みんなが知らない薬の裏知識を発信！ 現役薬剤師TikToker「薬剤師のアタマの中」さんにインタビュー！
今回は現役薬剤師TikToker「薬剤師のアタマの中」さんにお話を伺いました！1人でも多くの視聴者に伝えたい、薬剤師だからこそ発信できる知識や考えを教えていただきました！
薬剤師は他の人より物事を効率よく考えられる
「薬剤師のアタマの中」というお名前の由来は何ですか？
（薬局での仕事を）先輩が教えてくれる時に、ガチガチの理論ではなく、効率のいい方法で教えてくれるんですよ。薬剤師って薬のことに限らず、他の人より効率よく物事を考えられていると思っていて、「こういうことを考えたから、次の行動はこうするべきだよ」というように、アタマで考えていることをしっかりと教えてくれる先輩を僕はいいなって思うんです。あと（薬について）薬剤師の考えや意見が気になって、YouTubeを見ている人もいるので（TikTokでも発信をしていくことは）需要があるなと思いました。なので単純に、薬剤師の人は「こういうことを考えている」っていう発信をしたくて、この名前にしました。
普段はどういうお仕事をされているんですか？
薬剤師はその場で2.3人働いているんですけど、まず1人目が（お客さんから）処方箋をもらって、事務の方に処方箋の番号などを入力してもらって、薬を取ってきて、他の2人でその薬があっているかどうかの確認をします。「この薬とこの薬は一緒に飲んではいけない」ということが結構あるんですけど、そういう時に薬を処方したお医者さんに電話をして「この薬だとだめなので、こっちの薬はどうですか？」というような相談をします。あと湿布1枚とっても、1日1枚貼る場合しか保険が通らなかったりするので、1日2枚貼る場合だったら処方の枚数を変えてもらうというような確認業務が多いですね。他にも粉薬を分けるとか、錠剤を一つにまとめるとか、薬の説明とか、作業をしながら一人一人にカルテも書いています。
みんなが知らない薬の知識を教えてあげたい
TikTokを始めたきっかけは何ですか？
薬学生レベルでも、薬の箱に書かれている成分を見るだけで（効果などが）分かるんですよ。なので薬剤師や薬学生は市販の薬を買う時に「成分が一緒だったら、値段の安いこっちにしよう」って瞬時に判断が出来るので、そういう知識を一般の人にも教えてあげたいって思ったんです。あと薬の相談ってドラックストアにいる薬剤師にはなかなかしずらいと思うんです。説明を受けても、言っていることが結構デタラメだったりもするので、自分が正したいと思ったし、TikTokでそういう正しい知識を知れる場があってもいいんじゃないかと思って始めました。
普段はどのような内容の投稿をされていますか？
ドラックストアに売っている、市販の薬の違いや、薬剤師だけが知っている知識を話しています。例えば日焼け止めは、「紫外線カット」って書かれていても、一般の人はどれくらいカットされているか分からないと思うので、動画を通して実際に検証して見せてあげています。人によっても薬の合う合わないがあるので、いざ症状が出た時の力になれたらなって思っています。
今までで一番バズった投稿は何ですか？
ニオイに関する動画が結構バズりますね。これは腋臭を止める薬の紹介なんですけど、410万回再生いきました。
もう1つが「足の匂いを消した上で、消臭効果が半年間続く」っていう商品の紹介動画で、300万回再生です。
シリーズで言うと「〇〇の裏情報」とか「〇〇の闇」系の動画が伸びますね。
否定的な意見はむしろありがたい
SNSをやっていて困ったことや大変だったことはありますか？
TikTokは3ヶ月に1回くらい仕様が変わるのか、その節々で動画の再生回数が伸びなくなるので、その度に色々と考えることがあります。自分の伝え方に問題があるのかなって思って自分を見つめ直す期間でもあるので、大変ではあるけど必要な時間だと思っています。あと実際に検証をして見せる時に、撮影にも時間がかかります。例えば紫外線を測る時には、紫外線が一番強い10時〜14時の間はずっとその場にいるので、普通にめちゃくちゃ疲れますね。
間違った情報を発信してしまうという怖さはないですか？
ないですね。意見をくれること自体がありがたいと思っているので、もし自分の意見が間違っているかもしれないと思ったら、実験をやり直します。別の例えで言うと、異性や友達と喧嘩をする時に、自分の考えだけを言うのではなくて相手の意見ももらうようにしているんです。自分は（相手に）そういう風に映っているんだって理解した上で、自分の意見を言いたいんですよ。なので否定的な意見は、動画の良し悪しの判断材料になるし、むしろありがたいと思っています。空想でものごとを言いたくないので適当なことは言わないようにしているし、分からないことは「分からない」と動画でもはっきり言っています。
「伝える力」は他の薬剤師には負けない
今後はさらにどのような活動をしていきたいと思っていますか？
SNSは、編集技術や話す内容をもっと視聴者が理解しやすいようにしていきたいです。今はInstagramとTikTokをやっているんですけど、やっぱり3分だと（伝えられることに）限界があるので、今後はYouTubeも始めたいと思っています。例えば1ブランドの中でも商品がたくさんあるので、そのブランドの商品を一気に紹介する時に活用したいです。
薬剤師としては、親が糖尿病なので、糖尿病専門の薬剤師になりたいと思っています。あと今働いている職場の先輩みたいに、「後輩に何かを伝える時に、自分のアタマの中の考えをそのまま相手に伝えられる人」になりたいです。
ここは人に負けない！といったご自身の強みは何ですか？
ぼやかさずに（意見を）全部言えて、目的を持って具体的に説明ができるところです。「伝える力」は他の薬剤師には負けないと思います。
最後の質問です。ご自身のTikTokでの活動を一言で表すなら？
「幸せ」です。
例えば「毛」があることを気にする人は、医療脱毛などで無くしたいと思っているし、除毛クリームでその時だけ無くなればいいと思っている人もいて、人によって「幸せ」や「幸福度」は違うと思うんです。なのでその人のコンプレックスを（自分の動画を見ることで）1つでもなくしてあげれば、幸福度も上げられると思っています。薬にも高いものと安いものがある中で、成分が同じだったら安いものを選べばいいし、高くてもそれ相応のメリットがあれば、お金を払ってでも買う価値はあるので、そういう（一般の人が知らないような）知識をしっかり伝えて、視聴者の幸福度を高めていきたいです。
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