Dysgraphia(書き障害/書字表出障害)のWriting Systemとは??
Dyslexia(読み障害/発達性読字障害)の話題はよく出るのですが、意外とDysgraphia(書き障害/書字表出障害)の要因等は不明な点が多いのです。
Spelling(綴り字)やHandwriting(手書き文字)への困難さだけでなく、文法・句読点の誤り、文章表現法など多岐にわたります。
とりあえず、Review論文を読んでいるので、少しずつまとめます。
Developmental Dysgraphia: An Overview and Framework for Research
Michael McCloskey and Brenda Rapp
Cogn Neuropsychol. 2017 May-Jun; 34(3-4): 65–82.
Published online 2017 Sep 14. doi: 10.1080/02643294.2017.1369016
先ず「Spelling」の学習過程とは…
Cogn Neuropsychol. 2017 May-Jun; 34(3-4): 65–82.
Published online 2017 Sep 14. doi: 10.1080/02643294.2017.1369016
綴り字は、「単語を聞き取り/書き取り、それを声に出して書く」ことであり、spelling-to-dictation taskであり、これには適切且つ正確な音声認識プロセスにおける音素列や音韻選択(出力音韻辞書)が必要となります。
「cat = /k æ t/」であり、音声符号化(音韻変換・音韻介在)されたり、長
期記憶に格納されたレキシコンからの意味検索及び照合からアクセスされる言語処理が行われます。
つまりは、綴りと発音の関係が大事だし、語彙の意味の整合性がないと難しいということでしょうか…。
では、Handwritingの学習過程は…
Cogn Neuropsychol. 2017 May-Jun; 34(3-4): 65–82.
Published online 2017 Sep 14. doi: 10.1080/02643294.2017.1369016
先ずは「文字の形」に変換され、「図形運動計画」として働きかけます。これにより筆記の順序(筆順)を生成し、運動計画及び実行に至るとされます。加えて、実行中のHandwritingのプロセスにおいて、視覚フィードバックによりページ上の文字や単語の適切な向き/間隔を確保するだけでなく、個々の文字の形状を監視し制御していると考えられます。
これらは知っている単語かどうかにも影響しますので、注意が必要です。
しかも、同音/同訓異義語など色々な文脈の中で解釈する必要があるわけで、改めて書くことの困難さが理解できますね…。
もっと深堀りして理解できるようになりたいです。