた。
米国はここでファライモからアリー・カーダ(ホンダ)にスイッチ。ファライモがKOされ、マウンドに集まった野手にも、さすがに動揺の色が見えた。 日本は後藤が四回を3人で終わらせた後、五回から上野がマウンドへ。2番フリッペンから始まる攻撃を、七回まで無安打3四球に抑え反撃を許さなかった。
打線は11安打5四球で長打は塚本蛍(ホンダ)の二塁打1本だけ。追い込まれても粘り、難しい球にもバットを伸ばして外野手の前に落とすなど、しつこい攻撃で得点を重ねた。2盗塁や好走塁も得点に絡み、このチームの武器である足が、決勝でも生きた。 (2024.7.21)