
地獄!完全糖質OFF!
一番最初に結論を言っておく。
糖質を制限するのはいいが、完全に断つのは絶対やめた方がいい。
昨今は筋トレムーヴメント。
amazonでは筋トレ関連商品が数多く売られ、スーパーマーケットにまでほぼ確実にプロテインバーがある時代。
かくいう私も身体を鍛えている。
食事制限などはやっていないので肉体の変化はあまりみられないが。
好きなものを食べながらだと腹筋なんてなかなか割れないよね。
3年ぐらい前だろうか、糖質OFFなんて言葉を聞くようになった。
なんでも糖質が脂肪を作るらしい。
しかも糖質は取らなくても他の部分が糖質の変わりをするので採らなくても生活に支障をきたさないとか。
そして何より、糖質を採らない生活をすると筋トレをしなくても腹筋が割れるらしい。
なんということだ。
筋トレが嫌いな自分にしたらこんなに素晴らしいことはない。
過去に実践してみたことがある。
ご飯などの炭水化物や甘いものを完全に断ち、主食を豆腐に変更。
肉や魚、卵や野菜はお腹いっぱい食べてもOK。
これといった筋トレはしない。
実践初日、とても良い食事ができた。
豆腐は美味しいし、糖質さえ採らなければお腹いっぱい食べれるのだ。
こんな楽して腹筋が割れるなら最高である。
1週間、2週間、続けてみて変化が起こった。
少しだけお腹周りの脂肪が減った気がした。
今まで筋トレしていたことがバカみたいだった。
しかし、それよりも大きな変化があった。
肉体にではなく、精神にである。
まず、飢餓感が半端ない。
肉や魚でお腹いっぱいにしても、食事をした気にならない。
何かが足りないのだ。
あと常にイライラする。
私生活のちょっとしたことがとてつもなく癇に障る。
仕事中の自分のミスがパソコンをたたき壊したくなるぐらい腹が立つ。
この時はかなり人相が悪くなっていたと思う。
完全糖質OFFを続けて3か月。
空腹でもないのに飢餓感に襲われる毎日。
毎日の天気にすらイライラする。
ある日、ツインテールの練習でスタジオ入りしたときにちょっとしたトラブルがあった。
普段なら笑って済ませるような些細な事である。
しかしその時、怒りで気が狂いそうになった。
ベースをアンプに叩きつけそうになったのである。
慌ててスタジオを出ていった。
というよりは逃げた。
「このままではメンバーを殴ってバンドは解散してしまう!」と思ったからだ。
僕の体は毎日お米を食べる夢を見るほど糖質に飢えていた。
「甘いものを採らないとヤバイ!」
近くのコンビニに駆け込んでチョコレートを掴んだ。
外の公園で包装を剥がし、一気に食べた。
その瞬間、灰色の世界に色が着いたかと思うほど精神が落ち着いた。
憑き物が落ちた気がした、ではなく本当に憑き物が落ちた。
そして公園のベンチで頭を抱えた。
3か月の間の数々の愚行を思い出しながら。
糖質OFFぐらいでそんな大げさな!と思われるかもしれないが、自分にとっては結構なピンチであった。
メンバー1人の行いがバンド全体に及ぼす影響は計り知れない。
バンドの解散は以外と音楽と関係のないところから起こるものである。
自分の一度やってしまうと突き詰めてしまう性格がマイナスに向いた出来事だった。
3か月完全糖質OFFして分かったこと
① なかなか満腹にならない。
日本人がお腹いっぱいにする食事は、かなりお米が占めていることがわかる。
豆腐、肉、魚、野菜だけでお腹いっぱいにするにはかなりの量を食べないといけない。
② お金がかかる。
先述の通り、お腹いっぱいにするにはかなりの量を必要とするのでどうしても1回の調理にお金がかかる。
③食事が苦痛になる
今日も豆腐か…。今日も卵か…。今日も肉か…。
外食することもできず、人間としての大きな楽しみのひとつである食事が全然楽しくない。
今から食べるものを想像するだけで気持ちが下がる。
④ 満腹になっても襲ってくる飢餓感とイライラ
全細胞が糖質を欲しがっているのだろう。
今まで経験したことのない飢餓感が24時間ある。
先述の通りお腹いっぱい食べても飢餓感は去らないし、イライラは止まらない。
⑤ 脂肪を減らす効果はあるかもしれない
確かにお腹周りの脂肪は減った。3年ぐらい続ければ確実に腹筋にスジは見られるだろう。3年間糖質を断つことができればだが…。
最近はネットにも完全糖質OFFを勧める記事は減った。
しかし3年前ぐらいは糖質を採らなければ腹筋が割れる!といううたい文句のブログ記事は多く見られた。
糖質を断てば腹筋は割れるかもしれないが人間関係も割れます。
糖質制限は健康的かもしれないが、完全に断つのは絶対におすすめしない。
過ぎたるは猶及ばざるが如し。
人間関係を壊してまで成さなければならないことなど存在しない。
食事を楽しめない人生など死んだも同然である。
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